キューバの雨、島、心象たる音、残映

openradio No.163 下弦の放送は、ピアノ2台によるエリス島、モーリシャス島のドキュメンタリー映画のためのチェロそしてあの島のリズム、セガ。
アルジェリアの枯淡たる声Abdel Hadi Halo、Jon HassellとブルキナファソFalafinaの妖術的リズム、キューバの雨、音による残映….

01) Ellis Island /com. Meredithe Monk (Vanessa Wagner/Wilhem Latchoumia)
02) Night Moves (Jon Hassell/Farafina)
03) Min Yaati Kalbon Lil Melah (Abdel Hadi Halo)
04) Attention aux cipayes (com : Yann Pittard /cello : Karsten Hochapfel)
05) Valse mauricienne (com : Yann Pittard)
06) Cuban Landscape With Rain (Los Angeles Guitar Quartet)

この季節だけの、肌感覚としての翠雨。
ご試聴はmixcloudから
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradiono163202171waning-moon/

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紫陽花を部屋に迎へて暦めくる

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それぞれの雲を見て

The frog in the well does not know the big sea.
But he knows the blueness of the sky.

ある寺の住職、それは僧侶というか、寺を管理する役割としての名称というか…
ともかく臨済義玄を師とするある方が話された、例えです。

あの名ことわざ、”井戸の中の蛙”
大海をみることはない(知らず)、しかしその境地だからこそ大空を見ている、という逆説的発想と視点。
実のところ、大海など見なくても、与えられたその地で、深みにたどり着く。
そんな深淵たる人の生きるという営みを謳歌しているフレーズだったのですね。
探求、掘り下げることのできる、あるいはそれしかない、ある意味潔い状況を持つ者にあこがれつつ、
そういうわたしは、相変わらず旅を続けています。
こんな風来坊な人生も、実は深みの域であるのかもしれません。
地図の上を移動するということではなく、その地その地の深奥を知るという。

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それぞれにそれぞれが見る夏の雲

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誰かの死 la mort de quelqu’un

それは、ある人にとってはどうでもいいことで、ある刹那で、無関心の域。
当事者にとってのそれは、胸をえぐられるあるいは、無心になるしかない境地において、その哀しみは平等。
何が平等であるかというと、死そのものが平等であるということでしかない。
”愛する”とか”我が”子供、家族、最愛…etcといった名詞、副詞あるいは連体詞やらを省いた次元で死を語ること。

一人称複数の死は、今日も只中にある。

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ラジオ日経

とうことでご紹介したい音源多々あるものの、6月満月のopenradioはお休みします。
代打でありませんが、6月24日(木)22h30~から民放ラジオ最長寿級のジャズ番組 !?
« テイスト・オブ・ジャズ »に出演します。

収録日は埼玉は飯能の畑での演奏を終え、虎ノ門に南下。
東京上空機上の人になることが多く地形を視覚的に感知すること多々。
西武鉄道に乗って、まさに荒川に沿って東京湾に向かう、そんな趣でした。
スタジオには畑でいただいた香菜、当帰の葉、ラディッシュ、ホワイトタイム …etcを。

そういえば、JazzTokyoでのインタビューで「夢はなんですか?」という質問に
「畑や農場などで演奏をしていたら、人々が(鳥や蝶や牛とかも!?)集まってきて、やんややんやと音空間が生まれる、そんな夢があります。」と応えたのですが、すでに叶ってしまったわけですね。

それでは、今宵6/24/22:30-ラジオNIKKEI第1でお会いしましょう。
(追伸:たたみかけるような早口で話しておりましたが…openradioではゆーっくりとした口調ですので。)

ラジオプロデゥーサー小西さんによる紹介
http://www.radionikkei.jp/music/527_1.html

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パーソナリティーの山本郁さんと

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建物の隣には琴平神社!もちろん収録前後にお詣りを。

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openradioもこんなスタジオ設備を整えたいものです。

JazzTokyoのインタビューはこちらから
https://jazztokyo.org/interviews/post-62685/page/4/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=post-62685

同じくJazzTokyo 淡中隆史さんによる新譜CD評はこちらから
https://jazztokyo.org/reviews/cd-dvd-review/post-64093/

水無月の月満ち満ちて吐息かな

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夏至はひっそりと、花を摘む

本来であればフランスの夏至はfete de la musique 音楽の日です。
毎年フェスやらなんやら出ずっぱりのはずですが、今年はひっそりと一人の時間を享受。
庭、森の花々を失敬し、月華の宵とします。
こういう”日常”が、旅人生にはとても必要なんですね。

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野生のスイートピーの壮大たる姿を両手に抱えて

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活けるは、難しいものです

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この時期はやはりバラとのコンビネーション不可欠

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とはいっても、ベランダのジャスミンが一等愛らしいのです

花々を誰かのために摘みし夏至

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生活の中にある聖なるもの

20世紀初頭、シュルレアリスムあの空気感と植民地~民族詩学の展開、アイデンティティという内的ベクトルと外にある存在は、格好の思索的材料となった。
ここでいう外には、なんとその生活の中にこそ、ある真正なる生きる姿そして詩学があったのだ。

-ミシェル・レリス著:生活の中にある聖なるもの-
日本において、彼の訳本を世に出し続けた編集者は52歳にしてもうこの世にはいない。
その人は江戸水道端、神田川を見下ろし印刷会社東に望み、夏目漱石の両親と仲良く同じ墓場にいる。
さて、彼の仕事をわたしはどう音楽に変換できるものか。

フィンランドの風、ウードとファドの邂逅、ギターと声のサウダージ、Marc Ducretというギターの存在、パリのジャズシーンを牽引したアメリカ人、そしてホルショフスキによる、フランスに生きたポーランド人ショパン…。
2021/6/18 上弦のopenradio No.162はmixcloudからご試聴になれます。
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-no1622021618-waxing-moon/?fbclid=IwAR2dfakgTjN-UmV5YzZ5JgU2Ga6f1_BWEeWyNm578-uBRSZ1lla9H6bntuI

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日常といふ日に落ちた夏の涙

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openradio No.158〜161

そうこうしているうちにopenradio No.161となりました。
旅する道中での収録は、それぞれの空間の音を内包し、それぞれの日常がRadioの中から聞こえてこればいいな、なんて思いながらマイクに向かっております。

No.158 木曜日の雨と上弦
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-no158-20210512-waxing-moon/

No.159 円環・円相
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-no159-20210526-full-moon/

No. 160 代田というエロス
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-no16020210602-waning-moon/

No.161 -新月の無、Nothing その憧憬-
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-no161-20210610-new-moon/
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日常の深くに在りて初夏の音

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-静かな涙-

それはいつも電車や飛行機やバス、一人運転する車の中で流すもの。
そして辿り着く場所で深呼吸。
一音出して、また移動。

お話することが山のようにあるものの、消化作業をせぬままパリに着きました。

早速友人山本豊さんの個展オープニングでひと吹き。
パリの喧騒、時々鳥、6区のジャコブ通りにサックスの音が交じる、そんな水無月のはじまり。
次の場所は、どこかな。

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憧れて遠くにあって夏の雲

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openradio – 月光茶房

遅ればせながら、openradio No.157は原宿の路地裏にひっそりと佇む音楽喫茶あの名店、月光茶房の店主:原田正夫さんに選曲をお願いし、しかもカフェでの収録となりました。
なんと貴重な体験であったことか。
後日談として人間が感知する環境音の話、あるいは身体性の要である”声”の存在、ロシア-東欧ジャズの深淵たる世界…etc
アイルランドから始まり最後はブラジルの女性の声とう展開にも唸りました。

お店は現在閉店しているものの、企画ものの催しもあり、また隣接するビブリオテカ・ムツタミンダではECMコレクションのアーカイブはもちろん、大人な音楽愛好家によるセッションもあるとか。
そして原田さんは下北沢の老舗ジャズ喫茶マサコやジャズと喫茶・はやしで時折レコード係もなさっています。
これプロの仕事。
そう、対仕事の何をプロというかは、受けてであるわたくしたち自身の問題なのです。

映像バージョンはYouTubeからご覧になれます。
Image de prévisualisation YouTube

openradio No.157 New Moonの全曲フルバージョン(about 50min)はこちらから。
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-no15720210512-new-moon/

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何から語りましょう

あまりにもしかしひっそりと続く旅、日々移り変わる風景を独り占めすることに慣れ始めてしまっています。
・一難去ってまた一難
・波乱万丈
そんなプライベートな出来事の連続性の中でサックスを奏でられるこんな機会もない。

縄文聖地諏訪~井戸尻の泉、飯能のブルーベリーとライ麦、パクチーの畑、和光大学の裏山、戸隠~飯綱の水芭蕉湿原、長崎の片島、五ケ山、佐賀川上渓谷、三瀬千年の桂の樹、はたまた目黒は碑文谷、世田谷の住宅街では目の前を坂茂さんが素通りする、犬たちがサックスの音に噛み付く奇妙な空間、荒川河口夢の島では第五福竜丸と、忍者の里甲賀では蛙の合唱と共に、深夜浅草寺境内…山谷では、お父さんたちの気持ちもちょっと塞ぎ気味だったかな。

何から語りましょうね。

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今福龍太さんが読むJosé Pachecoを山の中で

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飯綱から古道へ

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甲賀の忍者はポニーと散歩をするそうだ

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浅草寺でもひっそりと

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長崎の片島漁村の、静寂

初夏の道ひとりと世界呼応せむ

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白き春 le printemps blanc

丸み、深み、温かみ。
朧に、境界に、空気を包む。

黒田泰蔵さんの白磁はクールなんかじゃない。
悲しいくらいに暖かい。

初めての演奏のギャラは、うつわ菜の花のオーナーから頂いた、黒田さんのうつわでした。
ご本人がいる、作品に包まれたその空間で、わたしは音楽を始めたのだと思います。

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冥福を祈るしかない白き春

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満月に奏でる

いつもopenradioをご試聴くださりありがとうございます。
フィールドレコーディングは、ひっそりと、ひっそりと進行中。
山、谷、駅、機上、港、川 etc…身近には実はたくさんの自然があることを、音によって発見します。

本日4月の満月のopenradioは放送できませんが、九州のとある場所で、サックスの音を奏でます。
どこかで鳴る音は、それでも遠き誰かに届く様な気がするのです。

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満ちし音波も光も春の中

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小指のいたみ

openradio No.155/4月上弦の放送は、バッハ、アルゼンチンの囁き、イタリアのジャズピアノ、小指のいたみ、サティ、セネガルのビートです。

ー岡本太郎が1938年International シュルレアリスム・パリ展に出展した作品《傷ましき腕》を想起させる「いたみ」という語彙。
彼が戦後日本で表現活動のひとつして執筆した書籍からは、人間の生きるという営みの奥底にある記憶ー縄文が見て取れる。
社会学・文化人類学者のマルセル・モースを師とし、シュルレアリスム運動に接した20代を過ごしたパリでの時間がその土台にあることは間違いないだろう。

わたしたちは、傷つけ傷みながら生きている。

ご試聴はmixcloudからどうぞ。
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-no15520210420-waxing-moon/

00) Bach_ Ich Ruf Zu Dir, Herr Jesu Christ, BWV 639 (Stefan Temming)
01) La Viajerita (Atahualpa Yupanqui )
02) J’aimerais tant savoir (Giovanni Mirabassi)
03) 小指のいたみ(石川さゆり)
04) Fâcheux Exemple (E.Satie)
05) Njuly (Omar Pane)

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見上げれば飛ぶも月さへ春の空

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資本主義というノイズ

何度でも繰り返し引用しよう。
「完全に商品と化した文化は、スペクタル社会の花形商品となる運命にある」

フランスの著述家ギー・ドゥボール Guy Debordによるこのフレーズ。
ハリウッドの映画セットのような環境破壊末の果ての現実世界、あるいは路上を走るけたたましい資本主義のノイズ。
思想なんてものともしない輩たちが牛耳る世界。
人々は今ある距離の中で生活をする、実は当たり前の時空間に生きている。

自力でなく乗り物を使い移動することに常に罪悪感を感じる。
動くからには、命をかけて生きようと思う。
楽器一本を携えて。

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春色の音を求めて旅に出ぬ

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地図を逆さにして見る

北米-グリーンランド-北欧そしてアイヌの地。
ぐるっと一周と言いたいところだが一周も何も北極圏を中心にしてみればこの地域の至近感はみてのごとく。

以前網走で演奏した際、驚異の体験の場となった北海道立北方民族博物館
天都山の山中にある、人類学的な見地で収集されたモノ、文献、資料の宝。
音も然り。北米インディアン~イヌイト~サーミ~アイヌ。

声なのです。
プリミティヴという名にふさわしい、声。

そういえば、退官後北米インディアンの研究をしたいと仰っていた方は、声をだすために詩吟を習おうかとも言っていました。

Image de prévisualisation YouTubeNative American Traditional Cree Music
https://www.youtube.com/watch?v=hKdcdOeTF-o
安東ウメ子 ‎– フタレ チュイ [ Ainu Folk Music ]

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地と風と北の概念春を待つ

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代々木能舞台-高野山金剛峰寺

openradio No.153の放送のintroductionは、わたしもその物語に魅了されつづけている陰陽師をテーマにした、ジャズピアニスト・スガダイローさんの演奏から。

思えば小田原でKyの演奏を聴きにこられた作家の夢枕獏さんに、「フランスで陰陽師の講演会をしてみませんか」とお誘いしたのがことの始まり。
作家自身が産み出した物語を読み、そして楽師が音を奏でる。
パリで、日本で、朗読コンサートが行われたのです。

最初に選んだ場所は、代々木能舞台。
あの空間で言葉と音が響く瞬間を聴きたかった。
その後東京のジャズクラブ、あるいは空海が開創した高野山の金剛峰寺で、1200年目予祝として100年に一度の年に100人以上の方が全国から聴きに来てくださった。
100年前は自動車で高野山に来る人々はいなかっただろう。
それぞれの道中それがすでに音と言葉、そしてこの地との逢瀬となる旅。

わたしが陰陽師に魅せられ、書評として書いたものは文藝春愁のwebサイト「本の話」で読むことができます。
https://books.bunshun.jp/articles/-/1507

4月清明下弦のopenradioはこちらからご試聴いただけます。
hhttps://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-no153-20210404-waning-moon/

00) 蝉丸 (スガダイロー)
01) 龍神祭 (スガダイロー)
02) 歌の庭 (Bala Dee)
03) Striving After Wind (Brad Mehldau)
04) April in Portugal (Janet Seidel)
05) O Ephraim (Brad Mehldau)

07.高野山:夢枕獏+Ky
この日はちょうど山王院竪精の日でもあり、朗読コンサートの参加者たちは山王院へ向かう僧侶たちを送り、金剛峰寺内へと移動した。
この儀式は夕方から翌朝4時まで続いたそうだ。

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恋人はJazzだった

生きる上でのスローガンがあります。
「宝物は俳句、音楽は血」

そして、43年目にしてようやく自覚したことは…
「恋人はJazz」、ということ。

その虜になる人との連帯も含め、
あの魔法のような音楽は、根源的な人類の生 La vie であるということに、ようやく気がつきました。

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複数形恋する春にJazz兆す

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マニュエル・ゲッチングManuel Göttschingあるいは横隔膜とエモーション

巷ではbandcampというプラットフォームでの音楽の発見、購入、交通が頻繁に行われています。
5年前にUKの友人から勧められていたもののようやくopenmusicの登録が完了。
早速まだ見ぬリスナーの方々に購入いただき候。お礼申し上げます。

Manuel Göttschingをやはり5年前くらいから聞き始め、その世界の虜になりました。
作品はInventions for Electric Guitar。
openradioでも選曲したいものの、46分の作品ゆえに、そして現在入手困難のため断念。

心身の変調をこの音楽を聴きながら感知する方法もみつけました。
可視化されない感情=エモーションと、realisticな器官としての横隔膜の関係の中に見出せる、変調。

わたしがなぜサックスという楽器を演奏するに至るか明確になったのです。
肺は袋でしかなかった。
呼吸そして感情のコントロールの要は横隔膜であったと…。
この発見をどのように音楽に還元できるか。

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https://openmusic-ky.bandcamp.com/

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反復の呼吸と生きて春の風

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救いようのない憧憬

いつもopenradioをお聴きいただきありがとうございます。

かれこれ152回目の放送を迎え、少しだけリスナーの方々とのやりとりも始まり、続けることの醍醐味を味わっております。
openradioをはじめたきっかけは二つあります。
生活を支えてくれる世界中にあるラジオという存在への憧憬。
(旅する国々で乗るタクシー、砂漠の、赤土の荒野 etc..で聴くラジオ)
そして、始めた当時病床に伏した方と、メールもできなくなったからには音なら何か交通ができるかな、と思い始めたのです。

いつかはどこかの放送局で番組をもちたいぐらいですが、それでも自由にきままにできるmixcloudというシステムにも満足しております。

2021年3月の満月その燦々たる光。あまりにも強い光と絶望の狭間で、もう諦めかけていたのですが、やはり音楽そのものと、音楽を聴く人々、そして音楽の友がわたしの命を救ってくれたようです。

北海道アイヌ民族研究センターで出会ってしまった歌、ブラジルのジャズ、パレスチナのラッパー、シリアの声、ジャズピアニストはロマン主義をジャズに還元する。

そんな放送はこちらからご試聴いただけます。

00) Amparo (Nelson Veras)
01) Francisca (Nelson Veras/Magic Malik)
02) Uekap (マレウレウ)
03) Saranpe (マレウレウ)
04) Ya youma (Osloob)
05) Resignation (Brad Mehldau)
06) Lilia (Nelson Veras/com : Milton Nasimento)

https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-no15220210329-full-moon/

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憧憬の月春を呼ぶざわめきや

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食のポリフォニー/ジャズと民衆

カリブ海グアドループを出自にもつ作家、マリーズ・コンデをめぐる旅、料理、手の記憶 etc…
大辻都さんというマリーズさんの翻訳をされ、またカリブ海文学のスペシャリストである彼女のレクチャーその後は、トークセッションとなり、やはりカリブ海を代表する作家エドゥアール・グリッサン「第四世紀」の翻訳者である管啓次郎さんを交えての鼎談。

必殺仕掛人は京都府立大学の松田法子さん。
「フィールドワークセッション」をラボ内で主宰されており、「そこ〔で・に〕生きるための、知のありか」スローガンに毎回面白いトークセッションを展開されています。

アカデミックという言葉やイメージが嫌いなのですが、あまりにも日常で、だれにとっても根源的な事象である »食”をテーマにした内容であることから参加した次第。
« 作る側、農学 »としての食、 »生活、家政科・栄養学 »としての食、そして »料理する側、調理学校 »としての食 »という分野がありましたが、ベルギーの美大では デザインキュリネール= »食のデザイン »という分野の学部が世界ではじめてできたそうです(2010年くらいだったかな)。
また、食からみるジェンダーは非常に興味深い限りです。

そして、食とジャズを基に人類を語ればもうそれだけで一生終わってしまいますね。

人間の数だけポリフォニー的響きが生まれ、もし響き合わないのであれば仕方ない。
いや、響かない理由を逆行的ベクトルで模索するのではなく、小さな世界も大きな世界もある瞬間に両手を広げて迎えてくれているのだから、そんな寛容性に抱きしめてもらう、というのも手です。そこから生まれる関係性に深みと高みが加わったならもういうことなし。

さて、今日は何を作ろうかな。
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里芋の世話をするこういう世界が、好き。

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秩父・武甲山と藤原岳ー紀州の果て熊野に至る

あまりにも遠い遠い地である秩父になぜ親近感をもつかというと、それは父が学生時代によく秩父の山々に登っていたことに由来する。
あの時代だから、国鉄熊谷経由で何時間もかけて秩父谷にたどり着いたことだろう。

今は彼にとって過去の人となったわたしの母は、わたしがネパールのポカラの山々を歩き、ヒマラヤを眺めていた時、彼女は雲取岳を登っていた。
まったく違う場所でしかし山の高さの次元は同じだったかもしれない彼女との、携帯電話という文明の利器によって会話をした、ヒマラヤ山脈あの景色をはっきりと覚えている。距離の、幻覚的感覚を覚えている。

さて、二度の離婚、死別を経て今父は四日市に住んでいる。
鈴鹿山脈北の極には藤原岳がある。
規模は違えど武甲山と同じくピラミッド型に切削された無残な山の姿。
当時は小野田セメント、現在は太平洋セメントという会社名。
三岐鉄道(三重+岐阜のハイブリッド的ネーム)自体は人間のためではなく、セメントを運ぶためにひかれた鉄道なのだ。
父の家に行くたびに使う駅舎に、真っ黒のコンテナが堂々と居座るそれを見るたびに暗い気持ちになる。
切符は未だに厚紙でパッチンと駅員が打ってくれます。

地域はセメント産業の恩恵を受けているのだろうか?
秩父同様山景を売りにしたカントリーサイドの豊かな暮らしを売りにしている”いなべ(員弁)市 »のIターンキャンペーンに抜け目がない。
それでも、あの鈴鹿山脈西方の地が生きる術としての行政の意思とそこで生きる人々のことを思うと、批判的な言葉はこれっぽっちも生まれない。

さて、国鉄に乗りそのまま南下すると、伊勢中川、尾鷲、熊野灘を左に新宮、そして熊野にたどり着く。
紀伊半島となるあの雰囲気が、伊勢志摩の山と海を出自にもつわたくし自身にとって、やはり特別な地であることは否めません。

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規模はちがうけれど、切削された藤原岳の姿が日常になってしまうという現実

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セメントの色とこの黒という色の関係性は?罪悪感?

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三岐鉄道ではICカードは使えません。

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同一性土地春迎へ春捨てる

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対流圏から粘菌の世界へ

春分・お彼岸そして上弦の今日3月21日はなんと盛りだくさんな日和でしょうか。
夜半3時に西の空へ沈む黄金色の半月を見届け一服すれば、あ、流れ星!
ロマンチックな春分を迎え、視界は東から西へ。
垂直的次元からの春雨は対流圏からの恵みとなるか、あるいは誰かの哭泣か。
重力を伴いこの地に滴る命の水は、そう、粘菌類の生成を支える。
菌類であるキノコがなければ今わたしたちの生なんてこの地球上に存在しなかったという事実に、感動さえします。

あまりにも有名な蕪村の、「菜の花や月は東に日は西に」と対極的西洋の見方は、East of the sun and west of the moon 。
水とは、西洋では地から湧き出る泉、東洋では空〜山の恵み。
ベクトル、あるいは発生の認識の差異。
これを音的世界の感覚の差異となるか否か。

どこでもない場所で、暫しの浮遊感をもって、音楽との交通に浸る、至福の時。
目下はまっているドイツ、ベルリン在住のミュージシャン、Nils Frahm ニルス・フラーム。
彼の音世界、ちょっとないですね。音の陰影に身を委ねる限り。

openradio No.151 2021/03/21上弦の放送は、こちらからご試聴になれます。
ドイツからエレクトロ/ポストクラシカル Nils Frahm、
スタン・ゲッツのジャズ、
1982年のカメルーンサイケデリック、
Adiemus 南アフリカの声のポリフォニー…。
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-no151-20210321-waxing-moon-equinox/

00) Ten (F.S Blumm&Nils Frahm)
01) East of the sun and west of the moon (Stan Getz/Kenny Barron)
02) Sip song (F.S Blumm&Nils Frahm)
03) Ross’s Harmonium (Nils Frahm)
04) Binta Madiallo (Francis Bebey)
05) Ein wienner Walzer (Adiemus)

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月1

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始まりの音立ち上がり春の煌

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-美の法門-

Hybrid 混血の反語は Purebred 純血でしょうか。
両者関係なく、私は Authentic 真正であるか否かという問いであると思います。

楽器の起源、移動と変容を題材に今、ジャズの再リサーチをしています。
面白いほどに現れる人間にとっての »楽器 »の必要性と、その形フォームが変容しても当然の如くその地その地で逞しくHybridを繰り返し、そしてPurebredというわれる地に帰結し、そこからまたHybrid が生まれる、音楽…
この円環こそが、ジャズであると今日このごろ断言できるようになりました。

書物はまどろっこしい時がたまにあります。
旅という実践によって生まれる、生きた言葉を内包できればしめたものです。
ワクワクしますね。
楽器と人類、ジャズを介したアート的展開。

今後攻めるは南米と北米西方、そしてアジアです。
密かな興奮を抱いています。

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柳宗悦による名著は、ある高みと無を個人的な体験とする。
これは人類という複数形がなす世界に応用できるだろうか。

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ここを目指す。

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Traveling Haiku vol.3 天橋立

スピード感が落ちた印象ですが、しかしゆるりと旅は続きます。
移動すれば様々な土地へ行くことが可能であるはずですが、今は躊躇と共にあります。
人間が、ここに、そこに、あそこに居ることの妙に、その深きに心を置きます。

旅する空間で奏でる音と俳句のスケッチプロジェクト
Traveling Haiku vol.3 / 宮津・天橋立
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旻天の天橋立彼方へと

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インタビュー

職業柄インタビューを受けること多々あり。
同様にインタビューをすることもそれ以上にあります。
Ovniというフランスで発行されているフリーペーパーの職業人シリーズでは、どれだけの人々と対面(一日中張り付く)してきたか。
楽しいんですよね。
対相手の核心を探る時間の妙、その瞬間を一気に感知する醍醐味。
文章という平面になり、それがいつか次元を超えて誰か、読み手の心に届く。
被写体的対象となる彼ら自身がインタビューを受けることによって見つける »何か »、その瞬間に立ち会うことになる。
わたしが今までインタビューをしてきた人々、その時間の後の彼らの表情は、いつも颯爽としたものでした。

今回は受ける側として、裸にされた気分ですが、それでも、JazzTokyoの編集長稲岡さんの提案に感謝いたします。
こちらのサイトから→
https://jazztokyo.org/interviews/post-62685/

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朝靄に道標なく生きる春

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