映像の音、菫の光

映像に音をつけるという仕事は、かつて武満が言ったように、「映像から音を削る」という表現があっています。
まだ見ぬ世界の始まりを音で想像するという刺激的なこと。
絶望の中に垣間見る微量のワクワク感と同時に、共同作業の生みの苦しみもあり、それが、音と共にある人生なのかもしれません。
今回の題材は、ラ・フォンテーヌの寓話。

たっぷりと待ち構えている絶望の中にある僅かな光を捉えることはできるでしょうか。あ、菫とは、人(人偏)が見つけることによって在る、僅かな花の光なのか…

ライオンと鼠(ラ・フォンテーヌ)

できるだけ、みんなの役に立つようありたいものだ
しばしば人は自分より小さな者を必要とする
このことが真実なのはふたつの寓話が裏付けている
それを証明する物事はたくさんある

一頭のライオンの足の間に
一匹の鼠が土から顔を出し目を回した
百獣の王は、この機会に
王の寛大さを示し、鼠を逃がしてやった
この善行は無駄ではなかった
ライオンが鼠の助けを必要とするなんて
だれが信じられるだろうか?

けれども森を出たときに
このライオンは網に捕えられてしまった
吼え続けたところで罠はほどけなかった
鼠殿が駆けつけ、その歯でもって
網の目を辛抱強く齧り
とうとうライオンを解き放つことができた

長い時間を掛け忍耐づよく行うことは
力や猛りに優るのだ

LE LION ET LE RAT

Il faut, autant qu’on peut, obliger tout le monde :
On a souvent besoin d’un plus petit que soi.
De cette vérité deux fables feront foi,
Tant la chose en preuves abonde.
Entre les pattes d’un Lion,
Un Rat sortit de terre assez à l’étourdie.
Le Roi des animaux, en cette occasion,
Montra ce qu’il était, et lui donna la vie.
Ce bienfait ne fut pas perdu.
Quelqu’un aurait-il jamais cru
Qu’un Lion d’un Rat eût affaire ?
Cependant il advint qu’au sortir des forêts
Ce Lion fut pris dans des rets,
Dont ses rugissements ne le purent défaire.
Sire Rat accourut, et fit tant par ses dents
Qu’une maille rongée emporta tout l’ouvrage.
Patience et longueur de temps
Font plus que force ni que rage.

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年迎へどこにゐようと生きている

2020年1月上弦のopenradioの放送は、こちらから
hhttps://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-2020-%E4%B8%8A%E5%BC%A6/

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ぬくくして主人なき家炉の近く

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南仏の影を纏ふて冬薔薇

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名の知らぬ行き交ふ冬の鳥とゐる

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鳥瞰図我が目で見ひる富士の山

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年迎へどこにゐようと生きている

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Tu connais langage des fleurs de « Pois de senteur »?

北半球6月の畑には野生のスイートピーがまあ旺盛に枝を伸ばしていました。
可愛らしい実を晩夏の頃に取っておこうなんて考えていました。
なんていったって »Pois »というくらいだから、そう、この花は”えんどう豆”の類。
豆は、種になる。
種を種として保存する一仕事。
もちろんとってあるけれど、さて、ではこの春3月、どこに蒔けるのかな。
スイートピーの花言葉を知ってしまったからというもの、花の存在に悲しさを感じる今年最後となります。

Le Départ 門出
La séparation 別離
Le plaisir délicat ほのかな喜び
La mémoire tendre 優しい思い出
Le plaisir bienheureux 至福の喜び

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駅構内でふっと目に付いただけだったのに。

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薄色の三日月残す年の瀬や

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誰が世界を翻訳するのか

これは2005年に人文書院から上梓された真島一郎さんによる編著のタイトル。
そして、金沢21世紀美術館での展覧会のタイトルでもあります。

 観察、他者、遠近の眼差し…
レリスが試したように、レヴィ=ストロースが神話論理という方法で思考を実践したように。
生きる実践の中で、ミクロの世界をマクロと同等に、いやそれ以前の一体となり響きあうポリの世界を、僅かな変容にも繊細な気を使いながら他者を観察した先達。
ここでは言語の問題が必ず付きまとう。
「神話は、けっして自身の言語に属しているのではなく、他なる言語への一つのパースペクティブなのである…」

では言語を同じにする場合の観察とはどうだろう。
都市の者が辺境に向かうという偏差はあるにせよ、その言語的一体感が観察者に類としての原動力を付加する。
観察者として切り取って見せる写真や言葉が何か身体の奥に響くものであるようなのは、その眼差しの根ざす場所が己にも通底していることを教えられるから。例えば、岡本太郎であり、宮本常一なのかもしれない。
外からでなく、中からの観察に挑むという実践をする者に、わたしは憧れる。

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神話論理を制覇した後に生まれる考察の愛情深さ。

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と同時に想起したのは、ボルタンスキーの展覧会 Faire Son temps (英題:Life Time)

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会場自体がひとつのインスタレーション空間に。この空間にいる他者とはだれなのか。

みすず書房からの新訳版「人種と歴史」(L=Strausse)

https://www.msz.co.jp/book/detail/08850.html

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今秋上梓されたできたてほやほや「われらみな食人種」(泉克典訳)

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平凡社ライブラリー入りした2009年の傑作
「闘うレヴィ=ストロース」(渡辺公三著)

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師走新月吉とでるか凶とでるか

場所場所の天候に翻弄され今どこを行く。
そんな時は、ただ一音爪弾く音を聞きたくなります。
期待大の驚異のギター奏者の新作は年明けを待つとしましょう。
今回のopenradioは、映像の音、空気に触れる音、そしてザッパ で少し一人頭を振りまくるとしましょう。
Keep it greasy!!

2019/12/26 今年最後の新月のopenradioはこちらから
https://www.mixcloud.com/makinakano/20191226-%E6%96%B0%E6%9C%88/

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大気の凍えが身にしみる

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ある場所を目指して、ただただ車窓は続く

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山のある命

埋火も消ゆや涙の烹ゆる音 (芭蕉)

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住所不定の特典

定住所を持たぬ利点はいつでも動けること(あるいは動かなければいけない)。
不利は花を生けても愛でる時間が少ない。
それを誰かのために残すもよしだが空っぽになった家に花が残るのは心苦しいもの。

これからまたスーツケース一個と楽器との時間を過ごすことになる予感は
吉とでるか凶とでるか。

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畑にあるこの時期唯一の色を

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花は、身近にあるものを摘む、あるいは切って失敬、いただき今日の心へ。

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冬薔薇の比例せず色残るだけ

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百合は冬には咲きません。
鉄砲百合その多くが、沖永良部で咲いている。

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命日や忘却彼方冬落暉

 モンパルナスの墓にはマン・レイにザッキン、ブランクーシにブラッシャイ、カストリアディスにソンタグ、あるいはゲンズブールが眠っている…..etc
トリスタン・ツァラの隣にセサル・バジェホの名が。
彼らの出自、オリジナルは「外国人」。
フランスという地に生き、フランスを生きた人々。
つい先ほど逝去されたヌーヴェルヴァーグのお姫さま、
アンナ・カリーナは、デンマーク出身だったのか。

今一度フランス共和国とはなんなのか、考えたいのです。
国民と呼ばれる一人一人にどんな権利があり、どんな義務があり、国を構成する人員であるにはどのような行動が必要なのか。
能動的でいなければならないことは、間違いないようです。

あなたは、どこに生きたかったのですか?
2019年12月19日下弦。100回目を迎えるopenradioはこちらから
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio20191219-%E4%B8%8B%E5%BC%A6/

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(Photo:S.SASAKUBO)
ジャック・シラクの眠りにあるパレスチナの男性がコーランを詠む姿。
シラクがパレスチナ擁護派であったことはご承知の通り。

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菊は墓地の象徴。

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12月はアマリリスが、いいね。

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冬薔薇心と比例しない今日鮮やかさだけ世は師走

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車窓は心象を写す

旅の移動に現代社会必須な乗り物。
それは飛行機でもリニアでもありません。
電車。
ブルキナファソはボボデゥラッソとアビジャンをつなぐ列車を見たときの感動。
秩父の蒸気機関車の音に萌え、確かベトナムだったか、名鉄電車の払い下げの真っ赤な車両を見たときの驚き。
人々は移動するために電車に乗るのですが、
時々、ただただ車窓を眺めたいだけに乗る電車も、あるのです。

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(photo:S.Sasakubo)
詩人César Vallejoの面影を求めフォンテンヌブローへ行く電車はパリ・リヨン駅から。

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生きる地の息を数えて冬の霧

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夕暮れが夜に落ちたらKawecoの万年筆で日記を少し。
車窓への想いを書くほど馬鹿げたことはない。

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満月の夜、空飛ぶ絨毯 Le Tsapis Volant

ピアニスト、その名はTsapis=フランス語の発音で彼の名前は「絨毯」。
ギリシャとフランスの血をひく彼のピアノの音は縦横無尽に空を飛ぶ。
発表されたばかりのこの作品の白眉はなんといっても「オリエンタルピアノ」
を使用しているところ。

このピアノの話をするにはとっても時間が必要となります。
それは、音楽というもの、ピアノの歴史、人々の歴史、移動、変容をも含む人類の音の世界のことだからです。
河出書房から発売されているマンガ「オリエンタルピアノ」をぜひご一読ください。
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309277714/

アラブ音楽は微分音の存在を抜き語ることはできません。
音楽は平均律で構成されていると洗脳されてきたわたしたちにとって、このオリエンタルピアノは、世界が黒と白だけではないことを教えてくれます。

ステファンの作りたかった音世界とは、ジャズだとか、アラブだとか、言葉だとかで片付くものではなく、
わたしたちが音楽に聴き惚れてしまうそのマジックを彼なりの方法で提示してくれたのです。

彼の楽曲を歌う魅惑的な女性たちの声、呟き、響はこのアルバムの中にしかない融合があります。
だって、考えてもみてください。
トルコ人、ギリシャ人、シリア人歌手が一緒に歌っているのですよ!

今回はステファン・ツァピスの新旧作品をたっぷりとお楽しみください。
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-20191212-%E6%BA%80%E6%9C%88/

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今宵満月は本の中で会いましょう。

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CDとLPの二作同時発売コンサート

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今回の演奏はラジオフランスで2020年1月4日放送されます。

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日本ではdisk unionで入手できるそうですよ!

https://diskunion.net/latin/ct/detail/1008018558?fbclid=IwAR3A-Ki-XasKbxsIhP38d9UStblenJY7Rhlwfa9wnEeu8h1AyuE6LHoti84

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河出書房新社 オリエンタルピアノ 
著者はレバノンのアーティスト、Zeina Abirached

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緑を食う、ウスベニアオイの葉

冬の野菜の白の数々に魅かれる師走迫る今日。
白の中にある鮮やかな緑。
市場では香草を売るおじさんのところにバサッと置いてある草が気になる。
わさび菜のような、モロヘイヤのような、みたことのない葉。
聞けばウスベニアオイの葉だという。
ハーブティとして、美しい青を発色するそれ。

「マグレブではニンニクと一緒に炒めて食べるんだ」とのこと。
早速試してみようではないか。
しかし葉、そのものの味を確認したかったので、シンプルに茹でることに。
すると、粘りがでるではないか。
香りは野性味、歯ごたえも抜群である。

この最近、食べられる野草の本を手にしたばかり。
農薬を必要としない葉もの、食べられる葉ものに挑戦したいものだ。

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バサッという感じなのです。

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冬といえばクレソンだと思っていたが、
喜界島の泉で見つけて以来一年中食べられるものと知る。
苦味には洋ナシとロックフォールを合わせる。

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こちらも今が旬かな、芽キャベツ也。

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スタジオまで徒歩1時間30分 ースープの力にたよるー

フランスの年金改革に反対するストライキ5日目続行中!
いやはやタクシーは予約もできなければ乗り場もスト。
道端で偶然に見つけるしかない。
発見済みのTGVの切符も発車しないとのこと。
地下鉄は無人稼働1、14番線以外は全滅。

歩くしか、ない。
歩く始源。
歩く喜び。
車道と歩道の極を後ろを見ながら歩く。
楽器を背負って我ロバになる。

パリジャン、パリジェンヌ皆、歩く。
排気ガスの中を、歩く。

歩き疲れた足をよっこいしょ。
疲労困憊でも、ひとつの野菜をスープにする力を振りしぼって、
明日生きるための食事とする。

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歩く歩く、みな歩く。タクシーは真っ赤!

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車道も歩道も帰宅時間は大渋滞。

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今年もかぼちゃの出番です。

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今年も種から蒔いたバターナッツが収穫できたと。

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街角ではスープコンペティション。
ストでも笑顔を忘れずに!

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みんなスープで温まろ!

名の木枯る間の間に見入る吐息かな

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季節の色は黄色と白

白は霧、あるいは霜。大雪迎える今日、師走に向けてアマリリスの白も気になりますが、自然に呼応する白い花を侘助にみる。
日本であれば大根干しとなるのか。
カリンの黄色と森の木漏れ陽を浴びる枯葉。
光をまとう黄色のなんとも切ないこと。

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だれかの庭になるカリンをいただく喜び、それを加工して保存する喜び、そしてだれかに差し上げる喜び。
これが、贈与の循環。

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フランスでは山茶花も椿も語彙としてカメリアになってしまうのか…
侘助であってほしいの願うところだがこちらどうやら山茶花かな。

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大気を靄がまとうこの地はどこでしょう。

冬霧や先見へぬままどこへ行く

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ブルターニュは地の果て、ストライキをものともしない

都会、人が人の中で生きる限り、自然破壊は日常の中で意識せぬまに進んでいる。
自然の贈与を意識させないのが、都会に住む条件なのかもしれませんね。
今どこにいるのか、というのは全く問題ではなく、
目の前に刻々と現れる情景にどう反応するか。
自然の贈り物にどう反応するか。

おっぱい島やら、海女さんの島やら、ヨーロッパ大陸西の果てにあるのが、ブルターニュなのです。
そこには、人との関係性以前になぜここに生きるのかという問いと、自然との対話があります。

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いずれにせよ、SNCFもなにもかも動いていない。
パリのざわめき、田舎の静寂。

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とはいいつつも、リハーサルはパリ市があてがってくれるスクワットのスタジオで。

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女性コーラスはトルコ、レバノン、ギリシャになぜか日本人…

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Frigot=冷蔵庫という名のスタジオ。

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サイゴン出身のお父さんはわたしの生徒さん。

人が居て去る場所は今日冬時雨

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ヤマウズラ

ぶどうの収穫も、キノコの収穫も終わり、畑にはポロネギが少し残るのみ。
ジビエはといえば、今からうまくなる猪横目にかわいらしい
ヤマウズラを調理するとします。
ちょっと淡白になるがゆえにラードンの薄切りを巻いて、
じっくりとココットで火を入れる。
教えてくださったのは映画編集の生業にするキャティさん。
一人の生活にもこうやってつくる喜びを保つ彼女に、脱帽するのです。
ノマッド生活でもごはんをつくる時間があるだけで、生きることをあきらめないでいいのだと感じるものです。

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ささいなこんな作業で肉の味は一段と旨味を増す。

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フランスではちりめんキャベツを使うところだが、ところがどっこい白菜が、合う。

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今回はBeaumes de Veniseの爽快な赤を。

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こういう料理には純粋にCote du Rhoneが合うと思う。

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Valenceにはうまいレストランが多々ある。
このchapelleは、その名を「旅する者のチャペル」という。

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ノマッド、パリ、生きるは続く、どこへ行く

SNSで起こっていることは皆リアルタイムと信じているようですが、
実のところそれがどうにもこうにも次元を超える作用で操作できる怖さ、であることに疑いはないのでしょうか。
意識は感覚。
感覚が鈍くなるということは、情報やら文字やらに依存することのようです。
詩には、現次元は必要ありません。
なぜならそれは普遍であるから。
それでも、 »言語 »という壁はあります。

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今年最後の収穫は、小さな大根となりました。

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Vallejoの詩は、普遍そのものです。

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まあ、これがわたしの全財産。
スーツケース一個、楽器二個、ロバのトートバック。

濃い音の楽譜をさらひ秋惜む

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心の重力、悲しき幸福 -la Pesanteur du cœur, Tristes Bonheur-

すっかり暇をいただいていたopenradio。
ラジオファンのみなさんに、各演奏会場でお目にかかれうれしい限りでした。

目眩くる日本滞在のその一日一日に翻弄され、
しかしいつもそこには音楽がありました。
明後日新月を迎える前に、音楽を聴きたいという抑えられない欲求のもと、反則ですが、今宵openradioを放送します。
これからまた始まるノマッドな生活に、ちょっとこんな音があると、心の重力がストン、と少しするかもしれません。

そう、今の心境は「悲しき幸福 Tristes Bonheur」なのかもしれません。
Mixcloudでの試聴は
hhttps://www.mixcloud.com/makinakano/openradio20191125/

openradioオフィシャルサイトは音が聴けないかもしれません…
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2019/11/25_xinno_zhong_libeishii_xing_fu.html

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パリは黄昏16時、外気6度。
CDG空港は帰るところか、あるいは出発の意味なのか。

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新名神からみえる、鈴鹿〜甲賀の里の姿が好きなのです。

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花のない生活なんて考えられないのです。

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煙草百害あって一利なし。

鷲翔べば重力行方消へゆきぬ

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動くほど死のリスクは高まる、動かないことで死は目の前にあらわれる

移動ビンボーの果ては、奄美大島から喜界島のウフヤグチ鍾乳洞に女二人。
この入り口は、間違いなく風葬の場であった。
石灰岩の地層はものみなの死と時のために在り続ける。

今福龍太さん主宰の自由大学では10年ぶりの再会人や摩訶不思議なつながりの連続。
移動するもよし、ある場所に佇むもよし、樹が、水が、風があればそれでよし。

« 失うという現実には「幸せのオマケ」がある »
という台詞で終わる映画はなんだったか。

幻想のような日本の滞在に句点。
どの空間が現実なのか、めまいのする移動人生。

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喜界島の母さんたちが作ってくれた「花良治みかん」のおやつ

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黄昏の桜島

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奄美の奥へ

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11月20日発売(創元社)

秋の声遠のくほどに近づきて

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今宵十六夜 De qué estás celoso?

小さな世界にいるという自覚がなくなることはいいことだと思います。
なぜならその範囲での幸福を味わえるので。
それを味わえない場合外に希望を抱きますが、それは幻想です。
今いる場所を認識するということでしょうか。

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鶴岡のうまいビストロBlackbird Marketの床

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時を刻む壁

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見覚えのある我が家の洗面所。

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近所の漁師が釣った魚に、ちょっと愛情をかけるということ。
マリーゴールドは我が家の庭で咲いたものを

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そろそろ暖炉に灯を、柿を食む時期

おもろふてやがて悲しき過去の鷲

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舞打楽暦第14番砧の韻 KINUTA.RHYME

移動人生にはハプニングは常時つきもので、今回も然り。
何事もなかったように振る舞い会場入りです。
今宵神戸での演奏は、神戸は灘にある、酒心館ホール。
ダンサー角正之さんのお誘いにて、大倉流小鼓方・久田瞬一郎氏と、川崎義博さんのサウンドにサックスは幽玄に。

演目は「舞打楽暦第14番砧の韻」となります。
11月13日 17時30 open 18時start
神戸酒心館
神戸市東灘区御影塚町1-8-17
TEL:078-841-1121

hhttps://www.shushinkan.co.jp/news/eventcalender

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ホテル住まいは疲れるけれど、ぐっとくる作品に癒されることもある。
アートの効力。

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東京夜景。街の明かりは遠いほどに星の煌めきになる。

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オー・ミラドー勝又登シェフ

立冬箱根の山肌は煙を放ち、山そのものをガスが覆っています。
山中にオーベルジュをつくるという発想は、都市で料理を作る、自分のペースで作ることのできぬことに
心が悲鳴をあげたから、とのこと。
深き深き場所に在る食の姿。
人々は勝又シェフの料理を求めてこの山中へ、時間をたっぷりとかけて訪れるのでしょうね。
日帰りで箱根と遠き地を行き交う私のような馬鹿者なんて、彼のつくるごはんを食べる資格はないのかもしれません。
しかし、それでも今日口にした桃源台の空気の中でいただくごはんに、敬意を表したいのです。

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食感を楽しませると同時に、滋養としての生姜の風味がブリックの皮の中にカニと共に包まれている。
スープに浸しては風味が溶ける魔法。

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アミューズのアイデアには唸るしかない。
ブーダンはもちろん林檎と合わせて、季節の柿を見立てたスプドポワソンのムース。

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穴子とクルジェットの皮のソース、そんな発想どこからくるのだろ。
もちろん荒削りにした山椒を添えて。

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来年勝又シェフの料理と共にある、音世界の場をつくることになりました。
未来のことはわからないけれど、それでも箱根のジビエを食せる時期の再会を祈るのです。

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山肌から立ち上がるその煙は地球が生きているという証。

人知れず時を喰ふのか秋の山

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秩父のウイスキーは秋が似合う

 シングルモルトに魅了されたのは、高校生の時に父と通ったBAR D・HAMMETTの女性バーテンダーのおかげ。
今では日本のウイスキーは世界のファンを虜にし、入手できぬほど。
その中でも秩父のIchiro’s Maltの存在は群を抜いています。
11月に生まれた人々を祝うために訪れたこの地で、ここでしか味わえぬ銘酒を。
誕生日を迎える人々その存在を肯定できる空間にシングルモルトがある、
至極の時となるのでした。

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秩父シリーズ

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麻雀の牌に見立てたボトルの名前、意味深ですね。

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量り売りをしている酒屋さんの屋号も、意味深ですね。

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Ichiro’s Malt高島屋限定ボトル…
その背後には、ギターの音で空間の次元をかえる奏者が。

奥深く秩父は秋気味わゐぬ

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ー秋は今ー

旅とは、非日常の連続かもしれません。
では日常とは何なのでしょうか。

奥の細道という旅で、生のなんたるかを体現した芭蕉の密度は今、
次元やらを飛び越える時代です。
電車で、車で、そしてインターネットで可能にしてしまう、次元。
と同時に本能的感覚を置き去りにしてしまっているそれは、
詩心で保てるかもしれません。

一筋の煙草の煙秋は今

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佐藤のおばあちゃんはいっつも野と戯れている

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雲海午後16時はだれを待っていた

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朝霧そうここは桃源郷

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原生林の中にある湿った色気

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叫ぶ身体、怯える心 -残り2公演-

 KyのYann Pittardが病の現状をおし、身を削って日本へきてくれた理由。
それは、10年前に夢見た沢村豊子師匠との共演の実現、
そしてKyの相棒としてのわたしへのレスペクトだといいました。

羽田空港で号泣した彼は、叫ぶ身体、怯える心を抱えた昨日、残り2公演を残し羽田からフランスへ飛び立ちました。
シャルル・ドゴール空港から直接病院へ。
いままでKyを支えてくれたことに、心から感謝します。
そして、いままでKyの演奏を聴いてくださった皆様にお礼申し上げます。
本当にありがとうございました。

残り2公演「河口湖Mt.Fujiジャズ」と「静岡 喫茶ういんな」の公演には、
ギター奏者の笹久保伸さんが助っ人として演奏してくださることになりました。
皆様のご理解いただけますよう。

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ヤン・ピタール

ご心配かけるつもりではないのですが…
9月の入院以来ドクターストップがかかっているにも関わらず
来日してくれたヤン・ピタールの今後日本での演奏の見通しは、ございません。
群発頭痛、そして肺疾患の完治が訪れることを祈るのみです。
今回の公演が日本公演最後とならないことを願いつつ…
皆様、ヤン・ピタールの演奏を聴きに来てください。

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photo:Tsunehiko Takakuwa

10月29日(火)「金魚夢幻 Ky presents シャミウード」
@神楽坂赤城神社 18:30 開場 19:00 開演

出演:沢村豊子(三味線)× ヤン・ピタール(ウード)
× 玉川奈々福(浪曲) × 仲野麻紀(サックス)

木戸銭:前売り3500円 当日4000円
問合せ:contact@openmusic.jp.net 080-5067-6877
予約=https://kingyomugen-ky.peatix.com/view

10月30日(水)
「眠りたくない子供のための音楽会 vol.2」
open18:45 start19:15
adv.2800 door3300 (+drink order)
PYN(ヤンピタール oud,vocal 吉田達也 dr,vocal ナスノミツル bass,vocal)
吉祥寺シルバーエレファント(0422-22-3331).

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熊野新聞ー神倉神社

こんなにも交通の便がよくなった時代において、どうやってもその地にたどり着くに時間を要する場所があります。
根源的地の俗と神聖。
ひっそりと、だあれの干渉もなくただただ在る磐座の姿。
山に聳(そび)えでたそれの後ろには御嶽、前に太平洋。
その先には何があるのでしょうか。

この山、河、海の線上にある、熊野新聞。
地域性に普遍的デザインの面白さをウインクしながら加えるスタイル。
社屋一階はなんと印刷室。
あの新聞特有の匂いにノックアウト。

ローカルを誇示するでもなく、世界遺産に浮かれるでもなく、絶望的現実に人権のなんたるかを生活の中に取り入れている街。いうまでもなく、そこには中上健次の姿があるのです。

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八咫烏が埋め込まれた独特なフォントのセンスに唸る。

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ポスターの写真は、本宮出身のジャズ喫茶オーナー・写真家、中平穂積さんのもの。

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インタビュアーはこの地に住むために京都からわざわざ就職されたとか!

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こういうこと

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磐座の御歳は聞かぬものよ

秋麗に息づく信仰トポス追ふ

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