Archive pour 音楽 musique
19 février, 2021 @ 23:45
· Classé dans 音楽 musique
自分の言葉を失う日々。
音だけは届けたく、openradio 2021年如月上弦の放送はmixcloudからご試聴いただけます。
→hhttps://www.mixcloud.com/makinakano/openradio2021219-no147-waxing-moon/?fbclid=IwAR01QK1SjB4x0QUfy5y3yoY7WSsmz0Go0lNBp8Rr_BNRGb1jW1L4WEiFDSs
01) Shiny Stoking (Magnus Hjorth,Kazumi Ikenaga,Petter Eldh)
02) Chaconne en sol majeur (Rolf Lislevand)
03) Batarsité (Danyel Waro, Olivier ker Ourio)
04) Onmyoji (Ky+Thomas Ballarini)
05) In your own sweet way (David Liebman, Marc Copland)

Permalink
12 février, 2021 @ 4:30
· Classé dans 音楽 musique
openradio/145回目 2021/2/12新月。
しぼりだすしかなかった、声そのままの放送となりました。
7弦ギターの音の文様、インド山岳地帯の空気と人々の会話、スウェーデンの歌手、そして 亡き人が奏でた、音楽。
音楽は変容とともに今を生きる。
mixcloudからご試聴になれます。
→https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio2021212-no146-new-moon/
01) Monk’s Mood (Steve Masakowski)
02) Pannonica (Chick Corea)
03) Sång Om Syrsor (Zarah Leander)
04) All around the world (Oz Fritz)
05) Prélude in blues (Barney Willen&Ricardo Vilas)

Permalink
9 février, 2021 @ 2:01
· Classé dans 俳句 haiku, 音楽 musique
パレスチナの歌手、カミリヤ・ジョブラン Kamilya Jubranは、イスラエルのアッコに生まれ、80年代、イスラエルによる占領地東エルサレムでサブリーンSabreenというバンドで活躍していた。
そして彼女は欧州に旅立ち、ウードの弾き語りを現在は行っている。
‘神に選ばれし者’、という表現がフランス語にはある。
あの響き、空間を震わすその声と旋律は、まさしくこのフレーズの通りだ。
彼女が、彼女の人生そのものを謳った詩、それは同じ境遇であるパレスチナのSalman Masalhaによるものだ。
I have a way, which has no destination.
I have a place that is my own melody.
And that is the reason I wander and sing.
わたしには道がある、行き先のない。
私は己のメロディーの中に場所を持つ。
それが、私が彷徨い歌う理由だ。
絶対的な故郷というものの喪失の中にあって、彼女は歌うしかなかった。
openradioでは過去2回選曲しています。
2019年5月5日
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-201955-%E6%96%B0%E6%9C%88%E7%AB%AF%E5%8D%88/
2021年2月5日
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio20210205-no145-waning-moon/

若かれしSabreen時代。サブリーンは著述家の平井玄さんが90年代に日本になんと招聘している。
ビザはどこの国のものを使ったのだろうか…

Makan (2009)
今はただ料峭の道音の道
Permalink
5 février, 2021 @ 23:51
· Classé dans あーと art, 俳句 haiku, 音楽 musique
文化というもの、アートと呼ばれるものがあるならば、それらはわたしにとっては「呼吸」です。
ブルキナファソの楽師達が、しかし彼らは西洋社会で呼ばれるプロの演奏家ではなく、工芸品を作っていたり、電気技師だったり、学校の先生だったりするのですが、彼らがあの大地で奏でる音楽は文化、アート以前の呼吸そのものである。
彼らの音楽は冠婚葬祭= »occasion 機会 »、に演奏されるものだが、その中でも最も重要な役目とは、葬儀の際に奏でられるそれだ。
死後硬直した死者の体=肉体を、音楽が緩めるのだという。
迷信か、いや代々そうやって彼らは音楽を奏で、実のところ…死者を弔うわたしたちの、それこそ硬直した精神を、緩めてくれるのだった。
哭きの音楽。
唯一、道の行き先があるとすれば、それは死だ。
だからわたしたちは今日、呼吸をする。
また御託を並べてしまいましたね。
openradio145回目 2月5日下弦の放送はmixcloudからご試聴いただけます。
→https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio20210205-no145-waning-moon/
早世された異才レイ・ハラカミ Rei Harakami 、パレスチナ珠玉の声 Kamilya Jubran、サバンナ西アフリカのポリリズム Kaba-ko、フランス、シュルレアリスムの寵児 Jacques Prévert…
音楽とサウンドという語彙の差異。
わたしたちの今日は、サウンドの響きの中に在る。
00) code (Rei Harakami)
01) Diabro (Moussa Hema & Kaba-ko)
02) Lafz (Kamilya Jobran)
03) wreck (Rei Harakami)
04) code (Rei Harakami)
05) Cyrcles (Ky+Nicola Pheiffer, Mogan Cornebert)
06) Je suis comme je suis (Juliette Greco)
07) rho (Rei Harakami)
・レイ・ハラカミの作品はこちらから購入可能。
アルバム[unrest]は今年LP版がでるとか!
https://ringsounds.bandcamp.com/album/unrest


春を呼ぶブルキナファソの土と風
Permalink
4 février, 2021 @ 6:53
· Classé dans 音楽 musique
飛行機やバスやら人間都合の移動手段を使い、その地に行ってレコーディングする必要があるのか。
理由は、あの土の上で鳴る有機的な楽器の音、生活の中で共存する生きものたちの息、そして土の下に眠る先祖たちのささやき。やはり私一人が出向き、音を録るしかなかった。録った音を誰かと共有したかった。その衝動に駆られてしまったのです。
今思えば狂った録音を一人でしたものです。
35歳女一人機材を担いでパリからブルキナファソ空港→バス10時間。バンフォラ到着灼熱の下、Moussaの父上(名バラフォン奏者で葬送儀礼楽士)の中庭で、山羊やら鶏に囲まれてレコーディング。ちょうどあの時はラマダン断食月の期間で、メンバーの中でムスリムの奏者は日中食事をせずに演奏。そしてラマダン明けとレコーディング終了日を同日とし、祝った。
翌日HDを大事に抱えて同じ経路でパリに戻り一日中ミックスダウン、即ブルゴーニュのスタジオへ移動。一日こもりマスタリング、夜にパリに戻りCDG空港から成田へ….。
そしてツアーが始まった….。
このアルバム 『 原点に立ち返る-FADOUGA / Retour Aux Source-』には西アフリカの乾いた赤土の音、生活する人々の気配、なによりKaba-Ko(録音時は総勢12名。日本公演には8名)が奏でる音の曼荼羅世界が満ちています。
openmusicから直接送ることもできます。ご一報を!
contact@openmusic.jp.net (ちなみにUS Amazonでは100$…)
-原点に立ち返る-
1. Djaboro ジアボロ
2. Djal N’tobabayi 自然の神秘
3. Fadouga 原点に立ち返ること
4. Fantan mankènè 貧しい者たち
5. Déception 失望
6. Namara mogo 忘恩
7. Samoin lélé 喜びと共にする農作業
8. Son layiraG.Z ソンライラ
渋谷のエル・スールレコードに在庫何点か有。
→hhttp://elsurrecords.com/2013/05/27/moussa-hema-kaba-ko-burkina-faso-fadouga-retour-aux-source-%e3%80%8e%e5%8e%9f%e7%82%b9%e3%81%ab%e7%ab%8b%e3%81%a1%e8%bf%94%e3%82%8b%e3%80%8f/?fbclid=IwAR2He2bHfwxWPtymX2x22X2dWIJHanysCXNdWVQkKOwpf-1Jdp_Ahl10-Ao
Permalink
29 janvier, 2021 @ 10:06
· Classé dans 俳句 haiku, 音楽 musique
石は沈黙の音楽
ーValery Afanassiev/ヴァレリー・アファナシエフ(piano)
このロシアを出自に持ち、あの時代に西へ亡命し、ベルギー国籍となったピアニストは詩人でもある。
饒舌なピアノの音色の中にある沈黙。
ペルー生まれのアメリカ人Meredith Monk、UK Jazzの担い手Alfa Mist、
ロシアの至宝 Valery Afanassievのプロコフィエフ、
そしてマリの灼熱 Bassekou Kouyate。
霧のような、靄のような、雲の中にいるような空間で、今宵満月を探します。
openradio144回目 2021/1/28 満月の放送はこちらから
→https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-n144-20210128-full-moon/
00) Run Outs (Alfa Mist)
01) Winter Variation (Meredith Monk)
02) Clusters 2 (Meredith Monk)
03) Ngoni Fola (Bassekou Kouyate)
04) Valery Afanassiev (Prokofiev 戦争ソナタ 三部作ソナタ第6番作品12より 第6曲 伝説曲) (Valery Afanassiev)
05) Retainer (Alfa Mist)

月もまた沈黙奏で君へ贈る
Permalink
21 janvier, 2021 @ 0:35
· Classé dans 俳句 haiku, 音楽 musique
2021年1月の上弦 openradio 143回目は、US-イスラエル-イラン-イスラエル-日本を横断する選曲。
聞きたい音楽として選んだミュージシャンたちの音に、偶然にして彼らの出自を突きつけられた気がします。
しかし、この出自とは国籍を基にするものではなく、遠近の記憶を探るという手法で彼らの音楽に包摂されるということ。
アイデンティティは今、日々更新されるという認識。
かたい御託はさておき、openradioのご試聴はこちらからお聴きになれます。
→https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio2021121-waxing-moon/
00) Moon Hike (Rejoicer)
01) Heavy Smoke feat.iogi (Rejoicer)
02) Baz Amadam (Mamak Khaden)
03) And if…(Or Solomon)
04) 子供の宗教 (Tipographica)
05) Up in flames feat.iogi (Rejoicer)

月みれば記憶の中を歩きをり
左翼遠方月うっすらと
Permalink
13 janvier, 2021 @ 23:18
· Classé dans 俳句 haiku, 時勢 circonstance, 音楽 musique
仕切り直し、とはいかない、前と後の現の間で実存する時間。
しかし「Comecar de novo 新たな始まり」、気持ちを一新するに、年の節目は有効かもしれません。
月という存在がもつ反復性は、仕切り直しを援護してくれるようです。
ペルーの風、UKの融合的リズム、シンコペーション、ブラジルの憂鬱、ジャズマンが社会の中で奏でる音。
絶不調の流行感冒、胃潰瘍的痛い腹をおさえて始まった新年。
今年もopenradioをよろしくお願い致します。
2021年1月新月の放送はこちらから
→https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio2021113-new-moon/
1) El Plebeyo (Los Morochucos)
2) Raindown (Brothely)
3) Comecar de novo (Simone)
4) I can’t get started (Charles Mingus)
5) Historia de mi diva (Los Morochucos)

年迎ふ仕切り直しのなき現
Permalink
30 décembre, 2020 @ 17:28
· Classé dans 俳句 haiku, 時勢 circonstance, 音楽 musique
色々な土地に行き、その地の人々の息、あるいは土地自体の息に耳をすますと、彼らのささやきがはっきりと聞こえてきます。
とても遥かなる距離の間できっと彼らが生きる「色々な土地」は呼応しているのだと思います。
2020年はもう訪れませんが、これまでも、そしてこれからも、月の満ち欠けと共に音楽がそばにある生活を…。
今年もopenradioをお聴きいただきありがとうございました。
2020年12月30日 満月のopenradioの放送はこちらからご試聴になれます。
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-20201230-full-moon/
01) Te Quiero (Silvia Iriondo)
02) Casi Casi (Silvia Iriondo)
03) Cyrcles (Ky+Nicolas Pfeiffer / Mogan Cornebert)
04) Elsa (Bill Evans)
05) Falaise (Floating Points)
06) Marini Belletto Secundo (ensemble baroque de Mateu&Marie Leonhardt)

丸木位里さん(もちろん俊さんも!)は旭川のお寺での邂逅、そして東松山へバイクの後ろに乗って行った10年以上前から、かけがいのない存在です。
凍月や燦然の中距離の中
Permalink
30 décembre, 2020 @ 1:00
· Classé dans あーと art, 俳句 haiku, 音楽 musique
旅する音楽-俳句篇-としてスタートしたプロジェクトTraveling Haiku。
目下旅行脚の映像と音を編集中。
一人で勝手にはじめ、一人で勝手にやっているので不定期とはいえ、やはり誰かに観ていただきたく。
媒体はYouTubeであることがモヤモヤするところではありますが、現状況仕方なく。
vol.01 西伊豆は戸田(へだ)。
太平洋-水深深き駿河湾からの砂礫の漂流によって砂嘴(さし)の地形からなす御浜岬。
イヌマキの群生。幾度と津波に耐えた防災林。
ひっそりと漁村に生きる人々。遠近にみる山と海の循環。

vol.02 丹後は天岩戸・日室山
禁足の山、丹後のピラミッドといわれる日室山。
元伊勢内宮奥にひっそりとある天岩戸。
この地大江には酒呑童子の鬼伝説がある。
紐解けば解くほど日本という国においての山の存在そして怪なるものとの関係にうなる。
鉱床であるこの地の性(さが)、生と死の世界の境界。
御伽草子から能、果てはマンガ、ゲームまで、大江の鬼はどうやら今昔人間を放っておかないようだ。
近畿地方にある5つの聖地、伊吹山、元伊勢、伊弉諾神宮、熊野本宮大社、伊勢神宮内宮をつなげると五芒星になるとか。
なんだか怪しくも… 古代の人々の息が聞こえる空間。

土地行けば古代現代月の声
Permalink
23 décembre, 2020 @ 23:55
· Classé dans 俳句 haiku, 音楽 musique
声は聞こえないのに、その人の存在が聞こえる。
Božo Vrećo · Edin Karamazovの二人による新作アルバムLachrimaeには、そんな奇跡の音が収録されています。
何世紀も歌い継がれてきたウスクダラという歌の軌跡。
その背景にあるオスマン帝国…
恐れ多くも彼らの音楽に触発され、突発的にピアノの弾き語りをしてみました。
訥々と。
彼らの音世界を教えてくれた音楽の友に感謝するばかりです。
2020年12月22日上弦のopenradioの放送はmixcloudからご試聴になれます。
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio20201222-waxing-moon/
01) Kâtibim (Božo Vrećo · Edin Karamazov)
02) Fuubutsushi (Chris Jusell,Chaz Prymek, Matthew Sage, Pateick Shiroishi)
03) Runtime (Katia Labeque)
04) Uskudara(Maki Nakano)
05) Kad Ja Pođoh Na Bembašu (Edin Karamazov)

ウスクダラ不在の白き息と歌
Permalink
22 décembre, 2020 @ 23:32
· Classé dans あーと art, 俳句 haiku, 時勢 circonstance, 書き物 writing, 音楽 musique
あまりにも驚愕、というか当然のことに納得した事例。
それは、ある詩人のインターネットラジオで聞いたその声が、想像通りの音声であったこと。
正直わたしは詩にはあまり興味をもっていません。
北園克衛と若松英輔、Tristan TzaraとCésar Vallejoを除いて。
あ、Michel Leirisもいました。
俳句なんてやっているのにね。
明らかに違うのは、言葉の数。
俳句にひかれるのは、放置プレーなところ。
詩人の声は、その詩とそっくりの声でした。

来年伊勢でのプロジェクトは、「伊勢へ参らば朝熊を駆けよ、朝熊駆けねば片参り」といわれる朝熊山を郷里とする北園克衛をテーマにした、音と言葉の本。

若きT.Tzara

埋火が覚醒させぬ語彙の夢
Permalink
17 décembre, 2020 @ 11:50
· Classé dans あーと art, 俳句 haiku, 音楽 musique
個々人の距離の向こうにある風景、感傷は今映像でしか感知することはできないのでしょうか。
そう抗いながらも、一人でのツアー演奏の中で生まれたプロジェクトです。
それは、Traveling Haiku。
今年最後の新月、ひっそりとキックオフしました。
曖昧な風の行方、流れゆく時間、鮮明な生と死。
静かな移動、誰知らぬ空間で奏でる音と俳句のスケッチプロジェクト、始まります。
まずは、Traveling Haiku 00 :Introductionから。

Music / Haiku / Rec / Concept / Produce
by Maki NAKANO 咳をしても一人 a.k.a 仲野麻紀
Permalink
15 décembre, 2020 @ 16:21
· Classé dans 俳句 haiku, 音楽 musique
今年最後の新月。
ポーランドのささやき、チェコの民衆の息吹、LAの小さなお化け、UKのSleep Sound、そして、銀座のちあきなおみ。
静謐な月なき夜のための音楽を。
2020/12/15新月の、openradioは mixcloudからご試聴はこちらから。
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio20201215-new-moon-n139/
01) Music on canvas I (Sławek Jaskułke)
02) Pohadka for cello & Piano 2:Con Moto (Leoš Janáček)
03) Too much to ask (Moonchild)
04) 黄昏のビギン (ちあきなおみ)
05) Sleep Sound (Jamie xx)
06) Music on canvas IV (Sławek Jaskułke)


凍空に届かぬ息を吐ひてみた
Permalink
5 décembre, 2020 @ 9:49
· Classé dans 俳句 haiku, 時勢 circonstance, 書き物 writing, 音楽 musique
小日向の丘には凸版印刷の看板。
昨年演奏した水道端図書館の前にある静謐な寺。
夏目漱石の実父母が眠る墓の前に佇む、ある人の墓石の前で奏でた。
献奏という言葉はあるのだろうか。
人々の言葉を編み、この世に本という形で残した仕事。
漱石は、ある日墓参りをした時こんな句をよんだそうだ。
梅の花不肖なれども梅の花
梅咲き始む頃に逝ってしまった人の冬は今、なぜか早咲きもいいところの水仙がひっそりと咲いていた。
献花としよう。

旧町名を水道端という。まさか1年後に同じ場所に来ることになるとは。

本法寺という。

水仙の白き香りは此処になく
Permalink
30 novembre, 2020 @ 17:17
· Classé dans 俳句 haiku, 時勢 circonstance, 音楽 musique
UKジャズピアニストGabriel Latchinのアルバム、The Moon And Iという作品をみつけました。
イタリアのアンデス音楽Trencito De Los Andes、ミュージシャンの逝去によって解散した日本人オルタナバンドBOOM BOOM SATELLITES 、渋い歌声のMadeleine Peyroux、Quincy Jones…
死と同居するしかない満月。
今宵のopenradio 138回目はmixcloudからご試聴になれます。
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio20201130-full-moon-n138/

一歩ゆき気配なきまま影冴ゆる
Permalink
29 novembre, 2020 @ 16:59
· Classé dans 俳句 haiku, 料理 cuisine, 音楽 musique
そして、ゴマちゃんも逝ってしまった。
きんぴらは、ごぼうを桂むきにして千切り、生姜はおろしてからなお包丁で繊維を切る。出汁たるや、そのすべてが一等。
真に、料理というものの本物をカウンターの前で繰り広げていた。
口コミでは一番人気、なじみと同伴、予約は、取れなかった。
ご縁あってこの貴重な店を音楽で満たしたことがある。
ミュージシャンたちは言った。ごま家さんのような演奏をしたい、と。
切れ、心遣い、テクニック、何より、目の前の人のために、おいしいものを作る。
そうだね、そんな演奏家になりたいよね。
そのご縁をつくってくださった、わたしの谷町たちは御歳80歳を迎える。
まだまだ、まだまだ応援してくださると、信じている。
ゴマちゃん、あなたの料理を忘れません。

サイトはそのままに…
壇渓通から鶴舞に移転したその店の前には、古墳があった。

こういう限られた人のための演奏も、いい。
粋な旦那とは、芸人を育てることに長けている人のこと。
<
谷町代表と。
蕪蒸味の面影残すまま
Permalink
27 novembre, 2020 @ 4:34
· Classé dans 俳句 haiku, 時勢 circonstance, 音楽 musique
ある音楽の魔術師から、
「21時頃は綺麗な月夜だったのに、今はすっかり雲の向こう側。」
というメッセージが届いた。

この数日同居人となったポニーテールが似合う、ソフィア。
彼女はメキシコにパパを持ち、岐阜のママをもつ。
彼女が仕事から部屋にもどってきた時、すっと手が伸び、彼女の背中をさすった。
「あ、ここ触ってもらいたかったところ」
なんですって。
伊藤亜紗さんの『手の倫理』を、読みたい今日。


すぐそばにゐるはずの花冬運ぶ
Permalink
26 novembre, 2020 @ 4:19
· Classé dans 俳句 haiku, 時勢 circonstance, 音楽 musique
サンマルタン運河がウルク運河に変わるパリ北部、ジョレス駅。
40年以上前、この駅のあるアパートメントの一室でSosaの歌声を聴いていた若者たちは今、どこで生きているのだろう。
彼らはそれぞれに、それぞれの本を書き、その全てには彼らが過ごしたそれぞれのパリが描かれている。
フランスで聞く、シャンソンじゃない歌。
すべては声。
Mercedes Sosa – Zamba para olvidarte

晩秋の声を探したパリの午後
Permalink
16 novembre, 2020 @ 19:48
· Classé dans あーと art, 料理 cuisine, 時勢 circonstance, 音楽 musique
openradio10月満月の放送は、移動移動の最中のケーブル紛失にてお送りできませんでした。
過日のものにはなりますが、生口島=レモン島の仲間との収穫、そしてささやかな演奏を支えてくれた仲間たちのセレクトをお聴きください。
mixcloudからのご試聴はこちらから。
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio20201031-full-moon/
ヨルダン、UKブリストルの二人、medeski,Martin&Woodそしてブラームスを…

トニーファームの柑橘果実。

カメラマンToshikiのつくるだし巻きにはレモンピールの風味が効いている!

みかんしゃぶしゃぶの美味ときたら。

畑の中ではspontaneity撮影となる。

旅道中檸檬の香を含みをり
Permalink
9 novembre, 2020 @ 3:52
· Classé dans 料理 cuisine, 書き物 writing, 音楽 musique
全世界津々浦々わたしには愛人がいるのですが、「心の」と付け加えておきましょう。
つい先日、その心の愛人からあるお礼としての返礼それは、ヘッセの一文でした。
長いのですが、書き留めたい次第。
「じつは私の考えでは、音楽について話すことなんか、まったく価値がないんです。
私はけっして音楽について話しません。あなたの賢明な正しいことばについてなんと答えたらよかったでしょう?
あなたのおっしゃることは、いちいちまことにもっともでした。だが、私は楽士であって、学者じゃないんです。
音楽では正しいってことは、一文の値打ちもないと思うんです。
音楽では、正しいとか、趣味や教養やそういったいっさいのものを持つとかいうことは、問題じゃないんです」
「なるほど、それでいったい何が問題なんですか」
「音楽することですよ、ハラーさん、できるだけよく、たくさん、熱心に音楽することですよ!その点ですよ、ムシュー。
たとえ私がバッハとハイドンの全作品を頭に入れて、この上なく気の利いたことを言えたとしても、それで誰の役に立つわけでもありません。
だが、私がサキソフォンをとって、活気のあるシミーを吹けば、シミーが良くっても悪くっても、人々を喜ばせますよ。
みんなの足を浮き立たせ、血をわかせます。それだけが問題ですよ。
かなり長い休憩の後で音楽が再開された瞬間、ダンスホールの人々の顔をよく見てごらんなさい、どんなに目がきらめき、足が小きざみに動き、顔が笑いはじめるか!
そのためにこそ音楽をするんですよ」
ヘルマン・ヘッセ「荒野の狼」

鬼灯はフランス語で「籠の中の愛」と呼ぶ。

長野にもギター職人が多々いる。

晩秋には洋梨。

いつもわたしのためにごはんを作ってくれる。
チキンの中にはもちろん栗とプティスイス。
Permalink
5 novembre, 2020 @ 14:16
· Classé dans 俳句 haiku, 時勢 circonstance, 音楽 musique
京都御所東角にある場所での演奏を機縁とした出会いはかれこれ10年となり、ほぼ毎年天橋立を訪ねています。
玄妙庵があるその山からみる奇跡の景は遠近の景となる。
毎回深い発見のあるこの土地。丹後内地は連なる山そして平野にぽつんぽつんとある不思議な山。
皇大神社奥、天岩戸神社の水に響くサックスの音はまた格別で、もちろん日室山へ一礼し、一路河口湖へと向かいます。
実のところ高速道路ではいつ捕まってももおかしくない時空間速度で移動。
車内は様々なサックスソロのアルバムとPink Floyd、時々Atahualpa Yupanqui ユパンキのギター。
明日は富士山をバックに、音の粒は果てしなく飛びゆくことを願う限り。
Mt.Fuji河口湖ジャズフェスティバル2020では11月6日13時からの出演です。
http://kjazz.jp/?fbclid=IwAR2phzrHvG1xIg5o7AKE8oatZCwTrYgZsgrEq8Ffr-37qqblhloktg3wv9s

飛龍観とサックス

池田亮司氏の作品が天橋立公園に登場
光のアトリエと題したアートイベント「現実と空想のはざまで」

ここは秘境の水の谷

今日も映像日和
おもろうてやがて空しき秋の空
Permalink
1 novembre, 2020 @ 2:24
· Classé dans 時勢 circonstance, 音楽 musique
11月1日、満ち溢れる月夜の中、4名の語る言葉とともに、音を奏でます。
今宵参加される方には、収穫したての広島・生口島のトニー農園無農薬レモンをお配りします。
-ミツを開く会- 仲野麻紀さんを囲んで-
出演:今福龍太 / 管啓次郎 / 川瀬慈 / 上野俊哉
11月1日(sun)
open 17:30
start start 18:00
¥2000 1Drink
BAR bonobo
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前2丁目23−4
ご案内 by 上野俊哉
ーコロナ以降の状況のなか、何らかの違和感や居心地のわるさを自らの言葉と身体、あるいは社会や学校、遊び場に感じ、その何かを何とか言葉や音や映像・・・その他に紡ごうとしている者たちが、パリから束の間、戻っている仲野麻紀さんを囲んでお話ししたり、セッションしたりします。
とりあえず、それを「ミツを開く会」と名指してみる。
密を開く?
その密は三密の密ではないでしょう。
どちらかと言えば、秘密結社の秘密、証しえぬ仲間たちの親密、あるいは甘いかぐわしい匂いをほのめかす何かであるかもしれません。
密を恐れず、密に狎れず、蜜にまみえる。
今こそ、秘密の集いやキーワード、結社が重要となっているかもしれない、そんなあやうい時代の瞬間を、ちょっとだけ麻紀さんの音楽や語りの力を借りて外に開いてみる、そんなセッションのひとときです。
川瀬慈さん新著『エチオピア高原の吟遊詩人———-うたに生きる者たち』(音楽之友社)について、問いを投げかけ合う時間。
サックス、詩、ギター、月琴、朗読、唄、つぶやき、DJ/TJ、掛け合い・・・・・
即興と冒険に日常を拓く焔(コロナ)を煌めかせるために・・・・

某所富士遠方に奏でる

瀬戸田はその名をレモン島という

陽を送り、月を待つ山頂
Permalink
23 octobre, 2020 @ 16:57
· Classé dans Non classé, 俳句 haiku, 時勢 circonstance, 音楽 musique
Openradio136回目の放送のテーマは、「近くにあって遠くにいるものへー」
先日逝去された近藤等則(Tp)さんが奏でたマチュピチュ、そして富士山。
奏でることのできる今、わたしたちはどこで、だれに向かって、
演奏するのでしょうか。
もしかしたら、そのベクトルは内に向かっているのかもしれません。
いや、音は外へ、放たれるものなのです。
2020/10/23上弦の放送はこちらからご試聴になれます。
→https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio20201023-waxing-moon/
01) Ndeve Guara Santaní (Dúo Bote)
02) 秋彩 (近藤等則)
03) ソムアディティア (優芽/鈴木俊)
04) Hasta Siempre Comandante (Robert Wyatt)
05) Q (Bobo Stenson)


今秋の逢瀬はどこか遠きかな
Permalink
17 octobre, 2020 @ 23:07
· Classé dans 俳句 haiku, 音楽 musique
135回目のoperadioはギターで聞くサティ、NYの秋、アラブの声、ドイツのロック、そして日本の歌謡。
旋律と言葉。
どんな秋の空気の中で聞いていただけるでしょうか。
真夜中のギターを歌う、酒井俊さんと最後に会ったのは、カンボジアからの帰りトランジットで立ち寄ったベトナムの空港からわずかな時間の街の中でした。
あの空気をまといたい。
2020/10/17新月の放送はこちらからご試聴になれます。
→https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio20201017-new-moon/
00) Musique Intimes et sacretes by E.Satie (Andres Miolin)
01) Autumn in new york (Ella Fitzgerald/Louis Armstrong)
02) Hijaz Melody. 17 pulse Khawsharnak Khafif (The asil ensemble for arabic)
03) Caresse by E.Satie (Andres Miolin)
04) Mushroom (Can)
05) 真夜中のギター(酒井俊/林栄一/田中信正)

八ヶ岳には越前ギター工房がある

1920年製。パリ、モンマルトルの工房にあります

ある教会に、ひっそりと鳴る

少年たちの夜と、ギター
弾く音の孤独聞き入る秋の宵
Permalink