Archive pour 料理 cuisine

祝福された音楽

openradio No.165 7月上弦。
暑さも感染者も右肩上がり、もうどうにもこうにもという夏の始まりに、音楽で現実あるいは生きることの本質を問いかけてくれる、そんなセレクトです。
先月から始まったnoteでの「勝手にレビュー」。openradioでご紹介する音楽のひとつ、3作目はギター奏者笹久保伸さんの新作「CHICHIBU」をピックアップ。
様々な尽力、恩寵。それは稀にみる音楽を奏でる使命を授かったご本人の存在と音の命ゆえ、まさに「祝福された音楽」としかいえない。

そういった音楽を聴いた後に何ができるかというと、花を捧げる、そんな素朴なことのみ。
あるいは、わたくし自身も音楽を、ささやかな音楽を奏でる、ということです。

フランスの花々は、元気です。
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虹色の花束は庭から。

赤: バラ・雛罌粟
オレンジ: ガーデンダリア
黄色: 金糸梅
緑 : 葉
青:アジュガ
藍色:ハナシノブ
紫:アネモネ

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あるいはフランボワーズとブルーベリーのタルトを作りましょう。

☆noteでの「勝手にレビュー」はこちらから 
☆openradio No.165はmixcloudから

00) Cielo People (Shin Sasakubo/feat. Sam Gendel)
01) Rioella (Shin Sasakubo/feat. Antonio Loureiro)
02) Sheikh ahmad,e-jâm (Mohammad Rahim Khushnawaz)
03) no title (maki nakano)
04) Uh Uh (Thundercat)
05) Reflections In D (John Taylor)

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ルバーブの季節

今年もその季節となりました。
フランスに住んでいていいな、と思う時期でもあります。
友人の庭からいただくルバーブ。
ジャム、コンポート、タルト、シロップ…一通り作業をする達成感。
季節の恵みを加工しておすそ分け。

毎年の楽しみでもあります。

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食のポリフォニー/ジャズと民衆

カリブ海グアドループを出自にもつ作家、マリーズ・コンデをめぐる旅、料理、手の記憶 etc…
大辻都さんというマリーズさんの翻訳をされ、またカリブ海文学のスペシャリストである彼女のレクチャーその後は、トークセッションとなり、やはりカリブ海を代表する作家エドゥアール・グリッサン「第四世紀」の翻訳者である管啓次郎さんを交えての鼎談。

必殺仕掛人は京都府立大学の松田法子さん。
「フィールドワークセッション」をラボ内で主宰されており、「そこ〔で・に〕生きるための、知のありか」スローガンに毎回面白いトークセッションを展開されています。

アカデミックという言葉やイメージが嫌いなのですが、あまりにも日常で、だれにとっても根源的な事象である »食”をテーマにした内容であることから参加した次第。
« 作る側、農学 »としての食、 »生活、家政科・栄養学 »としての食、そして »料理する側、調理学校 »としての食 »という分野がありましたが、ベルギーの美大では デザインキュリネール= »食のデザイン »という分野の学部が世界ではじめてできたそうです(2010年くらいだったかな)。
また、食からみるジェンダーは非常に興味深い限りです。

そして、食とジャズを基に人類を語ればもうそれだけで一生終わってしまいますね。

人間の数だけポリフォニー的響きが生まれ、もし響き合わないのであれば仕方ない。
いや、響かない理由を逆行的ベクトルで模索するのではなく、小さな世界も大きな世界もある瞬間に両手を広げて迎えてくれているのだから、そんな寛容性に抱きしめてもらう、というのも手です。そこから生まれる関係性に深みと高みが加わったならもういうことなし。

さて、今日は何を作ろうかな。
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里芋の世話をするこういう世界が、好き。

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匠味 ごま家

そして、ゴマちゃんも逝ってしまった。

きんぴらは、ごぼうを桂むきにして千切り、生姜はおろしてからなお包丁で繊維を切る。出汁たるや、そのすべてが一等。
真に、料理というものの本物をカウンターの前で繰り広げていた。
口コミでは一番人気、なじみと同伴、予約は、取れなかった。

ご縁あってこの貴重な店を音楽で満たしたことがある。
ミュージシャンたちは言った。ごま家さんのような演奏をしたい、と。
切れ、心遣い、テクニック、何より、目の前の人のために、おいしいものを作る。
そうだね、そんな演奏家になりたいよね。

そのご縁をつくってくださった、わたしの谷町たちは御歳80歳を迎える。
まだまだ、まだまだ応援してくださると、信じている。

ゴマちゃん、あなたの料理を忘れません。

ごま
サイトはそのままに…
壇渓通から鶴舞に移転したその店の前には、古墳があった。

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こういう限られた人のための演奏も、いい。
粋な旦那とは、芸人を育てることに長けている人のこと。

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谷町代表と。

蕪蒸味の面影残すまま

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過日満月はレモン畑から

openradio10月満月の放送は、移動移動の最中のケーブル紛失にてお送りできませんでした。
過日のものにはなりますが、生口島=レモン島の仲間との収穫、そしてささやかな演奏を支えてくれた仲間たちのセレクトをお聴きください。
mixcloudからのご試聴はこちらから。
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio20201031-full-moon/

ヨルダン、UKブリストルの二人、medeski,Martin&Woodそしてブラームスを…
スクールポスター大
トニーファームの柑橘果実。

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カメラマンToshikiのつくるだし巻きにはレモンピールの風味が効いている!

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みかんしゃぶしゃぶの美味ときたら。

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畑の中ではspontaneity撮影となる。

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旅道中檸檬の香を含みをり

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愛人からお礼として贈られた言葉

全世界津々浦々わたしには愛人がいるのですが、「心の」と付け加えておきましょう。

つい先日、その心の愛人からあるお礼としての返礼それは、ヘッセの一文でした。
長いのですが、書き留めたい次第。

「じつは私の考えでは、音楽について話すことなんか、まったく価値がないんです。
私はけっして音楽について話しません。あなたの賢明な正しいことばについてなんと答えたらよかったでしょう?
あなたのおっしゃることは、いちいちまことにもっともでした。だが、私は楽士であって、学者じゃないんです。
音楽では正しいってことは、一文の値打ちもないと思うんです。
音楽では、正しいとか、趣味や教養やそういったいっさいのものを持つとかいうことは、問題じゃないんです」
「なるほど、それでいったい何が問題なんですか」
「音楽することですよ、ハラーさん、できるだけよく、たくさん、熱心に音楽することですよ!その点ですよ、ムシュー。
たとえ私がバッハとハイドンの全作品を頭に入れて、この上なく気の利いたことを言えたとしても、それで誰の役に立つわけでもありません。
だが、私がサキソフォンをとって、活気のあるシミーを吹けば、シミーが良くっても悪くっても、人々を喜ばせますよ。
みんなの足を浮き立たせ、血をわかせます。それだけが問題ですよ。
かなり長い休憩の後で音楽が再開された瞬間、ダンスホールの人々の顔をよく見てごらんなさい、どんなに目がきらめき、足が小きざみに動き、顔が笑いはじめるか!
そのためにこそ音楽をするんですよ」

ヘルマン・ヘッセ「荒野の狼」

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鬼灯はフランス語で「籠の中の愛」と呼ぶ。

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長野にもギター職人が多々いる。

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晩秋には洋梨。

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いつもわたしのためにごはんを作ってくれる。
チキンの中にはもちろん栗とプティスイス。

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乙女弁当と四つのエコロジー

この2,3年フランスではお弁当講座が流行っており、生徒たちがつくるそれの愛おしいこと。
誰かが作ってくれるお弁当の存在、格別たるものです。
そんなこんなで乙女弁当の差し入れをいただき、ガタリの思考もおまけについてきました。
わたしもそろそろ誰かのためにお弁当を作ってあげたい。

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生徒たちと作るお弁当

必殺乙女弁当は、ひとつひとつの味が際立つ配慮。
つくねには豆腐をつなぎにし、いり粉だしと生姜で軽さと深みを。
味の変化に茄子の焼き煮びたしには少しのお酢を。
小松菜には煮切った酒の風味。
煮〆ができるかできないかが決め手。
ごぼうは炒ってから煮含めるとうまい、という知恵。

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about400頁の結晶をゆっくりとめくる。

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りんご -patisserie ISHINO-

ブルターニュにいた時は、隣人から何キロもの林檎をいただき、
コンポートにジャム、クランブルや人を迎えるにタルトタタンを作ったり。
ある時はアソシエーションで村の林檎を集めてシードルを作る企画がありましたが、結局おじゃんに。

日本では小布施のシードルの泡の繊細さに慄き、ことさらpatisserie ISHINO パティスリーイシノのりんごのタルトのうまさに唸りました。

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お菓子作りは気分転換にもってこいです。

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ブルターニュでは菓子でも有塩バターを使います。

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タルトタタン。小さめのものはサクッと作れます。

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秩父にあるpatisserie。信じられないレベルです。

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秋の愛齧ってしまったイヴの口

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ぶどうの葉の詰めもの煮

けいそうビブリオフィルでのweb連載17皿は、2年前にシリア難民に教えてもらった葡萄の葉の詰め物煮のレシピです。
ごはんの中にみる同一性。 

難民、彼らは闖入者ではない。

https://keisobiblio.com/2020/09/25/nakanomaki17/?fbclid=IwAR32oSjRqJLHn-OMS5C0_Lv0QmnKTT16fknapC5JSArLAaKv63p5LIOkZHQ

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摘む葉に一枚一枚秋日和

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薄荷水と夏の終わり

8月最後の上弦のまっぷた月の色めかしさ。
2020/8/26のopenradioは台湾の歳時記から少しインスパイアを受けて、選曲してみました。
薄荷ミントは夏の季語なんですって。
2年前の台湾で演奏した際の湿潤を思い出しながら、薄荷水に晩夏を眺めながら…

Mixcloudからご試聴いただけます。
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio2020826-waxing-moon/

01) We are all lonely souls (蘇珮卿 Paige Su)
02) The Horse Thief (陳穎達 Ying-Da Chen)
03) Vaguely Asian (John Taylor)
04) Onirou (Eleusis)
05) 喝酒不好 (Leo王)

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中庭の静寂に浸る薄荷水(麻紀)

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三尺の空を匂はす薄荷伸ぶ (楊海端)

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残暑をささえる滋養

辰巳芳子さんにより知ることとなった、日本人にとってのだしの存在。
今夏の厳しさに沁み入る滋養ではないでしょうか。

茶碗蒸しをひんやり冷やしてもよし、だし巻き卵のだし汁あふれる旨さ。
ベンガルのミュージシャンから教わったカレー。
アイスを食べた夏の体をターメリックが休ませてくれる。
友人の庭の実りを頂戴。

夏バテになる前に、鰻。
理にかなった残暑の滋養となります。

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ほっくりと出汁巻き卵夏の宵

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今年最後のグリーンピースをいただいて。パスタに出汁を少しだけ足す隠し味。

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夏野菜のカレーはめんどうでも茄子を揚げると旨味が増します。
ベンガルの吟遊詩人Pabanから教えてもらったカレーのレシピはこちらに連載。
https://keisobiblio.com/2019/08/01/nakanomaki11/

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猛暑の中の収穫

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―民衆の音、贄を海辺で燃やす―

ー生きるために死を飼いならす。

けいそうビブリオフィル連載16皿目のレシピは、カリブ海の島々で食べるアクラです。
干鱈の揚げものアクラを知ることによって見えてくる黒い大西洋の歴史。

大西洋、海流、風、人間の移動、奴隷、塩、魚….民衆が海辺で燃やす贄。
エメ・セゼールの詩と共に、実体験としてのカーニバルでのトランスするあの音が届きますように。

掲載サイトはこちらから→
https://keisobiblio.com/2020/08/19/nakanomaki16/
サン=バルテレミー島 干鱈の揚げものアクラ
―民衆の音、贄を海辺で燃やす―

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アクラ7

トランスに汗滴りて音の渦

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新疆ウイグル自治区ー福島

一見何の関係もなさそうなこの二つの土地、わたしにとってはある連帯の地です。
けいそうビブリオフィル連載15皿目はウイグルに伝わる羊肉でつくるパイーゴシュナンーです。
写真の中にある白、それは光でも影でもない、その地に生きる人々の息。
そして、わたしたちの息でもある、という想像の先に、連帯がある。

「災難の渦に巻き込まれ 逢瀬の宝石を探せなかった 
あふれ出る涙の一滴一滴が 海になる」

          『ウイグル十二ムカーム』(集広舎)

連載レシピはこちらから
https://keisobiblio.com/2020/07/21/nakanomaki15/

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再現版ゴシュナン

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ウイグルの、美しき姉妹が作ってくれたゴシュナン

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ウイグルの人々のDNAを刷印した写真集Lineageは300部限定
photo by Tony

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深夜バスを乗り継いで通った福島・飯館村の、あの日…

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またもや指…

これでは料理教室の先生も、演奏家としても、
職業看板をさげなければなりませんね。
このごにおよんでまた指!?
今度は親指をザクッといきました。
幸いサックスの演奏には支障はないものの(右手だったら完全にアウト)。
それもこれも食い意地はったからでしょうか。
レコーディング中は誰かにごはんを作ってもらったほうがいいようです。

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結果としてお寿司を握ったのですが、できは当然悪いですね。

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友人の料理人たちの指の怪我の逸話は枚挙にいとまなく…

夏の夜の食い意地張りて指を切る

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半夏生 ルバーブの季節

甘酸っぱいあの独特の香り。
パリの南、マラコフの庭付きアパートに住んでいた時は、庭に育つその存在さえも知らなかったこの植物。
土から伸びる茎、大ぶりの葉。
食べ方を知らなければ、そびえるその大きさに煩わしさを覚えるだろう。
ジャムにタルト、クラフティそしてルバーブのシロップ。
季節のものを味わう最良の季節となりました。

ところでこの植物の発祥はどこなのだろう?
アラビア世界にルバーブの料理はみたことがなく、
また日本でも希少ではなかろうか。

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夏甘味誰かに作ってあげたいな

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ニワトコのレモネード

夏至に向かってフランスですることとは、森の中を散策し、野草を採取するということです。
聖ヨハネの草とよばれるオトギリ草は、宵闇に露玉を光らせ,檸檬にも似た芳しい香を放ちつつ,その神秘の力を発揮したそうです。
黄色い花弁の命は短く、ただ一年で一番陽が長い時期に摘むそれは、不思議な効果があったとか…
他にも、ミント,ゼニアオイ,タイム,コバノシナノキ,ヘンルーダ,ヴァーベナ,カノコソウ,ニワトコ,ヨモギ,カモミール。

そして芳香まとうニワトコの花ではシロップ、ソーダ水を作ることができます。
作り方は簡単で、水にレモンと砂糖、そしてお花を入れて発酵させるだけ。
3週間目にはシュワシュワのレモネードができます。

野草と共にある時間、それが生きるということであると思うのです。

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お気に入りのコップもいいけれど、ちょっといいことした後に、Baccaratのシャンパングラスで飲むというのも乙です。

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これがオトギリ草

自家製のソーダBaccaratで飲む夏日

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今宵は鮨をつくるとしましょう

外食をすることがめっぽうなくなってしまい、
さて食べたいものは作るしかない時勢。

マグレブのお父さんたちがつくるうまいクスクス、ベルビル界隈であれば6ユーロもだせばおかわり自由で食べられるものの、(この店はovniの記事に書きましたhttps://ovninavi.com/770pascher/))今は家で作るしかない。

次に食べたいものは?
….お鮨ですね。作るとしましょう!
幸いお世話になっている魚屋さん、そして釣り好きの友人から
新鮮な海の恵みをいただきます。
家庭の素朴なお鮨ですが、それもよしといたしましょう。

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フランス人はトロをほぼ食べないからなあ…
魚屋の店主と目が合ったその瞬間ウインク。無言でトロを包んでくれます。

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ミシェルさんは大の釣り好き。
外出規制が解除となりさっそく鯖を釣って届けてくれました。
フランスで作るなんちゃって鯖鮨、関西人に怒られそうですね。
私の両親が育った伊勢志摩では片口鰯、志摩半島以南は熊野灘にかけては秋刀魚。
紀伊半島の光りものの食べ方の妙です。

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イカはバジルと無農薬レモンの皮、オリーブオイル、
ゲランドの天然塩を添えてイタリアンに。
ワタは一旦冷凍してから塩辛をもちろん作ります。
塩加減はこの場合塩梅ではなく、イカの重さに対して10%を守ります。

飯を炊き夕餉をにぎり梅雨始む

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小麦粉のレシピ

けいそうビブリオフィルでのweb連載「ごはんをつくる場所には音楽が鳴っていた」
が始まって2年目を迎えます。
ツアー中は執筆も、料理もできませんので、いや、遅筆が原因で…まだ14品しかご紹介できていないのですが、今回外出規制の中、番外編として小麦粉を使ったレシピ6品を書き終えました。
列を作ってパン屋の前に並ぶより自宅でつくる焼きたてのパンの香りの妙。
モンゴルの焼き麺、ウイグルのグシュナン、グジェールもどきに秩父のたらし焼きもどきetc…
外出の機会は増えるものの、それでも作る時間、買う時間を意識したとき、作ることへの愛情を思い出すかもしれません。

番外編ー旅する小麦――買う時間、作る時間、あなたとわたしの距離――

その1)https://keisobiblio.com/2020/05/27/nakanomaki-extra1/
小麦粉にまつわる小話とレシピ

その2) https://keisobiblio.com/2020/05/30/nakanomaki-extra2/
音楽家と農家の収入、互酬性、道化、相互扶助がキーワードとなります。

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モンゴル風焼きそば3

たらし焼きもどき2

グシュナンもどき2

麦揺れて風を探せば君の笑み

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さくらんぼの実る頃

1871年労働革命として樹立したパリ・コミューン。
軍との激しい闘いの中、立て篭もる人々を、さくらんの籠を携え看護をした
ルイーズへ捧げた歌。
弾圧下多くの人々が虐殺された「血の一週間」。
さくらんぼとは、血の色であり、同時にさくらんぼ実る頃の儚い恋、失恋の歌でもあるそうです。

恐れ多くもピアノの弾き語りをしてみました。
ユダヤの民の曲、ケーナによるテレマン、マリンバ、スティールパンによるライヒの世界をどうぞ。

2020年6月の満月のopenradioはこちらからご試聴いただけます。
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-202066-full-moon/

1) Sippur (Masada String)
2) Fantasia No.1 in A major TWV 40-2/Telemann
(Hikaru Iwakawa)
3) Le temps des cerises (Maki Nakano)
4) Electric counterpoint / Steve Reich (Kuniko Kato)

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さくらんぼのデザートで一番簡単なのは、クラフティ。

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さくらんぼを使った肉団子は、アルメニアとシリア・アレッポの名物です。

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愛情がないとちょっと作るのが面倒かな、チェリータルト。

Le temps des cerises さくらんぼの実る頃
(arr.piano.voice/ maki nakano)

闘ひし人の夏始む今日の生

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シーツを替えてバジルを摘んで

ようやく汗ばむフランスの5月。
そっと蒔いたバジルの種はこの3ヶ月ですっくと伸び、今食卓に香りを添えてくれる。
ささやかに、マルシェで求める野菜、育てるハーブと共にある生活。
音の練習は上々に空を目指して。
趣味の種採取の成果も、今夏にむかて現れてくることでしょう。

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訳もなくハートのシーツに替へし初夏

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暑さ覚えるこの時期は、バジルを添えた冷製パスタが、いい。

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From this place

茫漠たる日々の中どうやら躁のタイミングが突然到来し、昨日のopenradioはややはしゃぎすぎたかもしれません。
5月11日から解禁となる外出規制。
人々がどのような表情で街を行き交うのか、今までにない感覚に出会う気が致します。
何となく始めて登校するような気分です。

毎日の食卓もきっと様相を変えることになるでしょうか。
この場所で、この場所からできることを。

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南蛮漬けは作った翌日が、うまい。

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小ぶりな鯛のすべてをささやかな今日の命とします。

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フランスで茶碗蒸しを食すとは、昆布と鰹節でひく出汁が日本人のDNAを朗らかにしてくれるということのようです。

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5週間ぶりのマルシェの魚屋さんでは思わず鯵に鯛に蟹に手が伸びてしまいました。

暮らしとは普通の日々に鯵求む

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ドゥールーズの中庭で

もう何年も前、ドゥールーズの娘さんと彼女の元旦那さんにお呼ばれした。
そこはパリ下町20区。
あの17区のアパルトマンを離れ同居4世代の最年長者としてサロンに座るドゥールーズの奥さん、ファニー。
映画監督である娘のエミールの寛容性。
現在の奥さんであるモッド。乳のみ児は今中学生に。
女たちに囲まれ、最後までアルコールと喫煙を手放さなかったその男ローランはもういない。
残された女たちのLa vie は今、どこにあるのだろう。

彼女たちが同居するその空間とは、それぞれの玄関が中心にある大木を囲む形になっている。
それは、アフリカの女たちがごはんをつくるあの中庭を彷彿させる。
土と藁でつくった家々に囲まれた中庭には、山羊、鶏の小屋、あちらの樹とこちらの樹にひっかける洗濯ロープ。

社会的距離は体感的距離という呼び名の方がいい。
個体の幻想は今、共生の中に投影されるだろうか。

「すべてが絶えることのない相互作用の中で共存するのだ。」
      -千のプラトー- から ジル・ドゥルーズ・フェリックス・ガタリ
Ou bien

「生成変化を乱したくなければ、動きすぎてはいけない」
      -記号と事件- ジル・ドゥルーズ

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陽炎へりごはんをつくる女たち

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諸々諦念となる

ギター笹久保伸さんとのプロジェクト。
3月のパリレコーディングから始まり6月フランスツアーも延期に。
当然ながら5月の日本ツアーも同様の延期となります。

SM:Japon:omote

SM:Japon:naka

新緑を恋ふて窓辺は今日の風

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パリっ子の食卓

愛する人、人々のためにごはんを作る時間ほど幸せなことはありません。
それを共に分かち合う時間ほど生きていると感じることはありません。

「パリっ子の食卓」という名著を書いた、フリーペーパー・オブニーの元編集長
佐藤真さんは、ミュージシャンでもあります。
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309283784/
マコトさんのフランス家庭料理のアシスタントをすることによって教わった数々。
レストラン取材ではパリ中のビストロを闊歩し、おおいに飲み歩き…
またミュージシャンとして何度かの演奏、そして録音をしました。
マルセイユ在住のロマのギター奏者、Raymond Boniとのツアーでは、男である彼らは実に工夫を凝らした手料理を作っていた。
女である私が台所に立つ出番は皆無であるほどに。

今まさに、彼は病と闘っているのですが、彼のレシピから溢れ出る
「ごはんをつくる」愛情に今、甘えています。

と同時に、テントさえない移民たちの今日のごはんを思うと、食べ物の循環の不条理に怒りを覚えることは否めません。
https://www.bbc.com/japanese/video-52253632

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おいしい一皿を作るにアーモンドを炒る。
そんなひと手間に、心うたれます。

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彼が最後につくってくれたのは、驚くなかれのうますぎるクスクスでした。

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旬の白アスパラガスには、自家製マヨネーズに泡立てた生クリームを混ぜることによって、卵の匂いが抑えられ、ふわっとした春の雲のような風味になることを学んだものです。

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今となっては私の18番になったプルーンのケーキ、ファーブルトン

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アップルタルトは生地を捏ねすぎないでサクサクにするのがこつ

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大丈夫春の静寂にゐるからね

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国に生きる、歴史に生きる

異国に生きる者を、生きるその土地の歴史はいつの日か内包するだろうか。
アイデンティティーと出自は往々にセットになっています。
古今このかた移動という方法で生き存えてきた私たちは、アイデンティティーというものが時間軸、あるいは土地土地でアップデートされることを必要とし、
また享受してきました。
そして、少しの変容と共にあるこのアイデンティティーは、出自という記憶と呼応し、命に一層の深みを与えてくれる。

今回のけいそうビルリオフィルの連載「ごはんを作る場所には音楽が鳴っていた」では、オスマン帝国という広汎な土地の中で生きてきた人々に伝わる、キョフタという肉団子です。
肉団子という系譜はスパイスにより展開されるもので、
人類の手と舌の好奇心によって今わたしたちが日常的に食べるものになっています。
ハンバーガーだって、その系譜にはいりますね。

それでは、今手の内にある時間の中で、手でこねて作るという作業をお楽しみください。

オスマン帝国の肉団子・キョフタ -国に生きる、歴史に生きる-
https://keisobiblio.com/2020/04/08/nakanomaki14/

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手の中に生まれる命春時雨

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