Archive pour 時勢 circonstance

花買えぬ日々

そうなんです。花屋は閉まっているのです。
外出証明書を持参しスーパーでの買い物は一日一回(500m圏内+1時間以内)でできるも、日々毎に変える花瓶の水の存在は今やありません。
それでもバルコニーに生きる野花を失敬し、あるいはカメラの中にある在りし日の花たちを愛でます。
水仙の時期は終わり目下桜に目が行きますが、連翹に雪柳、木瓜の色合いの愛らしさ。
そろそろ沈丁花の芳香に誘われし頃かな。
それでもやはり、勿忘草のささやかな存在が、今一番のやさしさです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

忘れな草ささやかに今日生き延びて

Commentaires

真正たる音楽の友

外出禁止8日目。そろそろ精神の変化が現れる頃。
こんな時、支えてくれるのは、真の音楽の友です。
物理的に会うことはできぬも、音楽の交流を図り、アイデアを語り、まだ見ぬ先に少しの希望を投げかける。
音楽は最高の恋人で時々愛人、親友で、家族。
フランス語ではCamarade=同志と呼びますが、相互に悶々とする時、いつも励ましあえるそれこそは、かけがいのないBuddyであると確信しました。

車道には孔雀、道には鶏、空にはコマドリにシジュウカラ、海にはイルカの群れ。
人類が自然を植民地にして数百年。人類様と我が物顔で地や海や山を占領してきた今、大気はホッとしています。

3月新月のopenradioは生演奏付きです。
閉じ込められた世界からの音楽をどうぞ。
https://www.mixcloud.com/makinakano/2020324-%E6%96%B0%E6%9C%88/

1) Ile de MIyake (maki Nakano)
2) Si la photo est bonne (Barbara)
3) Gottingen (Barbara)
4) Sara (Rokia Traore)
5) Hanter dro duhont’ar ar mane (Maki Nakano)
6) King James (Anderson. Paak)
7) Reachin’2 Much (Anderson. Paak / Lalah Hathaway)

IMG_8715

春迎へ街ブラックアウトになりにけり

Commentaires

ゆで卵100個!ジョレスの鍋

目下外出禁止中のフランスでは炊き出しにでることもできないのですが、
それでも特別許可を持っている団体は続行しているとのこと、安堵。
けいそうビブリオフィルでの連載、13皿目のレシピはマッシュルームのスープでした。お読み頂けたでしょうか?
花冷えの季節、まだまだ、温かいスープが食道から胃にほっこりと入るあの瞬間が愛おしいですね。
日本人であれば、出汁の効いたそれも、細胞が喜ぶはずです。

「ごはんを作る場所には音楽が鳴っていた」
https://keisobiblio.com/2020/03/10/nakanomaki13/

2年前、毎週通っていた炊き出し現場ー
ー難民が多く路上生活するLa Chapelle界隈で毎週月曜と火曜日に炊き出しをしているLa gamelle de jaurès ジョレスの鍋という名のアソシエーション。
ジョレスとは言わずと知れたジャン・ジョレスの名。
ボランティアが各人できる範囲で持参する約100人分の食事。
温かい飯を、できるだけ温かいままで。みな各々の大きさの飯盒を持参し、ご飯にクスクス、スープを。
わたしはバナナとゆで卵担当!
やれることから始めるしか、ないのです。

凍月の下、飯を待つ人々がいる。
彼らの目は、わたしたちの生きるを問いかけている。
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2018/2/23_La_gamelle_de_jaures_joresuno_fan_he.html

26904091_10155185089891024_5119970405983570972_n
ピンクのチョッキを着て、20時からの約100食は瞬く間に胃袋に収まる。
マグレブの人々に圧倒的に「クスクス」を求め、ご飯はいつもあまり人気がない…
スーダンの難民の多さに、現実を見る。

la-gamelle-de-jaures-72ee70a928534ced9d5ec174f254f110
言うよりはまずは実行!をスローガンに。

IMG_0104
卵100個を次々茹でて、ホッカイロに包んで持って行きます。

Commentaires

L’apprenti sorcier 魔法使いの弟子

統帥権、を振りかざしたその者は、魔法使いになりたかったのかな。
もし統帥機関の彼、彼らの様に再びこの魔法の杖を振りかざす者がいるならば、
鶴見俊輔が掲記する「ゲド戦記」のくだりを参考にしたほうがいいと思う。

「長(おさ)は、またこの技術が多くの危険をはらんでいることを語り、
なかでも魔法使いが自分の姿を変える時には自らの呪文から逃れられなくなる
危険を覚悟しなければならないと注意した。」
魔法を超法規として、補弼(ほひつ)という任務に伴う »責任 »に対し、
統帥権はそうでない、
と言いきった本、「統帥網領・統帥参考」(昭和3年、昭和7年発行)の
運命は→戦後一切焼却、だったという。

「この国のかたち」は、司馬遼太郎による毎月書かれた随筆。
その大正生まれの司馬遼太郎が、明治維新以降の日本のある姿を表現する時、
こんな面白い行がある。

「もし日本じたいの「近代」の要素(または風土)の上に欧米の近代を接木を
したれば、ずいぶんおもしろいことになったはずである。」

風土が異なるのに、欧米のそれ(近代)をそのままこの地で活用することは、
実に無理が生じる。思想然り、食物然り…
日本で、汗をかいた赤ワイン=(赤ワインを冷やして飲む!?!?) のボトルを見た時、
ワインの流儀には反するが、日本的飲み方の解釈に微笑ましい感情を覚えた。
そして諧謔的(開発当人は本気そのものだろうが)ワインは「赤玉ポートワイン」!
という姿に変え、見事に接木に成功している。

「生」の淵源に真っ向から立ち返るべく危機感を抱いている、
「生」という生物的湿度をもったアジアにおいて、乾燥した土地からの思想的または
経済的云々を鵜呑みにし、国の在り方に取り入れても、いずれにせよ立ち位置が
異なるのだから、相容れない。

一部が求めるリーダシップという名の魔法使い。
成熟した魔法使いを求めるのか、求める側が成熟した魔法使いに育てるのか。
ここでいう「成熟」とは、中井久夫の言葉を借りれば

「退行の泉に湯浴みして、もとのところに帰ってこられるもの」

もう一度「ゲド戦記」からの抜粋を。
「魔法というのは、その土地土地と密接にかかわりあっているという意味なんだ」

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

耕人や誰にも見へぬ春仕事

Commentaires

内を旅する inside voyage

ざわざわとする外の世界と、静謐を求める内。
雲烟ただよう今日、大気は春霞。
土の中で一刻一刻を生きてきたものみなたちは今、外に芽をだし、さなぎの丸々可愛らしい姿はじきに優美に空を舞う姿と変わるでしょう。

内にある世界へ耳をすませば、溢れる鼓動が聞こえてくるはずです。

IMG_8597 2
春嵐到来前の静けさや

IMG_8678
眠れぬ夜燻る煙草と春の暁

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
アルヴォ・ペルトの中にある静寂にもたれたい

Commentaires

閉ざされた世界に今日も海満ちる

すべては他者という存在へのレスペクトから。
先達始め、アルベール・ジャカールはそこからしか
相互の存在は成り立たない、といいます。
マスクにしろ微笑みにしろ、やがて相対的に循環するそれ。
物質の対岸にある人間、ではない存在という原罪から逃れることはできません。

今日も、自然は淡々と日々の営みを続け、明後日春分を迎える初春、
それが多次元で営まれていることは間違いありません。

IMG_8792

閉ざされて今日満ちゆきて春の海

Commentaires

マクロ、ミクロコスモスを射程する遠近法

人間と世界の闘いが繰り広げられているが、
世界のほうからその闘いをしかけたわけではない。

(ガストン・バシュラール)

心と呼ばれるものがあるならば、その奥深くに痛いくらいに届く音というものがあります。たった一音なのに、細胞を覚醒させるようです。
そういった音の連なりは音楽と呼ばれるのかもしれません。

今宵下弦、発売されたばかりの、ギター奏者笹久保伸さんのアルバムから遠近の音を。
タイトル名の意味をさぐる楽しみ。あるいはその意図をどこまで想像できるか、聴き手は試されるかもしれません。
内なる音の世界があって、はじめて外へ放つ音の世界が生まれます。

Out of Place的な次元で、どこに居るという問いかけが無意味であるがごとくの音楽をどうぞ。
2020年3月16日下弦のopenradioはこちらから
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio2020316-%E6%96%B0%E6%9C%88/

00) Campos de esperanza (S.Sasakubo)
01) Valle (S.Sasakubo)
02) Musica del dedo roto (S.Sasakubo)
03) Onirik Pentaphilia (Bala Dee by G.Zirko)
04) 歌の庭 (Bala Dee by M.Nakano)
05) Perspectivism ( S.Sasakubo)

IMG_0166

83061262_486340095361427_713240076108169216_n
2020年3月15日発売のアルバム、Perspectivismというタイトルが彷彿させる
ヴィヴェイロス・デ・カストロの存在。

81bH4yj8UhL._AC_SL1210_
2011年 Bala DeeによるOut Of Place というタイトルが導くエドワード・サイードが問う「どこでもない場所」という思索。

自由を守るには、自分の命を危険にさらすよりない。(ヘーゲル)

Commentaires

夜 Night

初春満月へあと一歩。そしてもう少し待てば、春分です。
地球暦を使い始めてから銀河系と地球との壮大なリレーションを視覚で意識しつつ、実のところ、夜を迎える場所では朝が始まるという、時空の遠近的な感覚の方を身近に味わっている。
今宵、夜と友達になれますように、この一曲を。

Night
by Louis Cole
[アルバムTimeから。
KNOWERとは違う側面をもつ彼の音楽はあっぱれというほど二重人格的。だけれど核にあるのは虚無への諧謔的謳歌]


 Image de prévisualisation YouTubeWould I care if I reach my dreams? Before my time to leave?

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
日脚伸ぶ午後19時の涙落つ

Commentaires

だから、花をそばに

大変な時勢の中にある生活。
音楽を、花を。

2020年3月の上弦のopenradioは花を詠った楽曲ばかりをお送りします。
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio202033/

1) Lament for an orchid (Fred Herch)
ランの悲しみ

2) The flowe of Edingurgh (les musiciens de st. Julien -Francois Lazarevitch)
エジンバラの花

3) The flower of Cusco (Trencito de los Andes)
クスコの花

4) Passion Flower (Billy Strayhorn)
パッションフラワー

5) ユリの記憶 (Shin Sasakubo)

6) Fleur bleue (Charle Trenet)
青い花

IMG_8589
春色に誘われ起きるパリの朝

IMG_3967
紫陽花の季節が触れる肌の湿り

IMG_8269
森の中では野花を手にとって

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
そして花はわたしたちの生活を共にする友達になってくれます。

Commentaires

J’ai deux amour

ジェゼフィン・ベーカーが歌い一躍有名になったこの曲の背景は1920年代の、両大戦間のパリにあります。
彼女が1925年にパリへ着いたその年、エリック・サティはこの世を去りました。
そして狂乱の時代にはいつも、思想を具現化する芸術家たちがいました。
今秋、ジャズなのかオリエンタルなのかシャンソンなのかわかりませんが、ピアニスト、ステファン・ツァピスとの音楽世界を日本で作れればいいなあ、と思うのです。

Image de prévisualisation YouTube
Stephane Tsapisとの演奏はかれこれ16年目を迎えます。

4571872351096
2012年に発表した「四つの手とひとつの口のための音楽」というDUOアルバムに »J’ai deux amour »が収録されています。

IMG_8411
愛らしい一音鳴れば曇天のパリにも風が吹く春の午後

Commentaires

Perspectivism

つくるよろこび生みの苦しみ。
ある結界に立って、あちらとこちらの声を聞きながら、重層的な心の襞にも耳を傾けて、ある時車窓から見える情景それが心象であると気づく。
Perspective的感性はわたしたちにまったく知らない世界を聞かせてくれる。

笹久保伸の新作 perspectivismに2曲ゲストで演奏をしました。
異貌の世界へ、ようこそ。

http://www.ahora-tyo.com/detail/item.php?iid=18653
発売は3月15日

83061262_486340095361427_713240076108169216_n
音楽の神様が味方についている稀な音楽家

IMG_8394
車窓から生まれる虹は消えし虹また生まれては命をつなぐ(祝辞)

perspectivism=日本語では遠近法主義、的な訳で使われますが、
わたしは「はるかなる視線」(レヴィ=ストロース)の思想のベクトルの先にある希望と絶望、オポジットの中にある詩的なものと読み解いています。
できたてほやほやのCD、この作品の底辺にはヴィヴェイロス・デ・カストロの思想があることに疑いの余地はありません。

Commentaires

チョコレートの思い出も

手袋をして黒服を着て大層な付加価値を着せてわたしたちの口に届くチョコレート。
スイスやベルギーのチョコレートを語る輩を前にいつも思うのです。

「原料のカカオの実がなる畑、空、収穫する人々の表情への想像力は…」

搾取ではなく、原料が、ある錬金術によって人々を魅了する食べ物になるに当然の対価としてチョコレートの存在はあるのですが、それでも、少しの想像力と共にカカオの存在を口に入れることによって、世界とチョコレートを食べるわたしたちがその瞬間同期できるといいな、と思うのです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
メゾンドショコラはわたしにとっていつも思い出の中にある。
限定「キャビア入り(しかもペトロシアン)ショコラ」はウォッカのミニボトルも入り。箱の装飾はもちろん鮫肌!

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
日本人チョコレートバイヤーの目ざとさったら。NHKで紹介されていたそうな…こんな田舎まで買い付けにくるとは。
Vannesの市場内にある絶対的にアートなチョコレートles nenettesは、中学教員をする友人の生徒であったMme.Cardonによる。

IMG_8342
「生産者自らが勝ち取るフェアトレード」をかかげるDARI-Kは京都から発信するチョコレート革命。

IMG_0018
元祖Bonnatはティム・バートンの映画「チャーリーとチョコレート工場」のスタッフがアイデアをもらった老舗。
ペルーはクストの小規模農家を渡り歩いて買ったカカオの貴重な板チョコ。

IMG_8343
最後はコンセプチュアルなパトリック・ロジェ。パリにあるブティックはおおよそチョコレート屋さんとは思えぬ佇まいです。

春日和クスコの味に笑み溢る

Commentaires

編集の鬼、錦百合の香放つ

Ce qu’on appelle raison de vivre est en même temps une excellente raison de mourir.
私たちが呼んでいる生きる理由とは、
同時に死ぬためというすばらしい理由でもある。
Albert Camus  アルベール・カミュ

IMG_8160
言葉編む今日発ちし人へ錦百合

百合が折れてしまい、水にさせば花開き、開いたその朝、膨大な書籍、人文書
訳本を世に送り出してきた編集者の、訃報が届いた。
季節は風信子(ヒヤシンス)。

香りだけは、追憶に寄り添ってくれるだろうか。

Commentaires

春は山から、ほんの少しの笑みを

南米のギター、歌。言葉のイントネーション、メロディーのアーティキュレーション、リズムとアクセントのバランス。
どれも魅惑的な要素に溢れています。
ただ、真似という方法でそれらの楽曲を演奏することに懐疑的にならずにはいられません。
ただ、もし奏でることが可能であるならば、それは一度自らの同一性を凝視し切り込みブリードの覚悟という意識を経てからということになるでしょう。
硬いことはさておき、ゆったりと、寒暖の境界、立春をお過ごしください。

2020年2月4日立春のopenradioはこちらから
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-202024-%E7%AB%8B%E6%98%A5/

IMG_7714
山の中にいると、それ自体を忘れてしまう。

IMG_7738
いつも移動の中に思想の発端が生まれる。

IMG_0627
緋桜や冷静たれと微笑みぬ

Commentaires

破急風光帖 il faut être radicalement humain

百合の開花は初夏。しかし、うれしいかなかなしいかな、
ただ今現在いつでも百合を手にいれることができるようです。
パリ左岸の花屋にて、ある人のために買った百合をブーケにしてくださったのは日本人の女性でした。

ピナ・バウシュへ薔薇を捧げ、ある音楽家との対談ではその日キャンパスに散った銀杏の落葉を舞台に敷き詰め迎える。
数多ある著書を世に出しつつ、ご自身がプロデゥース(この場合は編集ですが、敢えてこういいます)する「午前四時のブルー」なんて冊子をだすあたり、これが実践する哲学者。
わたしにとっての小林康夫さんとはそういう方。

「恋の不思議や、気高さや、心のくるしみ、心のよろこび、わがからだにあふれきて・・・「悪縁なれど」、恋ぐるひ、ああ、Mysterioso!」
なんて言える哲学者、すてきですよね。

来る2月2日、やはり左岸のギャラリー通り Rue Seineでは氏の詩と絵画の展覧会があるそうです。

Dimanche 2 Fevrier 2020
La galerie Olivier Nouvellet
“D’eau et feu”
Texte de Yasuo Kobayashi
Peintures d’Irene Boisaubert
19 rue de Seine 75006 Paris -de 15h a 19h-

IMG_6240 2

IMG_0259
パリ4時の厳寒明けぬ闇の中

小林さんの面白いブログはこちら。
タイトルも徹底を貫いている!
https://utcp.c.u-tokyo.ac.jp/hakyufukocho/
破急風光帖-il faut être radicalement humain-(徹底的に人間であれ)

Commentaires

自己の中に他者をみる

他者との関係性の中に、エゴを排除する闘いに挑んだ人物。
レヴィ・ストロースを師とし、マルセル・モースを祖父とした人物。
1月11日、真島一郎さんによる講演、ー「闘い」の方法をたどる感性ー。
もうね、A3版10頁ですよ、レジュメ引用、注釈が…
そこには、故人への静謐なリスペクトしか感じられませんでした。
声が詰まっちゃうよね。嗚咽しかでないよね。
でも彼は最後まで「火のエネルギー問題」に至るまで、話しきった。
しかもサンカラとルムンバを引用して。
chapeau(脱帽)。
リスペクトとエゴとの対話は同義します。

「詩」というものは本来
人間と神様の帳尻を合わせてくれる音であろう
(プリミ恥部)

IMG_7143
猿、いや動物に触れる手って、柔らかいのよね。

IMG_6875
触れたくも触れぬ距離にゐる雪催

Commentaires

年迎へどこにゐようと生きている

2020年1月上弦のopenradioの放送は、こちらから
hhttps://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-2020-%E4%B8%8A%E5%BC%A6/

IMG_6743
ぬくくして主人なき家炉の近く

IMG_6755
南仏の影を纏ふて冬薔薇

IMG_6970
名の知らぬ行き交ふ冬の鳥とゐる

IMG_5869 2
鳥瞰図我が目で見ひる富士の山

81595973_2952540018089744_3535115971347873792_n
年迎へどこにゐようと生きている

Commentaires

Tu connais langage des fleurs de « Pois de senteur »?

北半球6月の畑には野生のスイートピーがまあ旺盛に枝を伸ばしていました。
可愛らしい実を晩夏の頃に取っておこうなんて考えていました。
なんていったって »Pois »というくらいだから、そう、この花は”えんどう豆”の類。
豆は、種になる。
種を種として保存する一仕事。
もちろんとってあるけれど、さて、ではこの春3月、どこに蒔けるのかな。
スイートピーの花言葉を知ってしまったからというもの、花の存在に悲しさを感じる今年最後となります。

Le Départ 門出
La séparation 別離
Le plaisir délicat ほのかな喜び
La mémoire tendre 優しい思い出
Le plaisir bienheureux 至福の喜び

IMG_6819 2
駅構内でふっと目に付いただけだったのに。

IMG_0166 2

IMG_6878
薄色の三日月残す年の瀬や

Commentaires

誰が世界を翻訳するのか

これは2005年に人文書院から上梓された真島一郎さんによる編著のタイトル。
そして、金沢21世紀美術館での展覧会のタイトルでもあります。

 観察、他者、遠近の眼差し…
レリスが試したように、レヴィ=ストロースが神話論理という方法で思考を実践したように。
生きる実践の中で、ミクロの世界をマクロと同等に、いやそれ以前の一体となり響きあうポリの世界を、僅かな変容にも繊細な気を使いながら他者を観察した先達。
ここでは言語の問題が必ず付きまとう。
「神話は、けっして自身の言語に属しているのではなく、他なる言語への一つのパースペクティブなのである…」

では言語を同じにする場合の観察とはどうだろう。
都市の者が辺境に向かうという偏差はあるにせよ、その言語的一体感が観察者に類としての原動力を付加する。
観察者として切り取って見せる写真や言葉が何か身体の奥に響くものであるようなのは、その眼差しの根ざす場所が己にも通底していることを教えられるから。例えば、岡本太郎であり、宮本常一なのかもしれない。
外からでなく、中からの観察に挑むという実践をする者に、わたしは憧れる。

IMG_6826-1
神話論理を制覇した後に生まれる考察の愛情深さ。

IMG_6628
と同時に想起したのは、ボルタンスキーの展覧会 Faire Son temps (英題:Life Time)

IMG_6632
会場自体がひとつのインスタレーション空間に。この空間にいる他者とはだれなのか。

みすず書房からの新訳版「人種と歴史」(L=Strausse)

https://www.msz.co.jp/book/detail/08850.html

IMG_6121
今秋上梓されたできたてほやほや「われらみな食人種」(泉克典訳)

457716
平凡社ライブラリー入りした2009年の傑作
「闘うレヴィ=ストロース」(渡辺公三著)

Commentaires

住所不定の特典

定住所を持たぬ利点はいつでも動けること(あるいは動かなければいけない)。
不利は花を生けても愛でる時間が少ない。
それを誰かのために残すもよしだが空っぽになった家に花が残るのは心苦しいもの。

これからまたスーツケース一個と楽器との時間を過ごすことになる予感は
吉とでるか凶とでるか。

IMG_6694
畑にあるこの時期唯一の色を

IMG_2754
花は、身近にあるものを摘む、あるいは切って失敬、いただき今日の心へ。

IMG_4678 2
冬薔薇の比例せず色残るだけ

IMG_6240
百合は冬には咲きません。
鉄砲百合その多くが、沖永良部で咲いている。

Commentaires

命日や忘却彼方冬落暉

 モンパルナスの墓にはマン・レイにザッキン、ブランクーシにブラッシャイ、カストリアディスにソンタグ、あるいはゲンズブールが眠っている…..etc
トリスタン・ツァラの隣にセサル・バジェホの名が。
彼らの出自、オリジナルは「外国人」。
フランスという地に生き、フランスを生きた人々。
つい先ほど逝去されたヌーヴェルヴァーグのお姫さま、
アンナ・カリーナは、デンマーク出身だったのか。

今一度フランス共和国とはなんなのか、考えたいのです。
国民と呼ばれる一人一人にどんな権利があり、どんな義務があり、国を構成する人員であるにはどのような行動が必要なのか。
能動的でいなければならないことは、間違いないようです。

あなたは、どこに生きたかったのですか?
2019年12月19日下弦。100回目を迎えるopenradioはこちらから
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio20191219-%E4%B8%8B%E5%BC%A6/

73409157_2541750719273191_5696681142074212352_n
(Photo:S.SASAKUBO)
ジャック・シラクの眠りにあるパレスチナの男性がコーランを詠む姿。
シラクがパレスチナ擁護派であったことはご承知の通り。

IMG_0332
菊は墓地の象徴。

IMG_0131
12月はアマリリスが、いいね。

IMG_6472-1
冬薔薇心と比例しない今日鮮やかさだけ世は師走

Commentaires

車窓は心象を写す

旅の移動に現代社会必須な乗り物。
それは飛行機でもリニアでもありません。
電車。
ブルキナファソはボボデゥラッソとアビジャンをつなぐ列車を見たときの感動。
秩父の蒸気機関車の音に萌え、確かベトナムだったか、名鉄電車の払い下げの真っ赤な車両を見たときの驚き。
人々は移動するために電車に乗るのですが、
時々、ただただ車窓を眺めたいだけに乗る電車も、あるのです。

79732858_2760329773989217_6921513962722820096_n
(photo:S.Sasakubo)
詩人César Vallejoの面影を求めフォンテンヌブローへ行く電車はパリ・リヨン駅から。

IMG_1452
生きる地の息を数えて冬の霧

IMG_6155
夕暮れが夜に落ちたらKawecoの万年筆で日記を少し。
車窓への想いを書くほど馬鹿げたことはない。

Commentaires

満月の夜、空飛ぶ絨毯 Le Tsapis Volant

ピアニスト、その名はTsapis=フランス語の発音で彼の名前は「絨毯」。
ギリシャとフランスの血をひく彼のピアノの音は縦横無尽に空を飛ぶ。
発表されたばかりのこの作品の白眉はなんといっても「オリエンタルピアノ」
を使用しているところ。

このピアノの話をするにはとっても時間が必要となります。
それは、音楽というもの、ピアノの歴史、人々の歴史、移動、変容をも含む人類の音の世界のことだからです。
河出書房から発売されているマンガ「オリエンタルピアノ」をぜひご一読ください。
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309277714/

アラブ音楽は微分音の存在を抜き語ることはできません。
音楽は平均律で構成されていると洗脳されてきたわたしたちにとって、このオリエンタルピアノは、世界が黒と白だけではないことを教えてくれます。

ステファンの作りたかった音世界とは、ジャズだとか、アラブだとか、言葉だとかで片付くものではなく、
わたしたちが音楽に聴き惚れてしまうそのマジックを彼なりの方法で提示してくれたのです。

彼の楽曲を歌う魅惑的な女性たちの声、呟き、響はこのアルバムの中にしかない融合があります。
だって、考えてもみてください。
トルコ人、ギリシャ人、シリア人歌手が一緒に歌っているのですよ!

今回はステファン・ツァピスの新旧作品をたっぷりとお楽しみください。
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-20191212-%E6%BA%80%E6%9C%88/

IMG_5137
今宵満月は本の中で会いましょう。

IMG_6607 2
CDとLPの二作同時発売コンサート

80042710_2745798502155349_6561345371149172736_o

IMG_6590 2
今回の演奏はラジオフランスで2020年1月4日放送されます。

IMG_6605 2
日本ではdisk unionで入手できるそうですよ!

https://diskunion.net/latin/ct/detail/1008018558?fbclid=IwAR3A-Ki-XasKbxsIhP38d9UStblenJY7Rhlwfa9wnEeu8h1AyuE6LHoti84

9784309277714
河出書房新社 オリエンタルピアノ 
著者はレバノンのアーティスト、Zeina Abirached

Commentaires

スタジオまで徒歩1時間30分 ースープの力にたよるー

フランスの年金改革に反対するストライキ5日目続行中!
いやはやタクシーは予約もできなければ乗り場もスト。
道端で偶然に見つけるしかない。
発見済みのTGVの切符も発車しないとのこと。
地下鉄は無人稼働1、14番線以外は全滅。

歩くしか、ない。
歩く始源。
歩く喜び。
車道と歩道の極を後ろを見ながら歩く。
楽器を背負って我ロバになる。

パリジャン、パリジェンヌ皆、歩く。
排気ガスの中を、歩く。

歩き疲れた足をよっこいしょ。
疲労困憊でも、ひとつの野菜をスープにする力を振りしぼって、
明日生きるための食事とする。

IMG_6575
歩く歩く、みな歩く。タクシーは真っ赤!

IMG_6576
車道も歩道も帰宅時間は大渋滞。

IMG_6578
今年もかぼちゃの出番です。

IMG_0238
今年も種から蒔いたバターナッツが収穫できたと。

IMG_6551 2
街角ではスープコンペティション。
ストでも笑顔を忘れずに!

79152692_424709651743012_4221388089538379776_n
みんなスープで温まろ!

名の木枯る間の間に見入る吐息かな

Commentaires

季節の色は黄色と白

白は霧、あるいは霜。大雪迎える今日、師走に向けてアマリリスの白も気になりますが、自然に呼応する白い花を侘助にみる。
日本であれば大根干しとなるのか。
カリンの黄色と森の木漏れ陽を浴びる枯葉。
光をまとう黄色のなんとも切ないこと。

IMG_0084
だれかの庭になるカリンをいただく喜び、それを加工して保存する喜び、そしてだれかに差し上げる喜び。
これが、贈与の循環。

IMG_0562
フランスでは山茶花も椿も語彙としてカメリアになってしまうのか…
侘助であってほしいの願うところだがこちらどうやら山茶花かな。

IMG_6360
大気を靄がまとうこの地はどこでしょう。

冬霧や先見へぬままどこへ行く

Commentaires

12345...11

La voix des artistes |
Le Blog de Piteur |
deathvalley |
Unblog.fr | Créer un blog | Annuaire | Signaler un abus | Buddy Stewart
| Rap de qualité Δ Lyrics
| Michel Mainil