Archive pour Non classé

今宵十六夜 De qué estás celoso?

小さな世界にいるという自覚がなくなることはいいことだと思います。
なぜならその範囲での幸福を味わえるので。
それを味わえない場合外に希望を抱きますが、それは幻想です。
今いる場所を認識するということでしょうか。

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鶴岡のうまいビストロBlackbird Marketの床

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時を刻む壁

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見覚えのある我が家の洗面所。

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近所の漁師が釣った魚に、ちょっと愛情をかけるということ。
マリーゴールドは我が家の庭で咲いたものを

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そろそろ暖炉に灯を、柿を食む時期

おもろふてやがて悲しき過去の鷲

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やはり旅はひとり

 電車好きの方にはたまらないかもしれません。
真っ赤な氷河鉄道は湖のほとりを、峠をゆく。
ゆっくり時間をかけて、ある土地にたどりつけば、
人はなぜ、どうやってこの桃源郷のような地をみつけたのかが気になります。

電車といえば、けいそうビブリオフィルでの連載はあるサックス奏者が電車の中で演奏をしているところから今回ははじまります。
https://keisobiblio.com/2019/08/01/nakanomaki11//

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その当時どうやって鉄橋を建てたのだろうか…

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車窓風景に見惚れる

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スイスのそれはなんと箱根登山鉄道と姉妹電車のようです!

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死にまっすぐ直結するような

小暑迎え、都の人々は祇園さんのコンチキチンが流れる毎日の日々だろうか。
枇杷に木苺に新じゃがも今年は豊作。
生の熱気がただようものの、やがては果てる行く末を想像せずにはいられない。

長い付き合いになる方が檀一雄のこんな一節を送ってくれた。

「自分の死にまっすぐ直結するような、簡素で悠々たる自分の人生を作り直してみたいのである。」

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日本では香豌豆というのかな。野生のスイートピー、はマメ科。
ええ、当然種はとっておきますよ、だれかの未来のために。

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ご近所さんから枇杷をかごいっぱいにいただけば、

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クラフティにして花も添えて、お礼のお返し。

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―発酵世界とわたしたち―その壱

けいそうビブリオフィルでのweb連載、9皿目は発酵豆をつかったごはん。
ここレバノンでは教える側でもありますが、たくさんのベイルートの人々に教えてもらうことにもなりました。
شكرا لك

ブルキナファソの納豆炊き込みごはん!?
https://keisobiblio.com/2019/04/19/nakanomaki09/?fbclid=IwAR3EmXWmjXqt7zEA0KcMyC2_0d8pfNamb731HFka3RLBSDu7HJ1Yc2OcPDc
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フール(ひよこ豆の煮スープ)名人!

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ひよこ豆のオンパレード

復活祭豆喰ふ民の側にをり

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春の疾雨、再びレバノンへ

録音に、種撒きに、病院に、もうどうしたものか。
楽器のメンテナンスに締め切りをとうに切っている原稿に取材。
雹に雨、土は喜び耕すには雨のおかげで畑仕事の疲労は半減するのか。
とはいっても、精神も身体ももう自分では支えきれません。
とはいっても、さて種だ。
有機栽培のものを食べ、コンポストにし、種を保存する。
己の血が良血ということで種を守備するのか。
平等を掲げる輩の偽善はもうたくさんだ。
どんな種を残したいというのだ?
「人種と歴史」?
今宵のopenradioはレバノンでの演奏で2週間のお休みをするため、
レバノン特集としての楽曲をお送りします。
4月の新月の放送はこちらから
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2019/4/5_rebanonhe_zaibi.html
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mixcloudでの試聴はこちら。
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio201945-%E6%96%B0%E6%9C%88/
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レバノンでは、いよいよ始動する、演奏者が踊るプロジェクトを。
その題材となるのは、縄文であり、MahuaとGanjaの愛の物語、
そして揺れる大地を守っている蛇の神話です。
もちろん空にはお月さんが、いるんですよ。

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畑の畔に咲くチューリップの逞しいこと。
プロジェクトの核を担うのはインドの絵本、「夜の木」。

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外では雹が、中では録音が続きます。

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演奏もして、ごはんも用意する男たちの頼もしいこと。

月愛でるどんな種さへ輝けし

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くるみ 春の月

サティの「卵のように軽やかに」の訳編者であった岩佐鉄男氏が2017年
食道癌で亡くなっていたことを知った。
スポーツと気晴らしの3番目の曲「La chasse 狩」は彼が訳したのだろうか。

Entendez-vous ce lapin qui chante?
Quelle voix!
Le rossignol est dans son terrier.
La hibou allaite ses enfaints.
Le marcassin va se marier.
Moi, j’abat des noix à coup de fusil

聴こえますか、兎が歌っているのが?
なんという声でしょうね!
鶯は巣の中にいる
みみずくは子供たちにお乳をやっている
猪の子は近く結婚する

私は、といえば
鉄砲をぶっ放して
 くるみを撃ち落とす

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外にも出よ触るるばかりに春の月 中村汀女

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Lunatiqueなパリの春

モンパルナス駅、プラットホームで15分だけ会うというのは、相互の安否を確認するというか…
そういう逢瀬もあるのですね。
会う、という行為の中にある交通。
その人は、エロティシズムとは死の贈与である、と教えてくださいました。

朝靄が立ち上がる車窓。
渡河するカルーゼル橋にあらわれるは3月のパリの雲。
そしてLunatiqueに変幻するパリの春。

パリ一人否定形の花在りて

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晴天只中やがてLunatique-きまぐれ-に天気は変幻。

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昂ぶる大地、春の靄

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週末恒例黄色いベストデモ。とりまくはPolice。

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おおきな子供、小さなおとな

図書館は楽園ですね。
といっても楽園では本よりも音を聴いている方が楽しくて、音源ばかり借りていた。
そうあの時代はカセットテープやCDを借りられたのですね。
Youtubeもなければ配信もなかった。
本を借りているふりして実はMJQやらStan Kentonやら、やや硬派なJazzをむさぼっていたその場所は鶴舞図書館。
愛知芸術センターができてからはセンター内図書館で、オーディオ視聴を日課にし、そう、本は読んでいなかったのだなあ。

1976年にできた、しかも四日市というマイナーイメージの街にある、本の楽園その地は「メリーゴーランド」という。
日本ペンクラブ主催の「子どもたちの未来、子どもの本の未来」というフォーラムが、東京ではなく、なぜ四日市!?
しかし、この地に人々は、人々は集まるのですね。希望を求めて集まるのですね。
想像するという、人間が唯一自由になれる瞬間を求めて、集まるのですね。
びっくりしました。四日市ですよ。しかしその所以は店主にあり。
2時間半の板の上の人々の語りを聞けば、笑い皺が増えてしまって、涙が溢れてしまって、どうしましょう。
案の定フォーラム終了後は作家さんたちの本を人々は求めたこと。

児童虐待という今とは。
それは個人の世界と死という世界を、だれかと共有できない世界に起こりうる現状なのです。

ああ、そういえば、今やアルコール依存症でもうなんともいえぬ父の姿を目の前に、彼からの誕生日の贈り物はいっつも本だったなあ。と、記憶というのは何と残酷なんでしょうね。
愛する人々はいつも、本を贈ってくださった。

余談ですが、生まれ育った町の名前は「楽園町」という名前でした。

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ラストタンゴ・イン・パリはお好き?

今回のけいそうビブリオフィルの連載「ごはんを作るところには音楽が鳴っていた」
はギリシャを出自にもつジャズピアニスト、ステファン・ツァピスが作るタラマです。
彼との演奏の舞台となったのが16区の、ラストタンゴ・イン・パリの撮影に使われたアパート。
セーヌ河を渡るあの橋のシーン、バターのシーン…そして音楽。濃厚な味。そんな内容だけではない、移動と生をテーマにした今回の連載はこちらから→
https://keisobiblio.com/2018/12/07/nakanomaki07///

何もかも、「仕方ない C’est la vie」で片付けることができればいいのですが…
種と水に関してはどうにもそうはいかない。

大雪を迎える新月12月7日のopenradioの放送はこちらから→
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2018/12/7_yi_dongno_xianniaru_sheng.html

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あの日のエーゲ海の風を

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連載に登場した雲丹と蛸を採った男たち

気がつけば数えて会えぬ12月

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リクエスト承ります

70回目のopenradioの放送なんて勘違いもいいところですね。
今回で68回目となります。
季節と月と共に、時は今まで、きっとこれからもずっと、過ぎ去って、消えてゆくのでしょうね。
記憶という残酷なものを除けば。

今回はリクエストを頂いた曲々をご紹介します。。
もちろん、今後もみなさまからのリクエスト、随時受け付けております。
→contact@openmusic.jp.net まで。
最近は一日だれとも話さないこともあるDJです。お便りも頂ければうれしいです。

11月下弦の放送はこちらから→http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2018/11/30_rikuesuto_chengrimasu.html/

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かぼちゃの季節に一区切り。

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これからは蕪、大根、白菜がうまいところ。
夏からの農の成果の見せ所です。

いつ終わる巡る師走の儚さよ

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本当の旅-Live Magic!-  

旅する云々、言葉が与える印象、非日常感あふれるキーワードとして
「旅」という言葉を装飾的につかっている場合じゃあない!

崖くずれにパンク、病人を清らかな空気の場所へ移動させ、
際限ない呑んべえはどこを彷徨う。
正気なのは運転しながら演奏場所へ移動する者で、演奏に穴をあけない心構え。

行く道は崖くずれで阻まれ(これ本当に)
タイヤはパンクし(これ本当に)
救いの手は河口湖の「湖のホテル」のオーナーが応えてくれる
「迎えにいくから大丈夫だよ!」
というこの一言。

夕暮れを目の前に、丹沢の裏山はそうか道志村と相模湖76号線。
揖斐川左に桑名から御殿場ー山中湖、そして道志から八王子、クルセイダースと共に千代田区代官町ランプで降りれば御茶ノ水には人っ子ひとりいない平日23時。
これが本当の、旅だぜ。

10月21日恵比寿で行われるLive Magic!にて、そんな旅音炸裂いたします!
ぜひのご来場を。

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東京から月夜野-道志村、ひとりくねくね道を行く矢先にカッターナイフが刺さった!?!?

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朝4時30にお目見えした、富士山。

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湖のホテルは癒しのパラダイスなのです。

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なんば-天橋立-京都慕情

ひとつ終わればまたひとつ、息つく暇もなくというのはまさにこのことで、
ただ寝る場所の確保だけは目下重要となります。
ほぼ毎日異なる布団で寝るわけですが、身体を横する場所、
目の前には天橋立が広がる持て余すような立派な部屋で、
ただただ体に血液をめぐらせるために横になります。
目の前には350億かけて停泊しているロシアの富豪の船。

大阪高島屋さんではパーカッションの渡辺亮さんのサポートで、演奏後は妖怪話で盛り上がり、死者を迎えるハロウィンを題材にした展覧会では、その発祥の地となったブルターニュの民謡を一曲。
ナビなしの運転ではどうやら迂回してたどり着いてしまった万博公園を左に、
海の京都=宮津へ向かう。
その道中で出くわしたちんどん屋さんが奏でる「京都慕情」。

まったくもってなんという日々なのか。

そんな中、続々と酸素ボンベの入手にむけていろいろな方からのサジェスチョンをいただいております。
各地にボンベを設置できるように。
感謝。

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高島屋さんで開催されている展覧会。
10月28日は京都・高島屋さんにて演奏をします。
なんだかある本の装丁に似ているような…

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どうにもこうにも睡魔にギブアップ。丹波道の駅で出くわしたちんどん屋さん!

根釣人空を求めて旅立ちぬ

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紫式部-ORIENTAL MUSIC SHOW

秋雨の中、彼岸花や金木犀、秋の気配をあちこちに感じます。
いよいよ明日、またもや500kmの運転で成田空港へある人、
奇跡のウード奏者ムスタファ・サイッドを迎えに行きます。
7年ぶりの日本での再会。
エジプトのおいしいナッツをいっぱい持ってきてくれるかな?

ラジオ J-WAVE ORIENTAL MUSIC SHOWでは
サラーム海上さんの番組にゲスト出演。オリエンタルな濃~いお話し満載!
https://www.j-wave.co.jp/original/dc3//

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めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬ間に
     雲がくれにし 夜半の月かな 

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かんてんぱぱー井月まつり

南信は伊那谷。
井上井月が生きたこの地で行われた「井月まつり」での演奏は、
芭蕉の無名庵で奇跡的に発見されたという幻の録音、惟然の「風羅念仏」
からインスピレーションを受けた曲となりました。
6つからなる念仏その中でも特に印象に残るフレーズは

やがて死ぬけしきは見えず蝉の声   なもうだなもうだ
はかなきゆめを夏の月        なもうだなもうだ
峰に雲おくあらし山        なもうだなもうだ

でした。
ところで伊那といえば、優良企業のトップをゆく「かんてんぱぱ」。
差し入れにいただいた食品それらは、日常を支える食となります。
演奏後のロビーでは、23年間無農薬無化学肥料で稲作をされている小川さんからお米をいただいてしまった。大事に、大事に食べたいものです。

移動は北信志賀高原から飯山ー小布施、今一度伊那を抜け三重県から神保町の地下の書庫へ。
気候、地変に動揺。うなぎは今荘。壱岐坂の風はやけに気持ちがいい。
そうか、今日は白露。お月さんと地球は近地点となる。

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伊那市駅には鉄ちゃんがいっぱい!

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こやぶ竹聲庵。蕎麦三昧で何がわるい。

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できたてほやほやの本が届きました。
腕力には自信があります。

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打ち合わせは深夜0時をこえてゆく。

月入るやかたみの露を草に木に(井月)

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刹那な夏のまっぷた月

Penvinsという海岸にあるテラスでの演奏は、刻々と暮れる夕日をバックに。
演奏の後は海原に浮かぶ上弦の月。

秋の日本での演奏では、今まで映画音楽のために作った曲を準備しております。
モーリシャス島、三宅島のドキュメンタリー、
もちろん劇中では使用されなかった曲々。
目下決まっている日程は以下の通り。
色々な場所で奏でられる喜び、そこでお目にかかれる喜び、となります。

まだまだ追加公演の予定はありますが、まずがこちらから。

8月31日昼 軽井沢 油や 神林學・望月通陽二人展
9月1日 夜 伊那  井上井月まつり
9月12日 三宅中学校 & ビストロリターノ
9月16日  金沢 21世紀美術館 変容する家(ミヤケマイ作)
9月17日  金沢 21世紀美術館 変容する家(ミヤケマイ作)
9月24日夕 東京  求道会館
9月28日夕 八ヶ岳 やまびこホール
9月29日夜 水見色 さじっとの家
10月7日  大阪  高島屋 夢枕漠・叶松谷・天野嘉孝 三人展
10月13日  京都  rondokreanto  姜信子×Ky 水の風のアナーキズム
10月21日  東京  ピーター・バラカン ライブマジック!
10月27日  三島  ベルナール・ビュフェ美術館
10月28日  京都 高島屋 夢枕漠・叶松谷・天野嘉孝 三人展
11月3日昼 河口湖 ジャズフェスティバル
11月4日  秋田  大龍寺

晩夏に向かうたまらぬ刹那な夏の夕暮れは、Bernard Wrightのビートに力をもらって、アルジェリアのSofiane Saidi & Mazaldaの新作で新学期にむけて気合いを。
チュニジアBARGOU 08の歌声は境界線をものともしない音。
かれらの音楽を聴きながら夕焼けを眺めるしかないぞ!
そんなopenradio 8月18日上弦の放送はこちらから↓
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2018/8/18_sha_nana_xianomapputa_yue.html

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ひとり見るまっぷた月は夏深し

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民族の誇り?市民としての誇り?

そうか、時差ぼけというのは時にすてきな贈り物をくれる。
いつもそれを回避すべく間髪入れず空港到着翌日に演奏旅行が始まるわけだが、
いろいろ、色々な気持ちの整理がつかぬまま音を奏でるのはどんなものか、ということで今回はあっちに行ったりこっちに行ったり、そして、普段は観ないTVを朝5時にonにすれば…
そこに、作家マ・ティーダ女史が現れた。

民族の誇り?市民としての誇り?

「ここ」に生きる者のprideとは、民族という安易な言葉に支配されない。
隣に生きる者との連帯、そしてその連帯は偽善ではない真の関係の中で、いかに存在=êtreを肯定できるか、ということ。

他者とは、わたくし自身である。

あ、寝ることを忘れていた!
台湾行きの飛行機で、しばしの夢をみるとしましょう。

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思い出すのは、ヨーロッパ西の最果’île de Sein (おっぱい島)の景色。

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月の地図 La carta de la luna

音色の交わり、旋律の紋様。
まれびとケーナ奏者岩川光さんの演奏、楽曲をお送りします。
SoloにDuoにTrio。彼が鳥なのか、鳥と同棲する演奏者なのか、
いずれにせよ彼の音の空気感は世界を飛び渡っている。

すると、鳥に神話の世界をみいだした人々の姿がみえてきます。
それら神話を翻訳する人々の、その作業の日々に、やはり鳥の存在がいたことを、知らされます。月や鳥その世界はアカデミックなものではなく、触感を携えた、まったくもって直叙であったと信じられるのです。

春の鳥、4月の満月に飛び盛っているopenradioの放送はこちらから。
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2018/4/30_yueno_de_tu.html

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ご自身主宰されるOTONOMADOレーベル作品とアルゼンチンのレーベルから。

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LUCES de MADRUGADAレーベルのロゴは鳥。
後ろの花は西洋手毬肝木。

不如帰この地に幻囁きぬ

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藤野電力ー水滸伝

全くもって何の関係もないことが、ある個人にとっては
なんだか偶発性をもって、目の前にあらわれる。
前々から興味のあった「発酵」というキーワードに吸い寄せられ
甲府へたどり着けば、日本人にとっての大豆発酵の基層的たべものである味噌、
を取り巻く面白い動きに触れ、発酵酒場に向かい車を降りれば、
自転車に子供ふたりを乗せたブルキナファソの女性母さんと鉢合わせ、
やれ酒(発酵)だ、やれ地ビール(発酵)だ、と続く果てには
「お腹はワールドミュージック」という奥深い一言を残した味噌作り職人の話は
またの機会に。

翌日、 »「発酵的」贈与の世界 » を今を生きるわたしたちに見せつけてくれた方が、
山梨から相模湖経由で藤野町に連れて行ってくださる。
そこはまるでエンデの理想たる郷。
生きる実践をする人々集まるこの地域(あるいは里山)では、 »曖昧な認知 »はなく、思考は実践に還元される。だから藤野電力という在り方は、「じぶんごと」となる電気との付き合い方を提示してくれる。
藤野倶楽部内の長い通路にはDIY、人文、料理、美術、等の書棚があり、
通路中途の”百笑の台所”という食堂の前の棚に、
水滸伝全巻を見つけたときの、心拍数。

偶発とは意識が呼び起こすものなのだろうか。

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麹は近い未来に面白いグローカルな容相をあらわす予感。

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« 藤野 »(町村合併後の名前は書きたくもないほど無味)で供給受給できるフリー電力。

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見つけたというより、現れた、という感覚だ。

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山々からの支流は相模川へ、相模湖を経てやがて水の脈は大洋へと流れる。

何見ても想ひ届かぬ春曇り

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小雪はじまり霞深まる

秋という言葉に後ろ髪ひかれつつ、気象は一歩一歩冬を呼び込みます。
明けの陽はようやく8時頃から白みだし、霞は街を上昇。
しばらくおやすみしていたopenradioは来週上弦の月と共に再開します。
とっておきの秘密兵器!?からの選曲になる予定。
どんな音の旅ができるでしょうか。

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荒川尚也さんの作品に小さな、菊。

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森での散歩に拾うこれら植物の名前を、知りたい。

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ものいわぬ大気の中に冬霞

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沖縄のあたたかさを

「オリエンタルピアノツアー」回想録其の一。
秋の台風にみまわれたツアー初日は飛行機発着を左右し、なんとか辿りついたその地では、自然と共に生きる島の人々が迎えてくださいました。
那覇にいるフランス人コミュニティーの仲間たち。
様々な土地から今、沖縄で生活する人々それぞれの想い。
今は那覇で三線奏者として生きるフロリアンの、師匠を交えた音の交換は、
初めてその歌や三線の音を聞くピアニスト、ステファンをその虜にしたようです。
石垣島、八重山での、出会い。
疲れ切った体で会ってくださった、八重山音楽のそれを継承する方。
歴史の中に残る、あの »日本渡航証明書 »を見せてくださった方。

共演者と碧海を眺めながら、これまで、今、そしてこれからの沖縄のこと、開発の後ろで水を守り抜く人々の存在を語りながら、様々な地で演奏できる喜びを噛み締めながら、沖縄を後にします。

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1972年沖縄返還前まで使われていた、証明書

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台風前後の海の中に生きるものに会いに、船に乗る。

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土地と音、風景と語り -トークセッション-

せりか書房という出版社があります。
本と友達になったことのないわたしはこの出版社の本を、
20代後半になってようやく読み始めました。

いわゆる人文系、とでもいうのでしょうか。
いわゆるカタイ、でも惹かれる、なぜ惹かれるかといえば著者のみなさんが、
各人思う事象を、本当に一生懸命綴っているから。
といっても、何かをするのに一生懸命しない人はいないですよね….。

この出版社から刊行された本
「平成山椒太夫―あんじゅ、あんじゅ、さまよい安寿』(姜信子:著)
拙著「旅する音楽」(仲野麻紀:著)
の二人が10月20日(金)に御茶ノ水でトークセッションをします。

内容は、
「旅を軸に出会う、土地から生まれる音響、旋律、語り、自然と人。
本の中に登場する生活の中で継がれてきたものみなの息。
水のある場所、音のある場所。この世にある多様性、一人の中の多様性。
様々な土地で、語りに寄り添い耳を傾ける旅の話。」

http://espacebiblio.superstudio.co.jp/?p=6467

[日時]2017年10月20日(金)19:00〜(18:30開場)
[参加費]2,000円(当日精算)ワンドリンク付き
うまいBIOワイン片手に金曜日アペリティフは10月20日。
御茶ノ水でお会いしましょう!

20171020_姜氏×仲野氏トークチラシ_A6版

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サン島での教会セッション

前の晩、大西洋の果ての孤島サン島のカフェで知り合ったジャッキーと、
翌日14時に教会で会おう、と約束。
時間通りに来た彼との即興がはじまると、小雨。
演奏が終わり、音が止むと、教会の中には雨宿りにきた人々の拍手。

不思議な島での体験、となりました。
サン島Ile de sein(おっぱい島)のお話は、また次の機会に。

まあるいお月さんをながめる秋の夜長。
秋らしい!? 曲をフレンチミュージシャンの中からピックアップしました。
中秋の名月のopenradioの放送はこちらから
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2017/10/5_san_daodeno_jiao_huisesshon.htmla>

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だあれもいない教会に音がひとつ、ふたつ、やがて人が集まった…

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だれがいつ建てたのだろう、岬のちいさなチャペル。

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グロワ島 国際映画祭から

暦は初秋、体感温度、気持ちの夏は終わりに近づいています。
今年はなんだか島での演奏が多いようで、今回は、
17回目をむかえるグロワ島国際映画祭での演奏となりました。
今年のテーマはアンティユ諸島。
しかしなんと映画祭で受賞したのは「Ama san」という日本とスイスの合同製作による作品。
島々をテーマにしたこの映画祭で、いつか日本をテーマにしたいと主催者が話していました。そんな日がくるのも遠くはないでしょうね。

8月の上弦の放送には、夏の想い出をキューバンの音々にのせて…
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2017/8/29_gurowa_dao_guo_ji_ying_hua_ji_kyubanna_yin.html

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ama san のCláudia Varejão監督、受賞おめでとうございます。

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各々楽器を担いで船に乗り込みます。

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島の港江にある旧組合の建物がコンサート会場となります。

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会場ではフィルムリールが装飾に使われている。
毎日22時に上映が終わり、観客は音楽を聴きながら思いおもいに踊ったり聞き入ったり。

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カンボジア、あるは和田弘とマヒナスターズ、みたいな

暑い日々、のはずの夏。しかしこちらフランスは雨ばかりの寂し夏。
それでは暑さを求めてカンボジアの音楽と同期しましょ!
伝統音楽はもちろん、ポル・ポト政権以前の音楽のパラダイスであった
この国の音楽。
宮廷音楽、ムード歌謡。内戦前の朗らかな音楽。
メコン河畔、アンコール・ワット、アンコール・トム、
あるいは野外の小学校の子供たちのいる空間で想ったことは、
そう、音楽はいつも僕らの味方です!

openradio7月23日新月の放送はポル・ポト政権前のカンボジアの音楽をお聴きください。
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2017/7/23_mingkeno_ming_xingankurutomuno_yin.html

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悔しい、けれど彼らの人生は音楽なんだ。
地雷で足や手を失った人々の演奏。

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プノンペンの母さんと娘さんが営むレコード屋さん

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寺小屋小学校を支援するのは、河口湖は »湖のホテル »の山下夫妻。

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じいちゃんが弾くト・ローの音色。

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母さんが道端で作る、バナナご飯!

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はだける浴衣~メシアンの鳥~紙片

一ヶ月お休みをいただいていたopenradioの再開。
船から降り遅れたらたいへん!浴衣なんぞに着替えて寝ている場合ではない。
朝5時の港、島鳥からメシアンの鳥たちへ。
世の終わりのための四重奏曲。

尾道の路地の奥にある「紙片」という空間で出会う、サティ。
3枚組みの贅沢なCDはarbouse recordingsというレーベルから。
http://www.arbouserecordings.com/view-release.php?id=48

日本からフランスに戻ればすぐに演奏、で出会う演奏家とのセッション。
いつもでもどこでもミュージシャンは何かと出会うことで、
新たな、あるいは懐かしい音の中に居ることができる。

今宵新月、海の満ち引きは大潮。
夏にむけての準備がはじまっているようです。

openmusic5月新月(フランスは昇天祭)の放送はこちらから⇩
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2017/5/26_yu_yihadakeru_chuanni_dao_niao.html

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毎年恒例Moul Stock Festivalでの演奏。
今年はメイン通りに釣りの網を張り、その中での演奏となりました。

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なんとナントにはoudのアソシエーションがあり、その多くはアルジェリアの方々。
しかし、先生はフランス人!アイデンティティは楽器を欲するようです。

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三宅島のみなさん、ありがとう。
帰りの船では浴衣は着ないでおきます!

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