ルーアンのアラファト、モントルイユのジョレス

-毎日が抗ひて今日平和祭-

フランスの夏のカフェはどこもかしこもテラスをだして、
日が暮れる夜10時頃までグラス片手にアペリティフ。
この時期の演奏は屋外が多く、地方へ行くことも多々。
Jazz A Partという地方ラジオ番組を10年間続け、同名のジャズフェスを立ち上げ、
今はDon Cherryを主人公にした物語を書いているというピエールに声をかけてもら
い、今日の演奏場所はパリから電車で1時間30分、ノルマンディーの海岸へ行くに
必ず通過する街ルーアン、の市役所の前の広場。
機材、PA、サウンドチェックに準備は進み、楽屋は市役所の横のカフェ、
だから観客から声をかけられ、一杯おごられ、CDを買ってもらい、
演奏後も人と接することの楽しさ、が味わえる。
そしてそのはす向かいに居るのは…要するに市役所の目の前、
という位置にいるのは、アラファト!
そう、ここはフランス共産党の事務所なのだ。
ノルマンディーらしい木組みの小さな家には、今は亡きアラファトYasser Arafatが
L’Humanité(Jean Jaurèsが1904年創刊した共産党寄りの日刊紙)の表紙を
飾っている。

そして、いみじくも今年はJean Jaurèsが、モンマルトル通りのCafé du Croissanで
国家主義者に暗殺されて、100年。
彼が第一次世界大戦に反対していたことは言うに及ばず。

地方での演奏を終えて、我街モントルイユに戻ると、市役所前の広場を会場とした、
Jaurèsを偲ぶ野外展覧会が行なわれていた。
当時の政治、情勢を写真などの資料と、そして音声(当時の電車の音、街のざわめき)が広場に鳴る、もちろん、ジョレスの声も!

ここモントルイユは第二のバマコ、広場のベンチでは、
マリのお兄ちゃんたちが仲間とジャンベを叩いていた。ジョレスの声をバックに!
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
演奏会場のはす向かいには、アラファト議長が

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
演奏が終わり、皆またテラスで飲み始める

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
Jean Jaurèsの物語が広場に

フリーペーパーovniによるルーアンとジョレスの特集はこちらから

「ルーアン、尽きない魅力」
http://www.ilyfunet.com/ovni/par-ci-par-la/voyage/652_sp.html
「ジョレスはヘビー級の雄弁家だった」
http://www.ovninavi.com/768sp01

Commentaires

ヨガりながら演奏!?

瞑想を主とする本来のヨガ、またはハタヨガ、
シャドーヨガなどその種類は枚挙にいとまがなく。
ここブルターニュはサンマロから80kmGAUSSON村でのスタージュでは、
そのどれをも取り入れたヨガ。
インドに渡り、ヨガの手法を習得、スタージュのまとめ役を担う
パスカルからの依頼で、音を担当することになり、不肖ながら私もヨガに参加。
日入り、日没、休憩中、食後に演奏。
中でも興味深いのが、瞑想中に、空気の音(!?)と共鳴する息の音、
または楽器から発せられる音、というコンセプトでの演奏。
目に見える効果を期待するのではなく、内にある「何か」に
耳を傾ける機会となった次第。

ここでパスカルのパートナー、クリスティーヌがスタージュ中に
作った野菜中心の料理で、印象に残ったレシピ3点

☆蕪のグラタン
蕪4個の皮を剥き、食べやすい大きさに切り軽く蒸す。
その蕪を少量のオリーズで炒め、塩こしょう、ターメリック、
クミンパウダーを入れて焼き炒めつける。
グラタン皿に移し、カンタルチーズ(エレメンタルチーズでは味がぼやける)
を散し、200℃のオーブンで食べる直前に10分加熱。(2人分)

真っ白い蕪、ピンと立ったその葉を市場で見ると、真っ先に蕪のべったら漬け、
葉は塩で揉んで重りを乗せ、翌日たっぷりの炒りごまと一滴の醤油で食す幸せを
味わいたくなる。
しかしこのシンプルさは自宅での一人の喜びにとっておき、こちらは18名。
オーブンで一気にできるこのレシピは大人数の時に便利。

☆根セロリのピュレ
根セロリ(一玉約400g) は厚めに皮を剥き、被る程度の水、
粗く切った玉ねぎ半分、ジャガイモ1個、同様にニンニク一片を入れ茹でる。
ゆであがったらお湯を切り、茹でた野菜に塩少々、ごまを加えてミキサーで撹拌し、
ピュレの出来上がり。ニンニクが入ることにより食べごたえのあるピュレとなる。
野菜を茹でたお湯は野菜のブイヨンとなっているので塩を加えたらスープになる!
また、スパイスを加えたり、根セロリをにんじんに転用するなど、
アレンジも楽しい。(8人分)

☆レンズ豆の温サラダ
レンズ豆をよく洗い、一晩水につけて、翌日鍋のまま煮る。
(塩を最初から入れると煮る時間が遅くなるので最後に)
別途でソース=紫玉ねぎを薄くスライス、オリーブオイル、塩、胡椒、
ワインヴィネガー、マスタードを混ぜる。
穴の空いたお玉で皿にレンズ豆を盛り、各自ソースをかける。

通常ソースごと煮る、または豚の塩漬けと煮込むが、ソースを後からかけることに
よって、レンズ豆自体を味わえる+銘々でソースの量を加減できる+玉ねぎの食感が程よい。という三拍子の巧妙。
豆料理は世界各地、人類が生み出した食べ物で私たち先祖を救ってきたと思う。

-三伏やヨガ道場に寝そべりぬ-

IMG_0007
休憩中の演奏は、途中眠りを誘う音となり…

IMG_0023
くったりと炊き過ぎないポロ葱の温サラダもなかなか

IMG_0039
粟、液体豆腐、グレープフルーツのグラタンなど
食材を料理に仕立てるセンス抜群のクリスティーヌ

Commentaires

隣に座る、パレスチナの女性

数年前、フランス滞在許可書の更新にあたり、
18区の移民局施設内で講習会を受けた際のこと。
当然移民ばかりなので、まずは講師は集まった人々に国籍をたずねる。
イラン人、ウクライナ人、マグレブ、カメルーン…、日本人、の私の隣の女性が、
「わたしはパレスチナから来ました」と。
すると講師は、
「ようこそフランスへ、さぞ大変でしたでしょう…」
そして講習会の教室にいる皆は、彼女を拍手で迎えた。

心にある私たち講習生それぞれの感情は、自分達だってここフランスでは移民
であり、彼女の存在する背景 »パレスチナ »に、何もすることが出来ない、
という分かりきった悔しさと共に、だけれど 「今」という
同じこの時を分つ者として、拍手で迎えたのだと、思う。

先日、シリア人フルーティストのナイサムが、友人でパレスチナ人のアムロに
会わせてくれた。
一昨々日フランスに着いたばかりだという。
ただ、パレスチナ人という国籍(パスポート)はどこにも、ない。
だからアムロはイランのパスポートでフランスに来ることができたそうだ。
パスポートを取得して8年、レバノンでの生活、そしてフランスへ。
誰もその地(パレスチナ)を離れたくなく、しかし流浪の民としての、運命。

無力を前に、でも、せめて隣に座った人がパレスチナ人であれば、
労いたい。それがたった数時間の時間の共有だとしても。
この行為を、人は偽善と呼べはしない。

夏の月オリーブの丘彷徨ひぬ

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
イスラエルの地図に、パレスチナは存在しない、
そしてレバノン、シリアにはその存在が地図になっている

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
ナイサムが肌身離さずつけている、
パレスチナとアラブ語の表記の首飾り

IMG_0021
Joe Saccoの名著であるマンガ
GAZA 1956

Commentaires

ラマダン終了!

1ヶ月にわたるラマダンが、新月27日の今日終わろうとしている。
11区のアラブ街、正装した若者たちが嬉々とした表情で町を歩いている。
きっと友人達とねぎらいのパーティーに向かっているのだろう。
きっとどこのイスラム諸国も、この事象に同期しているに違いない、
パレスチナでも….と願う。
2年前、ちょうどラマダンのまっただ中にモロッコでの演奏ツアーを行い、
エッサウィラに住むスーフィー教団、ハマッチャと約2週間、寝起きを共に、
演奏をした。
彼らとの音楽漬けの日々が、ラマダンの時期と重なることで、
音楽その在り方を考思していた、といってもリハーサル+演奏することによって、
頭の思考は楽器を吹くことで自由を得、この自由の方がよっぽど私の小さなおつむを
駆使するより、性に合っている、と実感。

当方アラブ語を話せないので、会話はフランス語。
定型に慣れてしまったフランスでの会話=生活。
ハマッチャの楽士と会話をする度に、環境と言葉の関係性を見失ってはいけないのだ、とつくづく思う。
言語は、その土地で姿形を変え、順応に、生きる営みの中に根を下ろす。

このハマッチャ楽士たちが、今年もパリのアラブ世界研究所に来て、
一緒に演奏できる、この喜び。

ムエジン muezzin(各モスケで祈りを呼びかける者)の、
淡々と月の動きに寄り添った、確信的でまっすぐな声を想像し、ハマッチャ、
そして遠いパレスチナの人々彼らの事を想って、今日も月を見上げるとしよう。

新月や盛夏の夜に探しをり

IMG_0679
日没直前サウンドチェック

IMG_0710
エッサウィラの広場にて
ラマダン期は日没になったら、音楽を奏でていいのだ。

IMG_0644
ラマダン中でも、陽が沈めば、皆で食事。
山羊の牛乳とナツメヤシから、はじめましょうね。

IMG_0745
素焼きに山羊の皮と糸を一緒に張ることによって、
« ビリビリ »、という音”さわり »の音響になる、タリージャ

Commentaires

エジプト カイロから 四方山話

12時55分、ナイル川の中州を抜けて、楽器街に着けば、
街中にアザーンが鳴り響く。
道路右左、商店からは、ラジオからのアザーンが聴こえてくる、
ともすればマルチチャンネル音響、アクースマティック状態に!?

職人が構える楽器工房はめっきり減ってしまい、その代わりに電子キーボードや、
ギター、見た事もないような金管楽器類がならんでいる店などなど。
たった3、4日居ただけで、その国、街さえも理解には及ばないけれど、
けれど、生の営みは変わらず行なわれている、と感じることはできるもので、
何千年昔もやはり、楽器を造る者、奏でる者、太鼓の皮を張り替える者etc…が、
ここを行き来していたんだろうな。
そうやって今にある楽器、ウードの果てしない完成形としての姿に、
惚れぼれしてしまう。それは、ある普遍、とも言えようか。

市場の中を迷いつつ、コシャリ(これぞエジプトのファーストフード、
米+パスタ+ソース)を露店で頼み、これまた行き交う大人、子供に笑われながら
食す我姿は、彼らにどのように映っているのだろうか?
ファーストフードといえば、空豆のコロッケ、ターメイヤには、
本当にお世話になった。
腹が空けば10円ほど握ってタメーリャをパンに挟んでもらう。
きっと女性が露店で一人で頼む食べ物ではないのだろうが、
作り方をじっと見つめる私に、おじさんたちは快く、揚げ方、練り方を
披露してくれたものだ。
であるからには、早速自分で試作せねば。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
楽器街の一風景

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
カラフルな香辛料とともに

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
露店には殿方ばかり立ち食いの群れ

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
うちの店のがおいしいのよ!

今日もまた揚げ鍋の前汗拭う

Commentaires

エジプト カイロから 其の壱 三位一体 !?

遅ればせながらの報告として。
6月、日本から帰国、すぐにエジプトへ発ち、現地エジプトのヒップホップ、
ラッパー、そしてコートジボワール、レバノン、ベラルーシのミュージシャンに
+Kyという出で立ちでリハ開始。
レバノン同様、不定期だけれど定期的に停電。
12曲のレパートリーをさらい、立ち位置はベースの隣、ということで譜面台を
アンプのかげに隠れるように配置、で音符をカンニング!
ベラルーシ人の驚異的ビートボックスがグルーヴする中で、リフを譜面
みながら演奏なんて格好悪くてできない!なんていきがっていたけれども、
全曲のリフ、覚えられませんでした…。

さて、停電中はスタジオの外にあるジュース屋さんにて、西瓜の生絞り、
はたまたマンゴー、あるいはサトウキビの生絞りを各々道端で飲み、あぁ生き返る。

カイロ到着その日に地下鉄数カ所にて爆破テロ。緊張が街中にはしるも、
道端でターメイヤ(空豆の揚げ物)を売る露店、相乗りバス、市井の人は
日常のリズムのまま、過ごしてる。こちらは一応、移動はタクシーのみにし、
街にある看板に目をやれば、そう、ラマダン断食月が始まろうとしている。

母国を離れ、今は福島に住む知人エジプト人と日本人の夫婦が、
「断食月はエジプトで過ごしす方が、好きだな」といった想いには、
共通の価値観の中で、言わずもがな意思伝達の可能な同胞、ウンマの中で、
過ごす郷愁、または懐郷を感じさせる。
この意思の疎通=伝達を、「コミュニケーション」と人は呼ぶのだけれど、
コミュニケーションの語意をラテン語から辿ると、
「communis=共有の」そして「communio=誰かと通じる」、となる。

ここで突如「三位一体」を取り上げるのはおかしな発想だけれど、
ラテン語の発祥時期とキリスト教の時代を照らし合わせながら、
後者の用語である「聖体拝領、または聖餐式」を紐解くと、「communion 」
という語彙が登場する。
ここでいう聖体はイエス・キリストなのだけれど、「communion 」の語意は
やはり「共有の、交流、親交」となる。
さて、では誰とcommunionが行なわれるのか、となると上記場合は父・子・聖霊
=三位一体と当人。

只今ラマダンのまっただ中、をする人々にとっての、その位格とは、
Allāhアッラーなんだ。そしてもちろん、ウンマummaとは=共同体。

片陰に乞う金曜日モスクかな

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
現在のタハリール広場

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
街のジュース屋さん

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
リハの最中、一息

Commentaires

「この国のかたち」

統帥権、を振りかざしたその者は、魔法使いになりたかったのかな。
もし統帥機関の彼、彼らの様に再びこの魔法の杖を振りかざす者がいるならば、
鶴見俊輔が掲記する「ゲド戦記」のくだりを参考にしたほうがいいと思う。

「長(おさ)は、またこの技術が多くの危険をはらんでいることを語り、
なかでも魔法使いが自分の姿を変える時には自らの呪文から逃れられなくなる
危険を覚悟しなければならないと注意した。」
魔法を超法規として、補弼(ほひつ)という任務に伴う »責任 »に対し、
統帥権はそうでない、
と言いきった本、「統帥網領・統帥参考」(昭和3年、昭和7年発行)の
運命は→戦後一切焼却、だったという。

責任回避どころか、どこかの国に飛んで行ってしまった、ある会社組織の長で
あった者達の姿に重なる。

「この国のかたち」は、司馬遼太郎による毎月書かれた随筆。
その大正生まれの司馬遼太郎が、明治維新以降の日本のある姿を表現する時、
こんな面白い行がある。
「もし日本じたいの「近代」の要素(または風土)の上に欧米の近代を接木を
したれば、ずいぶんおもしろいことになったはずである。」

風土が異なるのに、欧米のそれ(近代)をそのままこの地で活用することは、
実に無理が生じる。思想然り、食物然り…
日本で、汗をかいた赤ワイン=(赤ワインを冷やして飲む!?!?) のボトルを見た時、
ワインの流儀には反するが、日本的飲み方の解釈に微笑ましい感情を覚えた。
そして諧謔的(開発当人は本気そのものだろうが)ワインは「赤玉ポートワイン」!
という姿に変え、見事に接木に成功している!

ひとつの例に、GEから輸入され「そのまま」使用した原子力発電の機械の
その後の姿はどうだろう。

「生」の淵源に真っ向から立ち返るべく危機感を抱いている、
「生」という生物的湿度をもったアジアにおいて、乾燥した土地からの思想的または
経済的云々を鵜呑みにし、国の在り方に取り入れても、いずれにせよ立ち位置が
異なるのだから、相容れない。

一部が求めるリーダシップという名の魔法使い。
成熟した魔法使いを求めるのか、求める側が成熟した魔法使いに育てるのか。
ここでいう「成熟」とは、中井久夫の言葉を借りれば
「退行の泉に湯浴みして、もとのところに帰ってこられるもの」

もう一度「ゲド戦記」からの抜粋を。
「魔法というのは、その土地土地と密接にかかわりあっているという意味なんだ」

大暑の地智行を誉れ生き抜いて [麻紀]

IMG_1381
実っております、佐渡の棚田

Commentaires

感謝、そして続く音の旅

ブルターニュ~タジギスタン~日本のツアー、まだまだ続くけれど、
一つの山を越えました。
それは高野山。
ご縁を辿り手繰り、蓮に見立てたその空中の世界は、空海が開創した、高野山。
予定通り、限定160席は、本当に160名+スタッフの方々に聴いていただくことができました。
この一連のツアーに尽力頂いた皆様、本当にありがとうございました。
一人一人のお顔、表情、電話でのやり取りなど、私が普段日本に居ないが為に気苦労おかけした部分、お詫びすると同時に、
共同作業の先に、音の結晶(高野に響く鳥の囀、草花の風にななびく音、空気の気)
を皆で聴く事のできた喜びは、一入です。
公演に2回も足を運んで下さったり、10時間かけて高野山までお越し下さったり、
目に見えない部分でのサポート等、
本当に、ありがとうございました。

誰がために響かせ山に薄暑の音

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
楽器を持って横浜から名古屋へ移動

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
横浜は老舗ジャズクラブ「Dolphy」にて

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
ステファンを無事関空へと送り届けます。同時にパーカッションのトマをピックアップ!

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
金剛峯寺 奥殿にて開場30分前、余念なくサウンドチェック!

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
和歌山港から徳島港へフェリーで移動。巨石の棲む淡路島へ上陸です。

Commentaires

タジギスタンから、こんにちは その2

ひとつに、演奏旅行とは、この土地の人々のありのままの姿に出会う機会であると、
常々思っております。
リハ、演奏、サウンドチェックが終われば、市場に出向き、
彼らが何を食べ、女たちとのやり取りを眺め、一杯のお茶の値段を知り、
道端で物乞いをする人々の様子を見る事で、その国の姿がみえてくるものだ。

大広場の迎賓館や、外務省、指導者の彫像に見られる国の姿よりも、
市民の姿を見る事に、魅かれる。
そして、国の借款を、公園でたわむれる市井の市民は、知る由もないだろう。

タジギスタンを代表するパミール山。
に向かって田舎道を車で移動中のこと、明らかに異様な建設中建物が、みえる。

「あれは何ですか?」
「ああ、あれは部屋を暖めるためのものです。」

おそらく建設中の原子力発電所ではなかろうか。
これは確率の高い、憶測です。
しかし、もしそうならば、
やはりこうして国民の意識はプロパガンダされるのですね。

…..「部屋を暖めるもの」…..

NCM_0774

NCM_0767
町の市場には、地産のものが溢れる。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
町の中心地はただいま建設バブル。背景に注目…ここは広島!?

NCM_0759
記念式典の予行練習のために集まった何万人というタジギスタン軍、警察

Commentaires

タジギスタンから、こんにちは その1

「では水は誰が創ったのですか?」

ひとつの文化の底辺に、深く重く、そして存在の根源として在る宗教の力を、
ここタジギスタンで、思い知らされたわけです。
様々な国で演奏していると、西洋中東どこ問わず、
常に挨拶のあとの会話ででてくる宗教の話は、往々に私の仏教的思考を
否応でもリフレクションさせてくれるわけで。
しかしこの問題に縛られていてはせっかくの演奏旅行の大半が、
少しネガティフなものになってしまうので、土地のおいしいものを多いに食べ、
土地のミュージシャンと多いに語り、ここは1990年にソビエトから主権宣言した
タジギスタン、イスラムの風習は多いにあるけれど、
今日も多いにウォッカで乾杯しましょう。

アネットがたくさん入ったサラダは、アロングと相性よく、
スープもソビエト下の名残か、ボルシチが多く、
しかしスープは透明、ベトナムのPhoを彷彿させる。
肝や羊のブロシェットはトルコのそれ、違いがあるとすれば、
イスラム圏の串焼き屋さんでお酒が飲める機会は稀、
しかしここはお昼から淑女でもビールを片手に、ほくほく頬張るものだ。

ちゃんと仕事もせねば。
国立タジギスタン音楽院でのマスタークラスは、「ジャズとは何か」
をお題にした会議、
そしてタジギスタンの生徒とのディスカッション
「エスノジャズ(民族的ジャズ)とは」。
タジギスタンの伝統曲をアレンジし、生徒共に演奏。
ちょっとイタズラっぽくライヒ風のイントロデゥクションを提案。
ピアノ、ウード、クラリネットのミニマルな構成に続いてドタールのソロ、
テーマ、という流れ、どうだろう。

それにしても、ウズベキスタンの若手ジャズマンの力量、そして
キリギスタン、タジキスタンのジャズに対する興味の深さ、
これから楽しみな世界に出会った。
さて、実は今日がエスノジャズフェスティバル最終日、
我らの本番です。フランス代表としてがんばらねばね。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
15日に開会したEthno Jazz Festival。
司会はロシアのジャズ批評家Mr.Gregory Durnova

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
国立音楽院でのマスタークラスを終え、演奏準備。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
タジギスタンのパーカッション、想像を越える…音の連なりです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
タジギスタン風ボルシチ。

Commentaires

同期 synchronisme

風は息 虚空(こくう)は心 日は眼(まなこ) 海山かけて我が身なりけり

ブルターニュのMoul Stockというフェスティバルに出演した
ミュージシャンが奏でる音や、声は、
世界の小さな村々でシンクロナイズしていたように感じました。
まるでアザーンが空に響き渡る様に。

それは、お金やメディアを通じてのグローバルではなく、
ローカルにある、音楽の在る時間の共有です。

http://moulstock.com/

ライアル・ワトソンLyall Watsonの »エレファントム »の象の足音の様に、
蛍やコオロギの集(すだ)く声に聞ける様に、
自然と呼ばれる現象には、地球上での同期を感じることができる。
むしろ、宇宙にある、地球で。
だから今日もどこかで、同じように風が吹いている。

冒頭は大慧宗杲の歌。著者 玄侑宗久氏『禅語遊心』から、の抜粋でした。
本日この御本を頂戴した次第にて、早速問答をしてみたり。

薫風や祈りのかぎり吹きにけり

だれかが奏でる音も、どこかでだれかとだれかが、
だれかと虫の音(ね)や風の音と、同期しているのかな。

5月31日に奏でる高野山の音も、そこに在る自然と戯れながら、
どこかのだれかに、届きます様に!

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
バングラディッシュから、ブルターニュの小さな村にBaulが来てくれた、
ありがとう。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
大西洋のスズキはゲランドの塩と卵白を混ぜたCroute de Selにして焼く、
うまさ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
ホタテ、牡蠣の季節は終わり、今ブルターニュは蟹がおいしい。

10322784_472578606209071_1586406810399683780_n
今年9年目をむかえるブルターニュはBilliersという村のフェスティバル。
村民の庭を開放して音楽を奏でる。
演奏家の目の前に座っていた子供たちも、今やフェスを手伝う高校生になりました。

Commentaires

立夏に鯉のぼり

いよいよ五月に入り、明日から暦では、夏。
穀雨は大地に恵みを、生きとし生きるものみな春暁から目覚め、
いよいよ力みなぎる時期に、入るのかな。
仲間がいなく、ひとりぽっちでかわいそうだけれど、
今が出番、わたしのミニ鯉のぼり、がんばって泳いでね。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
鯉のぼりひとり異国を泳ぎをり

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
フランスのマテ貝は小ぶり、生もいいけれど、マリニエールも捨て難いのだ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
今からが旬、バジルにミント、すくすく育ちます。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
この時期、どのビストロも競って白アスパラガス!

 

Commentaires

花冷え=En avril, ne te découvre pas d’un fil

ステファン・ツァピス(piano)とのツアー出発間近にて、
リハーサルの日々が続くわけですが、
気分の高揚はパリの花冷えと比例して、
麗らかだったり、春雨だったり…
現実めいた失望と、希望ある幻想は
暑かったり、寒かったり、と決して安定せず。

ところで「花冷え」をフランス語で言えば
「 En avril, ne te découvre pas d’un fil 」
「四月は一枚も脱がぬ様に(直訳だと=糸さえも脱がぬ様に」
そして、五月になると、この諺はこう帰結します。
「 En mai, fais ce qu’il te plaît」
「五月は、あなたのお好きな様に」

この諺の内容は、季語でいう「花冷え」と同じで、
花(俳句で花=桜)盛る頃気分は高揚、
しかし一時的な冷え込む時期であるからして、
気をつけましょう、またはその現象を感慨として表現している。

一方で季節に咲く花を中心におく生命の行方、
一方で糸はあくまでの人間が紡いだ、人間の着るもの、
この二つの言葉、あるいは諺は、限りなく同義なのに、主人公は、違うのですね。

花冷えの午後人肌を探しをり

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
ステファンのスタジオにて、アルメニアの曲の練習中。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
ミュージシャンにちゃんとご飯を食べさせるのも、わたしの一つの仕事。
ひよこ豆のスープは滋養に、チャワマの中身は野菜がたくさん。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
今日も飛行機雲

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
なすはあまり栄養がないけれど、Tahinaゴマソースとフロマージュブロンで、味わい深く。

Commentaires

UK~ナイジェリア-ibibio sound machine-

1979年から続くブルターニュ最大のフェスRencontres Trans Musicalesでの
仕事を一旦休止し、ロンドンへと渡ったベース奏者Kevinは、
ひとつにミュージシャンの顔と、
ひとつにオーガナイザーとしての一面をバランスよく活躍している。
彼とは2013年にKy+でロンドン録音、ただ今ミキシングの最中。
そして彼が目下サポートするibibio sound machineは、
ロンドン生まれのナイジェリア人女性歌手Eno Williamsがフロントに立つ。
コンゴ(旧ザイール)は70年代のABETI MASIKINIを彷彿させる彼女。
RadioNova好み、のサウンド、よってこの日Bataclanでのソワレも
Les Nuits Zébrées de Radio Novaでのイベント。
因にibibio=イビビオ語=ナイジェリア南部で使われる言語。

それにしても、ロンドンからパリまでメンバー8人を乗せてマイクロバスを運転し、
そのまま南仏のフェスへと運転+マネージメントするKevinの姿は、
現代を生きる、音楽に関わる者の姿として映る。
英語圏のミュージシャンのサウンドチェックをPAにフランス語で指示し、
どの国でも、持っているノウハウと経験を武器に、たくましく渡り歩く。
楽器の運搬だってへっちゃらだ。
ホテル、もしくは知り合い宅での孤独な寝泊まりだって、
翌日のステージのためならえんやこら。

ステージという表舞台を支える同志、深く尊敬する。

Image de prévisualisation YouTube

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

Commentaires

Pensez global,buvez local

4月15日号のOVNI特集号「ビール作りを体験してみた!」で
取材した地ビール工房は、モントルイユにある »Zymotik » http://zymotik.jimdo.com/
記事はOVNIのサイト、こちらから読んでいただくとして、
http://www.ovninavi.com/762sp1

工房を営むフロランさんの掲げる「世界を考え、地域で飲もう!」のスローガン。
目下はまっている農文協出版からでている一連の内山節さんの本に私自身が影響下
にあるが故に、フロランさんのビール作りと思想に、多いに共感。

・「創造的である」ということ<上>農の営みから(農山漁村文化協会 2006年)
・「創造的である」ということ<下>地域の作法から(農山漁村文化協会 2006年)

自分で食べるもの、飲むものを自分で作ってみる、という好奇心。
作る、創る、造る、の作業工程は、脳も体も白熱するものだ。
ちょっとの生みの苦しみとともに…

春の月 般若麦手に 夜耽し

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
撹拌したモルトからモルトジュースを抽出。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
モルトジュースにイースト菌、ホップを入れる。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
これが元祖ホップ!

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
フロランさんは中学校教師で生物を教えてもいる。

Commentaires

無数の主体 innombrables sujets

長谷川祐子パリ講演会
「パフォーマンス性、空洞化する身体、日本の現代アートの予兆性」
Présages de l’art contemporain japonais

今回も間際の情報入手にて、拝聴。
文化庁からの任務であり、海外派遣型「文化交流使」の一環とのこと。
個人的には「アール・イマキュレ 希望の原理」の展覧会での彼女のお仕事が気になっていたり。
(アール・ブリュットとは一線を画する)

戦後敗戦の日本社会における父性喪失は、
その後の日本を代表する幼冲的な表現へと繋がる。
具体、実験工房、もの派、またFluxusから奈良美智における、
つねに海外との距離感、という軸をおきながら、しかし日本人のものの見方
を、聴講者であるフランス人に丁寧に説明していた姿が印象的だ。

日本の価値基準が往々に、海外での成功後の逆輸入という手法によって
形成されていることへの視点だったり。
日本の国の中に居る場合、個人的感覚への尊重、
または他者の »社会との関係性 »を表現する行為に対する興味の欠如、だったり。

IMG_0005

IMG_0004
白髪一雄‬の三番叟(さんばそう)の作品画像

長谷川女史の今回の講演で、私にとっての白眉はこのフレーズ。
「欧米の文脈から日本のこの文脈がよみとりにくいのは、
自己と他者の明確な分離と一つの体系を中心にして文脈が形成されている構造ゆえである。
そしてもっとも重要な異なる点は主題、中心となるテーマ(主体)の欠落である。」

また、ドウルーズ・ガタリの「ミルプラトー」で示されたリゾームを例に
(特にフランスでの講演であるが故かな?)だした展開には唸った。

« 無数の主体 »という、現代をあらわす関係性と、Artを照らし合わす、
そいうった相対的な美術の捉え方ができると確信。

ひらめきを照らすセーヌ河春灯

Commentaires

小林一茶「父の終焉日記」

長野に住む、俳人マブソン青眼さんから、彼が翻訳した、
小林一茶「父の終焉日記」献本いただきました。深謝。
浅緑が受け止める陽は日に日にかわるパリで、一茶のそれを読み綴る今日という日。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
生き残る我にかかるや草の露

Moi,je reste en vie
Avec la rosée des herbes
Tombée sur mes mains!

本が届いた日が、亡きEric Pittardの遺作となった
「危機に瀕した時、セックストーイをいかに使うか」の
DVD発売日であったことも、何かの因果かな。
こちらもれなく日本語字幕が入っていますので、
みなさんにご観覧頂ける日を、待ちながら…

http://boutique.blaqout.com/collections/nouveautes/products/de-l-usage-du-sextoy-en-temps-de-crise-1

Commentaires

労働者と近代建築の間で

中庭を隔てた大家さんの家の壁が倒壊してかれこれ1年。
隣接する土地に巨大なマンションを建てる=地下駐車場をつくる、
ということで始まった先方の穴堀作戦は、
案の定地盤の緩いこの土地の怒りを買ってしまった。
もろもろの訴訟は権力を我が者に、の大手プロモーターが主導権を握り、
悲しくも我ら大家さんとわたしは、この工事を阻止できねまま、時は過ぎる。

目下この工事現場で労働に従事する男たちの歌が、15時頃になると聴こえてくる。
エンヤ~こ~ら~、の世界。
これこそが、人類の在りし姿、と思う。
工事現場の音は騒音は騒音、
でもその背後に働く男たちの美しい姿が、ある。


お兄さんたちの歌、内緒でフィールド録音しちゃった!

IMG_0018

朝露に 濡れた工事 現場かな

Commentaires

シリアから、 ملفوف محشي マルフーフ・マハシー Malfouf mehchi

もうすぐ始まるパリ郊外の大きなフェスティバル Sons d’hiverへ出演するため
先日レバノンからパリに戻ってきたフルート奏者Naissam Jalalと、
彼女のお母さんからシリアの伝統料理を教わった。
もちろん、これはアラブ全土にある料理だけれど、彼女達の家に伝わる方法は、
それぞれの家庭の味、ということで、シリアのそれを挑戦。
日本語に訳せば、ご飯とお肉のロールキャベツ。
だけれど決定的な違いは、レモンとミント、そしてざくろのビネガーに、
羊のブイヨンを使うところではないだろうか。

・深い鍋に骨つき子羊を火にかけ、ゆっくりと脂がでてきたら水を入れ、
 灰汁を取りながらブイヨンにする。
・やわらかいキャベツを一枚一枚さっと湯通しし、芯を切り取り、水気を拭き取る。
・やはり子羊のひき肉を、お米と混ぜ合わせ、キャベツで細く包む。
・ブイヨンの鍋から肉を取り出し、トマトピューレ、塩、にんにく、
 オールスパイスを入れスープを作る。
・ブイヨンで使った肉+キャベツの芯の上に、巻いたものを隙間なく敷き詰める。
・敷き詰めた状態が浸るくらいにスープを入れる。
・レモンを絞り、ざくろのヴィネガーを入れる。
・乾燥ミントを振りかけ、後は煮詰めていく。

ナイサムは甲状腺疾患、アレルギーなどの理由で塩分を控えなければならないので、
塩は極力避ける。
しかしお肉から、野菜からの深い味が、かえって味わえるものだ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ナイサムが住むベイルート南部にあるアパートの目と鼻の先で、
つい最近爆撃があった時の、現地の状況を話してくれた。
この現実を聞いて、今日という日を生きることを、考えずには、いられない。

枯蔦や火飛ぶ哀しみアラベスク

Commentaires

「国は国民を守ってくれない。」…連帯は

なぜなら「自己責任」という言葉の操作で、
マジョリティーはマイノリティーを糾弾する術を知っているから。
「知る義務」を全ての者に課すべき国は、それを「知る権利」と
置き換えることで、知りたい人はがんばって「知る権利」を獲得して下さい、
とほんの少しの権利を与える。
この逆説的操作を使い、「義務」をさせてもらえないのが
古今かわらぬ私たちの状況。
だから「知ろう」とし、一線に出向く者の獲得した「知」は時に
マイノリティーの前で提示され、決して当事者の過ちではないけれど、
「過誤」と呼ばれる国にとって不利な面(例えば人質、例えば邦人拉致)
が提示されれば「自己責任」という方法で
「権利を獲得するために”自分勝手”に行動した者の責任を、国がとる」
と声を大にして、実は国がマスコミを煽る、連鎖反応。

JVJA日本ヴィジュアル・ジャーナリスト協会の豊田直巳氏が訴える、
「それでも私たちが「閉ざされた声」を日本に届ける使命をもっているのは、
戦火と暴力のもとにあって、しかしなお、遠く海を隔てた日本に暮らす彼らの
共感と共鳴を期待するから。」それは、「連帯」だ。

今の日本の状態を、世界に知ってもらいたい、と思わないだろうか。
大戦中の悲惨さを、どこかの国の人にも知ってもらいたい、
広島の原爆を、より多くの世界の人に知ってもらいたい、
二度と起こってほしくないから。

知りたくもない、興味ない、という人も当然いるでしょう。
しかし、以下松村洋さんの云う様に、実は、権利でも何でもなく、
知ることは、この世の中に生きる上での「義務」だということです。

ミュージックマガジン2月号のPoints of viewからコラムを二つ。
ひとつは松村洋さんによる
「ライブ会場で収支会計報告書を配る音楽の”フェアトレード”の試み」となる
タイトルにて自己宣伝になってしまうかな、
ごめんなさい、そしてありがとうございます。
そして左頁には福井優美さんによる
「ファルージャ〜イラク戦争 人質事件 そして…」
(伊藤めぐみさんの映画タイトル)に関する記事。
ミュージックマガジンがこういう社会面の強い記事を掲載している、
とは知りませんでした。
音楽は、やはり社会との繋がりを濃く持つものなのだ。

ということで、是非2月号ミュージックマガジンをご購入ください!

Commentaires

陰陽師 -蒼猴ノ巻-

人の出会いの独楽が一つ回って小田原で、二つ回って独楽はフランスへ、
そして回り廻って高野山へ。
作家・夢枕獏さんのロングセラーシリーズ陰陽師の2014年は、-蒼猴ノ巻- 。
書評のレベルにはほど遠く、出会いの感想文のようなものですが、
「音」と「読み物」の愛らしい関係を書いてみました。

そして今年、巡りの先にあるものは、開創1200年を2015年に迎える高野山にて、
朗読コンサート。
皆様の来山を心よりお待ち申し上げております。

文藝春秋のサイトから読むことができます↓
http://hon.bunshun.jp/articles/-/2181

baku MCJP
2010年パリ日本文化会館にて「陰陽師を通してみる日本」講演会にて

高野山フライヤー_07finOL表
2014年5月30日17時 高野山金剛峯寺にて

Commentaires

狩猟博物館〜三木成夫〜

フランスの博物館、美術館では、毎回毎回刺激的発見があるのですが、
展示の内容、というよりそれ自体の存在への発見、
の方が割を占めています。
というのは、「この分野を博物館にする!」という驚き。
例えばアルフォード獣医学校内のフラゴナール博物館や、トロワの道具博物館。
これが何ともアートになっているから面白い。
(日本は目黒の寄生虫博物館も負けてはいないが…アートかな?)

FBの功名か、様々な情報を随時キャッチできる、ただ今2000年代。
尊敬するサックス奏者、Jean-Charle Richard氏の
ソロコンサートの開催を間際に知り、向かった会場は、狩猟博物博物館。
ジビエGibier(狩猟鳥獣)を食す文化は、その過程をも文化にする、
ということ。そして文化の連鎖は音楽という文化に辿り着く。

この博物館の詳細は、http://www.mmm-ginza.org/museum/serialize/mont-back/0802/montalembert.html
に載っていますが、今回は特別展ということで、「猪の間」からはじまる、
コンテンポラリーアートと、狩猟(本物の剥製)の摩訶不思議な世界は、
Marion Laval-Jeantet et Benoît Manginのユニット
Art orienté objetからなるもの。
彼らArt orienté objetの、人類と動物、そして自然を介しての芸術的テーマは、

わたしたちが実存する条件を科学からの問いかけに対し、
それは生態学、という応えでアートを成立させている。

このコンセプト、そして展示を観ながら思い浮かんだのは、
我らが日本人、 »三木成夫 » !! の書籍による作品。

「胎児の世界」は、世界のバイブルに。
「内臓とこころ」は、世界の精神安定剤に。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

入り口にでは、Lee Ufan 李 禹煥が迎えてくれる。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

山に鳴る今年も猟期に入りけり

Commentaires

食いしん坊180℃

凍空12月、は忙しさと並行して食欲も盛り上がり…
というのもイスラムの断食月とは真逆の
イエス・キリストの降誕祭=
消費(プレゼント)+暴飲暴食(シャンパン、フォアグラ…)…。
と表現すると乱暴ですね。失礼。
断食月だって、夜になるととてつもないごちそうが振る舞われる。
もちろん空腹の胃のために、日が沈んだ最初の食事には、
まず山羊のミルク、ナツメヤシ、ゆで卵、
という順番で食べ始めるのですが。
家族が集まり、降誕祭の名の通り、Crèche de Noëlと呼ばれる
降誕を再現するミニチュアが教会は必須、街のどこかしこに飾られますね。

ごちそうは、料理雑誌の中にも満載。
ということで、目下注目する料理雑誌「180℃」では雲丹を。
大小色々ありますが、雲丹をパリで求める限りは小ぶり、
なのでこのレシピ通りにすれば、美味しい部分は縮むばかり。
やはり生、が美味しいかな。

雲丹のウズラのココット
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

そして、もう何年か前に、正統派な文面にレシピ、
だけれど意表をつく突く写真を発見。
特集であるChapon(去勢鶏)ばかりを撮影したその人は、
サックス吹きでもある、カメラマンのYutakaさん。
モードの写真を撮る方、という認識のもとで、
Régalというガストロノミー専門紙の特集記事を観た時の驚き。
と同時にChapon=年末のごちそう=鶏肉屋(volailler)さんに
並ぶ多種多様な鶏、そしてそれを吟味する師走の客の眼。
というフランスを象徴する風景に納得。
さて、Chaponを食す歴史的な意味はあるのだろうか?
いずれにせよ、西欧ではこの「鶏」は12月の季語に、
仲間入り、となるのではなかろうか。

母の目の 家族を思ふ 選ぶ鶏
OLYMPUS DIGITAL CAMERA OLYMPUS DIGITAL CAMERA

Commentaires

パスティス工場Anis Gras+スーフィー !?

フランスへ戻り早速のプロジェクトは、
かれこれ3年目を迎える、ベースのYoram率いる
Anti rubber brain factoryとモロッコのスーフィー教団楽士
ハマッチャHamadchaとの演奏をパリはアラブ世界研究所に控え、
レジデンスの日々。

http://www.arbf.fr/

レジデンス会場となる場所は、エリック・サティの住んでいたアルクイユ市にある
アートセンター。ここは以前Anis Gras社のパスティス蒸留酒工場であった。
建物の素晴らしさはもちろん、実験的なアートとしての試みを市は
今回のプロジェクトをサポートしてくれる。
そしてサティの時代からは変わらぬ社会党、現在はヨロッパ・エコロジー、緑の党。
コレクティブな精神をもつ住人が、土曜日には農家からの直販の野菜を買いにくる
姿も、微笑ましい。

ところで、日本ではパスティスというと、「ペルノ Perno」になるが、
フランスでの需要はもっぱら「Ricard」「Pastis 51」という銘柄。
といっても、この三種、実はPerno Ricardという会社内での銘柄なので、
出所は同じ様な気もしますが、甘みの度合いが、違うかな、白濁度合いも。
上記Anis Gras社のパスティスのものは、とてもクリアな色、さっぱりしています。
一昨年、断食月まっただ中で行なったモロッコでのレジデンスの際、オルリー空港で
パスティス2本を買い、フランス人たちとリハーサル終了後宿舎にて呑む、
という荒技をやってのけた、不謹慎極まりない自分を、思い出す…。

無事アラブ世界研究所での演奏は終わり、フィナーレとなるAnis Grasでの
演奏では、それはもう観客共々トランスに入り、2時間半の公演は終了。
しかも演奏終了後、朝5時まで、控え室兼食堂にて、
パーカッションのセッション。
叩けば叩くほど、ポリリズムの境地へ昇りゆくのでした。

イスラムの 音の昇りて 月冴ゆる

IMG_0298

IMG_0281

IMG_0331

IMG_0287

Commentaires

何はともあれ、収支会計の公開

11月13日に無事成田空港をKaba-koのメンバーが飛び立ってから、
わたしは今、パリに。
復路飛行機の中では領収書の束の数字を確認入力しながら、
何はともあれ収支会計に躍起になって作成中。
エクセル使用能力もない自分が友人等に教えてもらいながら、
なんとか数字が見えてきました。
すると、16,514円の赤字!!!
すごくないですか?
本来は30万円以上の赤字予定でしたが、最後の最後に寄付という形で
個人の方々が助けて助けて下さいました。
また、心付けという形で直接楽士達におひねりをくださった方々へ、
ありがとうございます。
こちらから確認できます→http://openmusic.kyweb.fr/openmusic/Moussa_Hema_%26_Kaba-ko_ri_ben_gong_yan2013.html
何はともあれ、収支会計の公開 dans 時勢 circonstance kaba-ko11111-106x150
「クラウドファンディング」というやり方もあったのでは、
というご指摘もあります、
が、目に見えないお金より、楽士が目の前で演奏しているその姿に、
直接等価としてのお金を下さる、
そういうアナロジックなやり方に、私は魅かれます。

バナナの差し入れ、おせんべ、飲料水、お菓子、朝食のパンなどなど、
差し入れを下さった方々、本当にありがとうございます。

ツアー珍道中の様子など、写真などを使って、
少しずつブログに載せていこうとおもいます。
この行為は、帳簿関係、事後報告書関係など、
これからデスクワークをする私にとって、励ましの力となるでしょう。
そして、「音楽のフェアトレード」を今後展開していくためには、
私自身一層の「学び」が必要となります。
先達の残してくれた、様々な難解な本を読み解く能力は限りなく乏しいため、
時間をかけて…
いずれにせよ、「音楽のフェアトレード」とは、
一人一人の個人の意識と判断、そして行動によってしか、成り立たない、
ということです。

img_0276-150x112 dans 音楽 musique
公演直前、チューニングが狂ったバラフォンの木を削ります!!

img_0314-150x112
寒い中、 御殿場 時之栖さんでの演奏、がんばったね!

img_0015-150x112
食事提供という形でサポートしてくださった、
ゼンショーホールディングの小川賢太郎氏へ表敬訪問。
ゼンショーフェアトレードとしての活動はこちら→http://www.zensho.co.jp/jp/responsibility/ft/products.html
img_0035-150x112
リーダーのMoussaは学校での授業があるため一足先に帰国。
愛するKaba-koのメンバー、
ありがとう。

Commentaires

1...910111213...15

La voix des artistes |
Le Blog de Piteur |
deathvalley |
Unblog.fr | Créer un blog | Annuaire | Signaler un abus | Buddy Stewart
| Rap de qualité Δ Lyrics
| Michel Mainil