Archive pour 料理 cuisine

タジギスタンから、こんにちは その1

「では水は誰が創ったのですか?」

ひとつの文化の底辺に、深く重く、そして存在の根源として在る宗教の力を、
ここタジギスタンで、思い知らされたわけです。
様々な国で演奏していると、西洋中東どこ問わず、
常に挨拶のあとの会話ででてくる宗教の話は、往々に私の仏教的思考を
否応でもリフレクションさせてくれるわけで。
しかしこの問題に縛られていてはせっかくの演奏旅行の大半が、
少しネガティフなものになってしまうので、土地のおいしいものを多いに食べ、
土地のミュージシャンと多いに語り、ここは1990年にソビエトから主権宣言した
タジギスタン、イスラムの風習は多いにあるけれど、
今日も多いにウォッカで乾杯しましょう。

アネットがたくさん入ったサラダは、アロングと相性よく、
スープもソビエト下の名残か、ボルシチが多く、
しかしスープは透明、ベトナムのPhoを彷彿させる。
肝や羊のブロシェットはトルコのそれ、違いがあるとすれば、
イスラム圏の串焼き屋さんでお酒が飲める機会は稀、
しかしここはお昼から淑女でもビールを片手に、ほくほく頬張るものだ。

ちゃんと仕事もせねば。
国立タジギスタン音楽院でのマスタークラスは、「ジャズとは何か」
をお題にした会議、
そしてタジギスタンの生徒とのディスカッション
「エスノジャズ(民族的ジャズ)とは」。
タジギスタンの伝統曲をアレンジし、生徒共に演奏。
ちょっとイタズラっぽくライヒ風のイントロデゥクションを提案。
ピアノ、ウード、クラリネットのミニマルな構成に続いてドタールのソロ、
テーマ、という流れ、どうだろう。

それにしても、ウズベキスタンの若手ジャズマンの力量、そして
キリギスタン、タジキスタンのジャズに対する興味の深さ、
これから楽しみな世界に出会った。
さて、実は今日がエスノジャズフェスティバル最終日、
我らの本番です。フランス代表としてがんばらねばね。

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15日に開会したEthno Jazz Festival。
司会はロシアのジャズ批評家Mr.Gregory Durnova

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国立音楽院でのマスタークラスを終え、演奏準備。

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タジギスタンのパーカッション、想像を越える…音の連なりです。

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タジギスタン風ボルシチ。

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同期 synchronisme

風は息 虚空(こくう)は心 日は眼(まなこ) 海山かけて我が身なりけり

ブルターニュのMoul Stockというフェスティバルに出演した
ミュージシャンが奏でる音や、声は、
世界の小さな村々でシンクロナイズしていたように感じました。
まるでアザーンが空に響き渡る様に。

それは、お金やメディアを通じてのグローバルではなく、
ローカルにある、音楽の在る時間の共有です。

http://moulstock.com/

ライアル・ワトソンLyall Watsonの »エレファントム »の象の足音の様に、
蛍やコオロギの集(すだ)く声に聞ける様に、
自然と呼ばれる現象には、地球上での同期を感じることができる。
むしろ、宇宙にある、地球で。
だから今日もどこかで、同じように風が吹いている。

冒頭は大慧宗杲の歌。著者 玄侑宗久氏『禅語遊心』から、の抜粋でした。
本日この御本を頂戴した次第にて、早速問答をしてみたり。

薫風や祈りのかぎり吹きにけり

だれかが奏でる音も、どこかでだれかとだれかが、
だれかと虫の音(ね)や風の音と、同期しているのかな。

5月31日に奏でる高野山の音も、そこに在る自然と戯れながら、
どこかのだれかに、届きます様に!

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バングラディッシュから、ブルターニュの小さな村にBaulが来てくれた、
ありがとう。

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大西洋のスズキはゲランドの塩と卵白を混ぜたCroute de Selにして焼く、
うまさ。

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ホタテ、牡蠣の季節は終わり、今ブルターニュは蟹がおいしい。

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今年9年目をむかえるブルターニュはBilliersという村のフェスティバル。
村民の庭を開放して音楽を奏でる。
演奏家の目の前に座っていた子供たちも、今やフェスを手伝う高校生になりました。

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立夏に鯉のぼり

いよいよ五月に入り、明日から暦では、夏。
穀雨は大地に恵みを、生きとし生きるものみな春暁から目覚め、
いよいよ力みなぎる時期に、入るのかな。
仲間がいなく、ひとりぽっちでかわいそうだけれど、
今が出番、わたしのミニ鯉のぼり、がんばって泳いでね。

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鯉のぼりひとり異国を泳ぎをり

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フランスのマテ貝は小ぶり、生もいいけれど、マリニエールも捨て難いのだ。

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今からが旬、バジルにミント、すくすく育ちます。

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この時期、どのビストロも競って白アスパラガス!

 

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Pensez global,buvez local

4月15日号のOVNI特集号「ビール作りを体験してみた!」で
取材した地ビール工房は、モントルイユにある »Zymotik » http://zymotik.jimdo.com/
記事はOVNIのサイト、こちらから読んでいただくとして、
http://www.ovninavi.com/762sp1

工房を営むフロランさんの掲げる「世界を考え、地域で飲もう!」のスローガン。
目下はまっている農文協出版からでている一連の内山節さんの本に私自身が影響下
にあるが故に、フロランさんのビール作りと思想に、多いに共感。

・「創造的である」ということ<上>農の営みから(農山漁村文化協会 2006年)
・「創造的である」ということ<下>地域の作法から(農山漁村文化協会 2006年)

自分で食べるもの、飲むものを自分で作ってみる、という好奇心。
作る、創る、造る、の作業工程は、脳も体も白熱するものだ。
ちょっとの生みの苦しみとともに…

春の月 般若麦手に 夜耽し

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撹拌したモルトからモルトジュースを抽出。

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モルトジュースにイースト菌、ホップを入れる。

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これが元祖ホップ!

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フロランさんは中学校教師で生物を教えてもいる。

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シリアから、 ملفوف محشي マルフーフ・マハシー Malfouf mehchi

もうすぐ始まるパリ郊外の大きなフェスティバル Sons d’hiverへ出演するため
先日レバノンからパリに戻ってきたフルート奏者Naissam Jalalと、
彼女のお母さんからシリアの伝統料理を教わった。
もちろん、これはアラブ全土にある料理だけれど、彼女達の家に伝わる方法は、
それぞれの家庭の味、ということで、シリアのそれを挑戦。
日本語に訳せば、ご飯とお肉のロールキャベツ。
だけれど決定的な違いは、レモンとミント、そしてざくろのビネガーに、
羊のブイヨンを使うところではないだろうか。

・深い鍋に骨つき子羊を火にかけ、ゆっくりと脂がでてきたら水を入れ、
 灰汁を取りながらブイヨンにする。
・やわらかいキャベツを一枚一枚さっと湯通しし、芯を切り取り、水気を拭き取る。
・やはり子羊のひき肉を、お米と混ぜ合わせ、キャベツで細く包む。
・ブイヨンの鍋から肉を取り出し、トマトピューレ、塩、にんにく、
 オールスパイスを入れスープを作る。
・ブイヨンで使った肉+キャベツの芯の上に、巻いたものを隙間なく敷き詰める。
・敷き詰めた状態が浸るくらいにスープを入れる。
・レモンを絞り、ざくろのヴィネガーを入れる。
・乾燥ミントを振りかけ、後は煮詰めていく。

ナイサムは甲状腺疾患、アレルギーなどの理由で塩分を控えなければならないので、
塩は極力避ける。
しかしお肉から、野菜からの深い味が、かえって味わえるものだ。

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ナイサムが住むベイルート南部にあるアパートの目と鼻の先で、
つい最近爆撃があった時の、現地の状況を話してくれた。
この現実を聞いて、今日という日を生きることを、考えずには、いられない。

枯蔦や火飛ぶ哀しみアラベスク

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食いしん坊180℃

凍空12月、は忙しさと並行して食欲も盛り上がり…
というのもイスラムの断食月とは真逆の
イエス・キリストの降誕祭=
消費(プレゼント)+暴飲暴食(シャンパン、フォアグラ…)…。
と表現すると乱暴ですね。失礼。
断食月だって、夜になるととてつもないごちそうが振る舞われる。
もちろん空腹の胃のために、日が沈んだ最初の食事には、
まず山羊のミルク、ナツメヤシ、ゆで卵、
という順番で食べ始めるのですが。
家族が集まり、降誕祭の名の通り、Crèche de Noëlと呼ばれる
降誕を再現するミニチュアが教会は必須、街のどこかしこに飾られますね。

ごちそうは、料理雑誌の中にも満載。
ということで、目下注目する料理雑誌「180℃」では雲丹を。
大小色々ありますが、雲丹をパリで求める限りは小ぶり、
なのでこのレシピ通りにすれば、美味しい部分は縮むばかり。
やはり生、が美味しいかな。

雲丹のウズラのココット
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そして、もう何年か前に、正統派な文面にレシピ、
だけれど意表をつく突く写真を発見。
特集であるChapon(去勢鶏)ばかりを撮影したその人は、
サックス吹きでもある、カメラマンのYutakaさん。
モードの写真を撮る方、という認識のもとで、
Régalというガストロノミー専門紙の特集記事を観た時の驚き。
と同時にChapon=年末のごちそう=鶏肉屋(volailler)さんに
並ぶ多種多様な鶏、そしてそれを吟味する師走の客の眼。
というフランスを象徴する風景に納得。
さて、Chaponを食す歴史的な意味はあるのだろうか?
いずれにせよ、西欧ではこの「鶏」は12月の季語に、
仲間入り、となるのではなかろうか。

母の目の 家族を思ふ 選ぶ鶏
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旅と移動 -心臓が、不安で耐えられぬ日々-

秋冷覚える今日、11月はすぐそこに。
3~5年かけた自分勝手なプロジェクト、
「ブルキナファソの大地から、日本の大地へ」も、すぐ目の前に。
無事、トルコを経由して成田空港に、本当に彼らKaba-koは着くのだろうか。
頭をカリカリ、爪をガリガリ、
心臓は寒さが原因ではなく震え、
胃の辺りも痙攣の如くブルブル震え…いやはや。

Ky [キィ]のコンサートは京都は法然院、堺は海会寺と続き、そして今宵、
夜中まで録音の仕事を、続けている。
ツアーが始まる前にともかくやることはやった、と自分を言い聞かせ、
ラストスパートの仕事を続けるのみ。
もちろん眠る時間も、なにする時間もなく、しかし、
« のれそれ » や、 »山形の十四代 » の、味の感動を思い出しては生きた証とし、
明日、まずはムッサ・ヘマの到着と共に心臓の負担は軽減されたし。

鶴見俊輔氏にはまっている今、最新の河出書房新書のコレンクション第3弾は
いみじくも、「旅と移動」。
10月の丹後、北近畿タンゴ鉄道の車窓は秋雨に、
近鉄橿原は山々を背景に、9月から何度往復した事か、東海道新幹線の車窓には、
これ以上のスピードを求めませぬ。

旅と移動  -心臓が、不安で耐えられぬ日々- dans 俳句 haiku 2013-10-19-16.29.22-150x112
丹後由良安寿の居た日凪の海
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土壁の崩れし庭に柿のなる

フライヤー配りは、街の隅々までくまなく、
手にはタコ、腕はますます太く太くなり、
鞄が軽くなったと思えば、すぐさま古本屋さんにて
瀧口修造のこれは60年代?の、みすず書房からの一冊。
さて、録音機材、CD、フライヤー、PCに電源グッズ、歯ブラシに、
すこ〜しだけ服と下着を入れて、あとは楽器を担いで全財産。
明日はまた、移動の日々。

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鹿の啼く茜の山を眺めをり

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二百十日、モロッコの西瓜

マラケシュからエサウエラに移動する真っ青のおんぼろベンツでの道中、
前のトラックには山、山、山の西瓜でした。
暑気をはらう日本の西瓜。
モロッコの市場では倉庫ごとスイカ、西瓜で埋め尽くされている光景をよくみます。

二百十日、モロッコの西瓜 dans モロッコ スーフィー教団ハマッチャ Hamadcha ou Hamdcha img_0476-112x150

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イスラエルのピアニストOrが教えてくれた彼の国でのスイカの食べ方は、
真っ赤なスイカと山羊のチーズを一緒に食す。
テルアヴィブの海岸で泳いだ後、いつもお母さんが用意してくれた、
この食べ方の想い出を語ってくれます。
映画 VALSE AVEC BACHIR「戦場でワルツを」では、
Bachirが同じ地中海、ベイルートの海岸を泳いで(浮かんで)いるところから始まります。

http://www.lesfilmsdici.fr/fr/catalogue/751-valse-avec-bachir.html

民主化という動きの中で、そして資本主義の影響下レバノンの海岸沿いは、
近年どの都市でも見られるような、悲しいくらいな画一的な商店が立ち並び、
皮肉をこめて中東のマイアミと呼ばれるベイルート。
しかし、内地へ向かえば向かうほど、銃撃の痕が残る町では、
母の手を借りて、スイカを食べる子等たちに会う事ができる。

シリアの子等に、ソマリアの子等に、すべての、すべてのこども達が
西瓜を食べれる状況であることが、ひとつの具体的イメージとして、
イメージを実行するための力の源となります。

口を拭く 母のエプロン 西瓜かな

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寄り添う気持ちと相対的生きる意味

またまた登場辰巳良子さんの「いのちのスープ」。
このレシピでスープを作ることは、
今、私ができる精一杯の形、としての行為である。
固形物の取り入れが困難になった人の側にいると、
確かに自分にできることは、おのずとその日その日の細胞を
蘇生、継続的活性をさせる栄養という名の食物を作ることを容易にさせます。
自己満足ではなく、改めてこの本の云わんがしていることを
噛み締めつつ…
ポルトガル風にんじんのポタージュ、
一番出汁の吸い物、玄米スープを作る、使命。

トクヴィルがいう「精神の習慣」は、
相対的に自然があっての人類であり、
または共同性という名のもとにデモクラシーの芽生えが生じる。
時に人はこの精神の習慣を信仰という分野に置き換えもするけれど、
私は、個々の営みへの尊厳である、と思いたい。

ここでまたまた登場鶴見俊輔様。
たしか「身ぶりとしての抵抗」の中での一節だった気が。

助からない余命僅かな人のために、なぜ « 医療 »を施すのか。
それは、その人の死を共に見つめ、側で寄り添う、ということ。
ここでいう医療とは、人がただそこにいる、使命。

こういう想いは、
やはりブラームスのThree Intermazzos 第二章に寄り添うものである。

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日々の食卓と野菜

北海道で食した、「たべるとくらしの研究所」の安斎さんが作る、蕪。

鎌倉は、「パラダイスアレイ」の、京都はちはちの、パン。

今は亡き岡田さんの、亀山は「月の庭」。名古屋の「匠味 ごま家 」

広島のPot Luck …

 

そして、静岡はRama   http://www.rama-art.com/news/

牧さんが作る料理が、今から楽しみです。

 

日時/ 2012年10月20日 sat
時間/ 18:00 open 19:30 start
料金/ 4000円(お食事込)要予約

人数に限りがございますので、ご予約の上ご参加ください。
駐車場はございますが、台数に限りがありますのでご了承ください。

お申し込み・お問い合わせ/ tel. 054-260-5186 mail.   info@rama-art.com

 

 

 

食べることが、生きること、と気づいたのは、

福岡伸一さんの『生物と無生物のあいだ』であることは云うまでもありません。

 

 

 

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和歌山のシリア料理

海南市での演奏は、和歌山の仲間たちも駆けつけてくれ、

多いに盛り上がります。

老若男女はサティの曲に身をのせて、

宮城の歌に手拍子で、応えてくれたものです。

 

翌日オーガナイザーに連れられたのは、善福院。

括弧付きの「国宝」 にとらわれない風格を持った、

禅宗様式の釈迦堂。

 

さてさて、ナイサム・ヤン組はすっかり日本の温泉大好きっ子になり、

黒潮温泉へ。

こちらは千秋楽+懇親会のため、シリア料理用買出しへ。

まずはムタッバル(焼きなすのペースト)作りスタート!

生コリアンダーやパセリがないため、乾燥ものを高島屋へ買いに走って下さる

Heronのオーナーの心遣。

ナイサムは胡瓜のヨーグルトサラダと、ケフタのソース。

私はケフタのたね作りに、トマトのサラダ、ブリックの具作りに、

あっつい焼きなすの皮を剥きます。

 

開場15分前に、料理は無事終了。もう毎日が綱渡りです!

 

残りの時間でプロジェクターの設置、確認、パレスチナ子どものキャンペーンの

刺繍商品を並ばれば、16時30開場。

千秋楽も、無事終了。

 

 

和歌山のシリア料理 dans 俳句 haiku IMG_0256-300x225

無我夢中でなすの皮を剥き、

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演奏後、料理を盛るミュージシャン!

暗くてあまりよく見えませんね。

 

 

そして、残るは明日….空港へ無事ナイサムを送り届けることです。

 

 

 

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リハ、ゲネプロ、食事

日の入りは毎日1分ずつ早くなり、今日最後のアザーンは19時44分。

この15分前は、スーク(市場)ではみなカッカカッカ、売る方も買う方も

真剣勝負です。

アザーン、あいにくコーランの何を語っているのか、私には分からないけれど、

一日のラマダンの終わりの合図はサイレン。この音がなんとも、

「焦らずゆっくりたべなさーい。」と聞こえてしまうのだから、面白い。

不謹慎かな。

さて、ラマダン中は日中に音楽をしてわならぬ事によって、

フランス組ミュージシャンだけでのリハ。リハが終われば食。

モロッコ組スーフィー教団楽士のハマッチャ Hamadchaと同じく19時30以降に夕食をすまし、

(伝統的には、山羊の牛乳、ナツメヤシ、ゆで卵、スープ、パン、そしてお菓子に薄荷茶)

21時から夜中の1時までみっちり。

一年前のレジデンスでもそうであったように、こうなると »食 »への欲求が高まってしまう。

煩悩丸出しの私は毎日市場に行っては、魚類を物色物色。

蜘蛛蟹があるからには食べるしかない。

しかも…15ディラムとくれば(150円)…

issawaやtkitika、gnaouaのカルカブの音と、

食べ物が脳の中で入り交じってしまっているのです。

 

メンバー10名+関係者3名も喜んだ、精進揚げと蟹。

リハ、ゲネプロ、食事 dans 料理 cuisine 2012-07-27-23.14.55-300x225

 

みそ旨し 夏日食欲 止められぬ

 

 

 

 

 

 

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怒濤のモロッコツアー

マラケッシュ42度…

メンバーの一人は「暖房消しください。」

モロッコ人も皆大爆笑。

2時間半かけてエサッウィラへ到着。

一年半前に来たときと同じ海の香りははるか何世紀を超えて変わらず、

やはり鰯を食す事に。

7月21日からはラマダン(断食食)がはじまるので、雰囲気も大晦日のような。

ラマダン一日目の夜は、山羊の頭を食べるとしましょう。

 

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ポルトガル支配下時代の城塞をリハーサル場として提供してくれたエッサウィラ市。
まずは一年ぶりのスーフィー教団楽士、ハマッチャHamadchaとのセッション。
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Josef Albersの黄色

今年1月、バーゼルで開催された倉重光則氏の個展オープニングでの演奏の際、

幸いにして偶然に、Josef Albers ヨゼフ・アルバースの回顧展に行く機会に恵まれました。

そして…嬉しい事にパリでも。

同じ内容、とは思うのですが、バーゼルのそれとは光が、ちがう。

などなどまた別の日に考察するとして、今は菜の花真っ盛り。

延々と続くそれこその菜の花畑はおそらくフランスだけではないと思う。

 

ところで、自家製マヨネーズを作る時、色々試した結果、コルザ (菜種)で作るのが

適した味になる、と最近分かった次第。

そこにすこーしオリーブ油を垂らせば、なんとなく南仏っぽくなり、

ニンニクなど入れた日にはアイオリになり、

しかしニュートラルな味で langoustine(手長蝦)を

食するならばColzaの黄色、で決まり。

 

 

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本場ウイグルUighur の グシュナン

日本ビジュアル・ジャーナリスト協会編でさえも取り上げられていない、

ウイグルの情況を、ウイグル民族の人から、そしてその情況を写真という形で

発表している人から、伝えられる現実。

« 民族 » はEtat (国家、政府)単位では存在しなく、

彼ら彼女は »中国人 »として扱われる。

そんな彼らの胸中を想像すると、こちらの胸さえ苦しくなってくる。

といって、一方の意見を鵜呑みにすることに対し、首肯しかねる事もあるけれど、

このウイグルの問題に関しては…

間違いなく弾圧する背景に経済が直結しているから、

そら恐ろしい。

 

そんな、切羽詰まった話をしながらも、身を隠す様に二人で住む、

16区の屋根裏部屋に迎えてくれたウイグルの姉妹の慎ましく、

そして心のこもったおもて成しは、このグシュナン。

小麦粉で生地を、中身は、回教徒のウイグル人は羊を使うけれど、

そう、16区ではHalalも羊の肉も、なかなか手に入りにくいので牛肉に、

野菜を炒めたもの。中国語ならば »肉包 »、といったところ。

 

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木箱をテーブルに、クロスは妹のスカーフを。

音楽の話、弾圧を受ける村の人々の話、とにかく仕事を探している…話。

 

5月6日にせまった大統領選を間近に、自分がこの地球上でなにが出来るのかを、

改めて考える。

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出汁に返り

祖母の家に行けば、冷蔵庫にいつも入っていた瓶の中身は、

昆布と煮干し、または昆布のかつおの出汁、だった事を思い出す。

視覚的思い出だけでは味覚がよみがえりはしないけれど、

蓋を開けた時の、子ども時には何の興味もなかった香りが、

今は毎日の生活にどうしても必要、とくるから面白い。

1Lの出汁を一人一週間で使い切る。というのも、

美味しい八丁味噌を入手たしたからで、

郷土愛(郷土臭)を全面に出す訳ではないけれど、

やはり赤出しは、おいしく毎朝の必須食。

週の間にはフランス料理教室の助手

(というと、たいそうな感がするけれど、

実はひたすらの洗いもの、下準備の補)

で味見する季節のフランス野菜の旨いこと。

白アスパラガスは、

手作りマヨネーズを軽く仕立てるに、

レモン汁と脂肪分を押さえた生クリームとシブレット。

 

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フィレミニヨンのオレンジソースには生姜と胡椒をたっぷりと。

柔らかいけれど脂身の少なさをバターで補い。

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となるとワインが、すすむ。

 

 

翌朝は、やはり出汁を欲する身体。

身体は身体だけれど、

辰巳芳子氏が云ふように、朝頂くお汁は、「心から心への印象」なのかも。

 

遠近の 湯気は出汁から 春の朝

 

 

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ベトナムより、Ensemble Nguyen Vinh Bao、そしてあごだしのお吸い物

2012年、Kyの日本ツアーにご協力頂いた本当に多くの方々、

心よりお礼申し上げます。

お名前を全て映画のエンドロールに載せたならば、通常の大凡3分を超えるでしょう。

 

 

帰国の翌朝AM10時30には、パリ滞在中のミュージシャンに

市内のCDショップを案内する、という

奇妙なミニツアーを敢行。

そう、パリの4月は春時雨。

しとしとしとしとと、音もなく降る雨の中、

自分が売ったCDは街の小さなレコード屋さんで還元するという

心強いこのミュージシャンに逆に私が連れられてしまった

CDショップの穴場とは…

中世美術館の前Gibert Joseph.

店内にてアフリカばかりに目を取られていたら、

「これを、僕は勧めます。」

Nguyễn Vĩnh Bảo Ensemble

ベトナムより、Ensemble Nguyen Vinh Bao、そしてあごだしのお吸い物 dans 俳句 haiku ensemble-Nguyen-Vinh-Bao-300x300

ベトナムのポリフォニーは縦横無尽に…大変な音。

わわわ、これは早速推薦者にお礼の一筆といかねば。

 

さて、

ジム・モリソンのお墓の近く、

我らsouffle continueへ、

パリ来訪の際は必ず寄るらしく、一足店内に入ると店員の敬意溢れる、

ビンボータワーへ。

お買い上げは重たそうな、そしてちぎれそうな袋、袋、袋。

お別れの時間まで、飛行機と楽器の話を、

氏の経験値から分析。(まさにラディカル人生です、空港での拘留経験2回!)

音楽人生のためにここまでやれる音楽関係者(インタビュアーとか、

評論家とか、呼び屋、とか…)いるか否 !

 

引続きの仕事は料理教室にて、時差ぼけが始まりそうな18時30分。

カロジェのワイン一杯、景気付けに、そしてああ、美味しいワインとはこれだ。

目を覚まします。

 

きんぴらに、春のアスパラと海老のサラダ、豚しゃぶを生徒さん達と作り、

(生徒全員豚を食せるとの事で安堵安堵)

仕事終了。

 

帰路につけば、H氏に触発され購入したレコード8枚と、日本でお世話になった方から頂いた、

「あごだしのお吸い物」を啜り、至福のリスニングタイム。

 

 

 

春霖は 帰路急く一人 訳ありて

 

 

 

 

 

 

 

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Pâtisson パティソン

これまた不思議なお野菜を食す、とします。

かぼちゃのような…でも、野菜の種類としては瓜なのだそう。

キャティ女史によるミニ料理講座とでもいおうか、いわゆるレシピのエシャンジュで覚えた料理。

食傷気味の私には、グラティネよりも、葛餡をかけたほっこりした煮物、にしたかったけれど…

 

Pâtissonのグラタン

パティソンを丸ごと蒸して、中身をくり抜く。

再び中身を皮の中に詰め、ベシャメル、鶏またはひき肉のファルシ、フロマージュRâpéを散してオーブンに。

といたって簡単。

 

Pâtisson パティソン dans 料理 cuisine IMG_0332-300x225

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ピアノという名の調理台 ~Bernard Loiseau~

トルコから蜜月旅行にやってきた、パーカッショニストのグルカン夫妻と共に、

ノエルを過ごす事に。

久々の彼との演奏で、私のもたったお尻を押される感じが心地よく、

音は丸く丸くなるも、音の先端は方向を定め、彼のリズムによって鋭くなるのです。

 

シャポンに内臓、パセリたっぷりのファルシ、栗を詰めて、

ここでの美味しさの秘密はプティスイス!

なるほどなあ、ファルシがジューシーになるのは、バターではないのですね。

しかも、計3時間の焼き時間の真ん中で、再度プティスイスを皮に塗るのです。

トルコ語と英語のまぜまぜ、しかもシャンパン、白、赤、

そして黄色いJuraのワインまで登場し、

まるで何語で話しているかわからないけれど、

かれこれ2週間の外食による胃の疲れはここでピーク、かしら。

ピアノという名の調理台 ~Bernard Loiseau~ dans 料理 cuisine chapon-300x225

 

レシピの著者、Bernard Loiseauは、結局自殺してしまった…

彼の料理の教えの中で、色々な料理にまつわる言葉を学んだ。

 

-singer=サルのまねをする、だけれど料理用語では、小麦粉を振り入れる。

-chemiser=被覆をつける、だけれど料理用語では、型の内側にバターを塗る、紙をしく、etc…

 

音楽用語は、そして料理でも大活躍!

Piano=調理台の事。

 

アフリカでは料理をする時、調理台はないですね。

ママ達は、釜戸で、中庭で、みんなと仲良くしゃべりながら小さなナイフで掌の中で器用に野菜を刻み、

煮込み、水回りも不自由なのに、使った道具はきれいになっている。

もちろん赤ちゃんを背中(というかお尻の上に)におぶって。

そして、指ピアノはあるけれど、あの大きな »ピアノ »は、ない。

西洋でいう調理台=ピアノが、現実のピアノである事は勿論、生活の背景も見えてくる。

人はこれを、文化と呼ぶのでしょうね。

しかし、

調理台=ピアノがない事を、民度が低い、とはいえないでしょうね。

 

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池波正太郎の、「散歩のとき何か食べたくなって」

池波正太郎の文章にはまると、日々の生活風景も彼の作品の中の様になってくる。

ここパリでは指をくわえるしかない店の名が連なり…

「名古屋の百老亭」 よく父親と行ったなあ…一体何皿食べたことか。

もちろん大須のお店。

「高橋の伊せ喜」 まさに江戸の下町を感じさせる佇まい。

九州の鍼の先生と、斜に構えて鰌でちびちび。

「とんき」 これまた父親と。

とんかつ食べよう!といえば、上野の井泉か目黒のとんきだった。

ところで本の中には牡蠣、が出てこない。

今は東京フォーラム内に入ってしまい、味気ない雰囲気になってしまったけれど、

有楽町の「レバント」。

的矢の牡蠣が食べられるお店にして、 あの昔の雰囲気(給仕さんも含め)が

消えたのは、寂しい。

それに、三ノ輪の「参」が店じまいしてしまったのは、本当に残念。

グルメでもなんでもないけれど、 遠い故郷を想い、食の妄想に走るのは、

単なる食いしん坊の性。

そんなこんなの日には、クレソンをたっぷりと買ってきて、

玄米に、クレソンのスープ、白身の魚をさっとポワレして、添えにクレソンのおひたし。

粗食の醍醐味、といきます。

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