Archive pour 俳句 haiku

新潟~国会議事堂~品川~成田

柏崎刈羽原発を左目に海岸、車を走らせ、
11月11日、新潟の演奏後、5時間かけて国会議事堂へ到着、
デモ参加はたったの30分…
後ろ髪引かれる思いで千代田線に乗り、千秋楽の下北沢へ!
翌日は朝11時の飛行機に乗るためにステファンを品川へ、
エキスプレス界隈は通勤まっただ中!!!

全移動=3820km~。

ろくに東京観光もできず15日間通しで演奏したステファンは、
結果日本の凝縮した姿を目にしたのです。
越後湯沢、月夜野と谷川岳の紅葉を目の前に、
東京に送る電線とともに移動、東京に着けば、事のまっただ中へ、
ジャズに生きるLady Janeで演奏した翌日、
人も街も働きだす、朝の品川を後に…成田へ。

これも、生きた音楽、旅する音楽。

おつかれさまでした!

旅果てぬ  道行く路を  暮の秋

 

新潟~国会議事堂~品川~成田 dans 俳句 haiku 2012-11-11-12.30.05-150x112       sany0014-150x112 dans 時勢 circonstance

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残り2公演 !!!

信州の高速からみえる蔦紅葉は真っ赤に、

林檎はたわわに実り、ここは信州小布施サービスエリア。

6年前に、千曲川ミュージアムで演奏した懐かしさと、

世界一!の小布施のシードルをフランス人に味わってもらいたく立ち寄ります。

長谷寺では、調律の整った、

そしてお庫裏さんがお嫁入りの時に一緒に来られたという

大事なピアノを貸して頂き、経験したことのない音空間はお寺に広がったのです。

 

さて、紆余曲折「四つの手とひとつの口のための音楽」ツアーは残る2公演。

上越は高田を後に、新潟へ向かい、老舗ジャズ喫茶スワンへ。

勿論、亀田の gt.moo gallery へ立ち寄ります。

何せ写真家 Tonny Taniuchiさんのプロジェクトと出会った場所。

そして11月11日の千秋楽後、ステファンはすぐに成田を発ち…

「演奏、移動、睡眠、移動、演奏、演奏…」

日本で最後の2日間、良い想いでをつくってくれれば、ね。

 

 

山寺に 響きし音の 秋は色

残り2公演 !!! dans 俳句 haiku img_1919-150x112

 

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ジャンゴ・ラインハルトに釣瓶落とし

 

緊張の糸は緩むことなく北海道ツアーは終了。

今を生きる発寒 haccham art complex は見事に

Tonnyさんの写真が生き。

思いかけずの余市滞在には初秋の入水浴と、

満月の下での長靴ライブ。

小樽での再会があれば、

札幌は安斎果樹園率いる「たべるとくらしの研究所」の

酵素玄米と生き生きとした蕪に迎えられ。

旭川のウクライナ嬢の抱擁に気分をよくし…

無事東京に戻るは陰陽師のために。

そう。「霹靂神」は、アメリカも日本もフランスをも

穏やかに包み込む物語でした。

獏さんの声は、書く喜びを表すような…

 

そしてフライヤー配布around tokyoは日が暮れても続き…

都会のひと休みは、月光茶房のジャンゴとグラッペリに、

決まり。

 

店後に 釣瓶落としの 路ひとり

 

ジャンゴ・ラインハルトに釣瓶落とし dans 俳句 haiku 2012-09-29-16.33.57-150x112      2012-10-02-07.29.28-150x112 dans 時勢 circonstance

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ニホンハキレイデス! By ナイサム

和歌山から橋本を、かつらぎ町を、天理を抜けて亀山-四日市。

名古屋の着けば、大須のババレコードにて日本の音を物色。

見つからないものはタワーレコードに行って、大量に日本の音楽CDを、

ナイサムは購入しました。

その中で、東北民謡がモロッコのハダラに似ているんだ、彼らに云わせると!

そう思って耳を澄ませば、似てる!!

 

翌日私はゆっくり休んでいる彼らを置いて、

新幹線にて大阪は国立民族博物館へ日帰り打ち合わせ、

名古屋に戻り、名古屋駅を走る走る、ギリギリで中部国際空港へ、

父が運転する車に乗った彼らと合流し、

いよいよ別れの時。

 

収益は………..

本当にミュージシャンに申し訳ないほど のギャラ。

でも、皆さんに彼女の音を聴いていただけて、嬉しいです。

 

彼女は、最後の最後まで、「ニホンハキレイデス!」と

連呼していました。

 

シュクラン、ナイサム。

 

秋雲や  茜染めし空  友の飛ぶ

ニホンハキレイデス! By ナイサム dans 俳句 haiku 2012-09-25-20.05.17-225x300

 

 

 

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和歌山のシリア料理

海南市での演奏は、和歌山の仲間たちも駆けつけてくれ、

多いに盛り上がります。

老若男女はサティの曲に身をのせて、

宮城の歌に手拍子で、応えてくれたものです。

 

翌日オーガナイザーに連れられたのは、善福院。

括弧付きの「国宝」 にとらわれない風格を持った、

禅宗様式の釈迦堂。

 

さてさて、ナイサム・ヤン組はすっかり日本の温泉大好きっ子になり、

黒潮温泉へ。

こちらは千秋楽+懇親会のため、シリア料理用買出しへ。

まずはムタッバル(焼きなすのペースト)作りスタート!

生コリアンダーやパセリがないため、乾燥ものを高島屋へ買いに走って下さる

Heronのオーナーの心遣。

ナイサムは胡瓜のヨーグルトサラダと、ケフタのソース。

私はケフタのたね作りに、トマトのサラダ、ブリックの具作りに、

あっつい焼きなすの皮を剥きます。

 

開場15分前に、料理は無事終了。もう毎日が綱渡りです!

 

残りの時間でプロジェクターの設置、確認、パレスチナ子どものキャンペーンの

刺繍商品を並ばれば、16時30開場。

千秋楽も、無事終了。

 

 

和歌山のシリア料理 dans 俳句 haiku IMG_0256-300x225

無我夢中でなすの皮を剥き、

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演奏後、料理を盛るミュージシャン!

暗くてあまりよく見えませんね。

 

 

そして、残るは明日….空港へ無事ナイサムを送り届けることです。

 

 

 

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京都は秋の音に

一雨一雨ごとに近づきし秋。

今宵は法然院。

ここは鹿ヶ谷、そして鹿威しの音と、

フルート、ウードは秋の音になり。

 

梶田ご住職のおもてなしと、お気遣いに、

深謝。

 

 

三秋を 迎えし庭の 法然院

 

 

 

京都は秋の音に dans 俳句 haiku IMG_1508-300x225

正伝院は »獅子の児渡し庭園 »にて

 

 

 

 

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アメリカの月、イスラムの月

1969年、人は月に足を乗せた。

2012年、ここモロッコの月は、

ラマダン始まって15日目、

細い爪の様な曲線の月は今宵満月に。

イスラムの人々は何世紀もに渡って、

月と共に生き、聖なることとして、

月の居ぬ日中は、音楽を奏でない。

それはもしかしたら、宗教というより、

何かに対する、シンプルなレスペクトなのかもしれない。

 

月に足を着けた人間は、何をレスペクトするのだろう。

 

 

アメリカの月、イスラムの月 dans 俳句 haiku IMG_0499-300x225

 

 

ラマダンから6日目、

エサウエラのグナワの重鎮 Maalem Soddik Laarchを迎えての、

月下での演奏前にて。

 

月凉し 宵の音に乗り 断食月

 

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避難民+スタインウェイ

人の気持ちをくむ、といってもやはりその立場になってみなければ、

わからないもので…

なんとアパートの壁が崩れ落ちる、という災難から(話すととのても長くなるので端折りますが)

家へ戻れぬ人々の気持ちや身体の変化、精神の変化を、

微少ながら味わっております。

部屋に入れるのは雨が降らない時に5分程度。

さすがフランスにて、この家屋担当の建築のエキスパートがバカンスとの事

で、診断判断ができぬまま、家屋に入れる日はいつの日に…

必要なものだけ取って外へ避難したものの、

それらは全楽器類+パソコン+ハードディスク+パスポート。

服も下着も何も、ともかく私はサックスを持って逃げたのだからいいけれど、

調度録音したばかりのピアニストがこの情況と同じ目にあったらどうなったのだろう。

冷や汗が、でる。

 

とはいっても、13区のある、

ドビュッッシーのスペシャリストのピアニスト宅でがんばったスタインウェイ。

地震なき、地崩れなき家で、穏やかな日々を過ごしてくださいね。

 

避難民+スタインウェイ dans 俳句 haiku 2012-06-29-01.43.46-300x225
白雨の 明るい涙 ものみなに

 

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ミクロコスモス

ひょんな事から楽譜にたーくさん書き込みのある、

バルトークのMIKROKOSMOSを見つけ、ただ今練習中。

同時に、しばらく読んでいなかった中沢新一氏のミクロコスモスに

目を通すと…

「自分を失うために本を読む」という氏のフレーズが

「自分を失うために練習する」と練習に対して定義を抱いている自分と

なんだかシンクロしてくる。

ちょっと一方的なこじつけかもしれないけれど、

練習は、「維持」「発見」=「源泉への回帰」

 

バルトークはなんとも始原的なタイトルを、練習曲(帳)に

つけたものだと、感心せずにはいられない。

 

ミクロコスモス dans 俳句 haiku IMG_0293-300x225

 

今日は5月3日、八十八夜。

なにものも ミクロコスモス 萌え出でぬ

 

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出汁に返り

祖母の家に行けば、冷蔵庫にいつも入っていた瓶の中身は、

昆布と煮干し、または昆布のかつおの出汁、だった事を思い出す。

視覚的思い出だけでは味覚がよみがえりはしないけれど、

蓋を開けた時の、子ども時には何の興味もなかった香りが、

今は毎日の生活にどうしても必要、とくるから面白い。

1Lの出汁を一人一週間で使い切る。というのも、

美味しい八丁味噌を入手たしたからで、

郷土愛(郷土臭)を全面に出す訳ではないけれど、

やはり赤出しは、おいしく毎朝の必須食。

週の間にはフランス料理教室の助手

(というと、たいそうな感がするけれど、

実はひたすらの洗いもの、下準備の補)

で味見する季節のフランス野菜の旨いこと。

白アスパラガスは、

手作りマヨネーズを軽く仕立てるに、

レモン汁と脂肪分を押さえた生クリームとシブレット。

 

出汁に返り dans 俳句 haiku IMG_0176-150x112

 

フィレミニヨンのオレンジソースには生姜と胡椒をたっぷりと。

柔らかいけれど脂身の少なさをバターで補い。

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となるとワインが、すすむ。

 

 

翌朝は、やはり出汁を欲する身体。

身体は身体だけれど、

辰巳芳子氏が云ふように、朝頂くお汁は、「心から心への印象」なのかも。

 

遠近の 湯気は出汁から 春の朝

 

 

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ベトナムより、Ensemble Nguyen Vinh Bao、そしてあごだしのお吸い物

2012年、Kyの日本ツアーにご協力頂いた本当に多くの方々、

心よりお礼申し上げます。

お名前を全て映画のエンドロールに載せたならば、通常の大凡3分を超えるでしょう。

 

 

帰国の翌朝AM10時30には、パリ滞在中のミュージシャンに

市内のCDショップを案内する、という

奇妙なミニツアーを敢行。

そう、パリの4月は春時雨。

しとしとしとしとと、音もなく降る雨の中、

自分が売ったCDは街の小さなレコード屋さんで還元するという

心強いこのミュージシャンに逆に私が連れられてしまった

CDショップの穴場とは…

中世美術館の前Gibert Joseph.

店内にてアフリカばかりに目を取られていたら、

「これを、僕は勧めます。」

Nguyễn Vĩnh Bảo Ensemble

ベトナムより、Ensemble Nguyen Vinh Bao、そしてあごだしのお吸い物 dans 俳句 haiku ensemble-Nguyen-Vinh-Bao-300x300

ベトナムのポリフォニーは縦横無尽に…大変な音。

わわわ、これは早速推薦者にお礼の一筆といかねば。

 

さて、

ジム・モリソンのお墓の近く、

我らsouffle continueへ、

パリ来訪の際は必ず寄るらしく、一足店内に入ると店員の敬意溢れる、

ビンボータワーへ。

お買い上げは重たそうな、そしてちぎれそうな袋、袋、袋。

お別れの時間まで、飛行機と楽器の話を、

氏の経験値から分析。(まさにラディカル人生です、空港での拘留経験2回!)

音楽人生のためにここまでやれる音楽関係者(インタビュアーとか、

評論家とか、呼び屋、とか…)いるか否 !

 

引続きの仕事は料理教室にて、時差ぼけが始まりそうな18時30分。

カロジェのワイン一杯、景気付けに、そしてああ、美味しいワインとはこれだ。

目を覚まします。

 

きんぴらに、春のアスパラと海老のサラダ、豚しゃぶを生徒さん達と作り、

(生徒全員豚を食せるとの事で安堵安堵)

仕事終了。

 

帰路につけば、H氏に触発され購入したレコード8枚と、日本でお世話になった方から頂いた、

「あごだしのお吸い物」を啜り、至福のリスニングタイム。

 

 

 

春霖は 帰路急く一人 訳ありて

 

 

 

 

 

 

 

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朝7時、再び成田空港にて

今回のツアーに限らず、ああ、何度成田空港に来た事か…

その度に、しつこいようだけれど、「Kashima Paradise 鹿島パラダイス」

という映画思い出す。

今、この空港を使う私たちのために犠牲となった人々、そして自然を。

近い将来、日本で上映させますよ、この映画!

 

怒濤のツアーと、手荷物の交渉などで心身共にボロボロになったけれど、

けれど、一人で飛行機を待つ間に飲むアサヒビールは格別、ただ今朝の7時30。

今日は湯島俳句会の投句〆切日。

また駄句の投句となり、反省反省。

 

世の中は、何もしなくても回るけれど、

誰かと何かを共有できる時間を得るために、

何かをする、自発的行動は続けて行こうと思う。

 

 

朧見て ただ頬つたふ 涙かな

 

 

 

 

 

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成田空港1時間半の尋問

cinema amigo での演奏を終え、逗子の海に、森戸神社に、余韻を味わう事なく、

翌朝成田空港に着くバシールを迎えに行くため横須賀線に乗る、その時間朝の5時半。

たっぷり2時間半横須賀〜総武快速 に揺られ到着8時半。

でてくるかな〜*でてくるよね〜、でてきてね〜!

予定では8時到着なので、まあ、9時には出て来ても、いいかな?

9時10分、9時30分、9時40分……

 

ハラハラ、ドキドキ、9時45分を回った時点で、最悪の状況に頭を切り替え、まず誰に電話をするか、

シュミレーション。

最も信頼する方に泣きべそ電話をした瞬間、

出て来た~~~~!

 

さて、なぜバシールは他の乗客とは別で遅くでてきたのか?

ご想像の通り、1時間半に渡って、5人のコントロールに囲まれ、

根掘り葉掘りの尋問。

時間かけてやるならば、徹底的に調べてもらいたいものですな。

カマレンゴニに付いているマイクの中とか、マラカスの中とか…

 

ニヤニヤした作り笑いで、

図版のマ・・・・やコ・・・を指差して、

「持っていませんか?」

などと….一時間半もコートジボワール人とコミュニケーションする(出来ていない?)

一人ではそれができない検査官の、無意識の差別、

に仰天(黒人、長髪、楽器を持っているという理由)。

 

 

さてさて、

成田空港から大船まで戻り(成田エクスプレスで2時間)

 

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そこで荷物をピックアップ、

東海道線に乗り換えて三島まで(踊り子にて1時間)

三島に迎えに来てもらった湖のホテルの旦那様の車で富士吉田へ、(1時間半)

そして、富士山は和たちを笑顔で迎えてくれたのでした。

 

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春風に 連れられ笑みの  富士山や

 

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Poulenc プーランクの春

サティ、サティと騒いでおいて、もちろん今も興味の範囲と実演と
継続しているのだけれど、時に寄り道ちょっと6人組にはまってしまって…
プーランクのバイオリンソナタが、五嶋みどりによる演奏が、断然いい。
ローテーションはかれこれ2週間目に…
気迫はスピードに、ビブラートはエレジーを超え、
音はただただ、舞い飛ぶ….

 

パリも陽気が幾分かよくなって、皆テラスに陽を求める姿は、
まさに啓蟄。
ミモザもそろそろ花屋に、風信子は芳香に満ちて、
香りをただただ、放ち飛ぶ…
 

プーランク、当然演者によって楽曲の印象はどうにもなるし、なってしまう。
即興、楽曲自体も演者の責任になる、という自由さ。
前者が舞い飛ぶ音だとしたら、後者は放たれる音、
いずれにせよ、草木萌動、わくわくするような
音を聴きたくなる、季節になったということ。

 

ざわざわと 心ざわめく春きざし

 

 

 

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中村汀女の世界

女流俳人の中で、特に好きな中村汀女。

まだまだ初心者に毛も生えていない私が、誰が好き、誰それが良い、

などと言える立場ではないけれど。

 

旅淋し 汐満つ音と 春の星 (汀女)

 

パリは小寒、外は−7℃。

いよいよ身体の軋みも心の軋みもこれからが勝負。

 

満つを待つ  寒三日月は  愁い時   (麻紀)

 

 

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ルイ・スクラビスLouis Sclavisと2012年幕開け

フランスのジャズを今、旬に扱うレコード屋さん、そしてリアルライブという催し。

Souffle Continue(その名も »循環呼吸 »という意味)は、

Diskunionと円盤を足して二で割った様な、しかし西洋ならでわの天井の高さが功を成してか、

音響が抜群に良い。

フレンチジャスは、今や左岸ではないですよ。

ビルボケもなくなって、サンジェルマン界隈は閑古鳥、老舗のジャズコーナーも今や右岸へ若手が移り、

Souffle Continueも右岸、エディット・ピアフ、ジム・モリソンが眠るペールラシェーズのすぐ側。

 

年明け早々なんとも気前の良いライブが開催され、

それもLouis SclavisとJean-Pierre DrouetのDuoとくるから、

気っぷがいいというか、縁起がいいというか。

Kyが同場所で演奏したときの10倍の人の集まりよう、酸欠状態でうずくまる女の子はいるは…

あ、あの人、

あ!(手を振る)

おっと(ビズビズ)

いわゆる関係者から、わか〜い世代まで 人気のほどが知れる。

 

縁起よい演技と演奏で、微笑ましい音だったり、

それでも今までの演奏に比べると優しい印象のLouis Sclavis、

そしてJean-Pierre Drouetの音が、脳みそを突き抜いた。

特にザーブ Zarb(またの名をトンバク Tombak) の音の置き方。

彼は、今年喜寿。

 

初聴きは 初鶏如く 音響く

 

 

in situ からの新作、「contretemps etc…」

Louis Sclavis – Jean-Pierre Drouet – Fred Frith

真実の音が、詰まっています。

すばらしい、すばらしいに尽きる演奏。

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セルビアから、小さな抵抗

 

セルビア、と聞くと何となく、「ユリシーズの瞳」の風景を思い出す。

 

年に一回Jazz Couleur と銘打って、ピアニストのBojan Zがディレクターとなって催される

ジャズフェス(というよりもサーキット式のコンサート)は、今年からセルビアも参加。

4月に一緒に演奏したマケドニアのミュージシャンの、強いお酒を浴びながら(ちょっと大げさかな)

24時間演奏踊らせるためのリズムが強調されたそれとはちがった赴き、とでもいうか…

 

その会場となったセルビア文化会館の所々にちりばめられた、いわゆるパロディは、

受け取る者にもよるけれど、”アメリカ »という国へのレジスタンス的意思が読み取れる。

映画監督アンゲロプロスが言う様に、アメリカの一方通行的物事の進め方、

そして世界がどのように回っているか掘り下げて知ろうとしない国民がギリシャをはじめ、

セルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、はたまた日本…を支配する要素は、

日常のこんな小さなマークなのかもしれない。

この2,3年でパリにできたスターバックスの数を数えてみましょうか?

仰天。

セルビアから、小さな抵抗 dans 俳句 haiku IMG_0311-150x112IMG_03081-150x112 dans 時勢 circonstance

そういえば、Nayの先生イズマエルは、トルコ人というけれどもオリジナルはセルビア人。そして本当は何々人とは呼べないくらいに、複雑な歴史を辿った民族だと思う。その金髪、そして淡いブルーの瞳を思い出す。

 

月冴ゆる どの国からも 眺めおり

 

 

 


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注目すべく、レバノンの音楽シーン

一昨年、ムスタファ・サイッドを訪ねる名目で、
ベイルートは市内北部ダマスカス大通りのキリスト教地区に滞在、
イスラエルからの攻撃の跡が壁に、道に、残っている。

ムスタファ・サイッドが出しているCDレーベル、
Fwd ことforward musicのラインナップをみると、
20代後半のミュージシャンの活躍が目立つ。
そして、豊かに、寛容な背景が伺える。

http://forwardmusic.net/artist/mustafa-said

もちろんフェイルーズ、フェイルーズ一辺倒でもいいのだけれど、
今、生きた伝統となりうる彼らを見逃しては…ね。

Sharif Sehnaouiが主宰するAl Maslakh http://www.almaslakh.org/
の作品の面白さ、パッケージの美しさ。
そして何とレバノンにおいていわゆるインプロと呼ばれる音楽のフェスティバルを開催してしまうのだから、
これからが楽しみ、で仕方がない。

ムスタファと共に昨年International Oud Trioで演奏したYann Pittardがメンバーである、
Rayess-bek.  http://forwardmusic.net/artist/rayess-bek
ボーカルのワエルは、横川理彦さんがOrMuzのプロジェクトでワークショップに参加していたそうだ。
当時、二十歳くらいだったのでは。
彼らは信念をもって、政府との対話を音楽を介して体現している。

何か、リスクを持って体現しているように思える。

若さ、だろうか?

今一度、68年を、
アンテルナシオナル・シチュアシオニストを…

明日からは、若き彼らと共に、福島入りだ。

秋声を 届けし若き 楽士たち

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笛吹き童子 ~音声菩薩~

陰陽師をテーマにKyの音の粒はフォームを描き、
人の耳に触れる段階になってきました。
最新刊の「醍醐の巻」中「笛吹き童子」では、音声菩薩が登場。
広隆寺の毘盧遮那仏に会いたいなあ。
京都の暑さも悉皆吹き飛ばす音色でしょうね。

聴こゆるは 菩薩の声に 蝉時雨

図は、東大寺大仏殿前八角灯籠火袋音声菩薩だけれども、
早く、作中に出てくる広隆寺の音声菩薩に会いに行きたい。

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無念!

在るものはいずれ消え去るのだろうけれど…
このタイミングは…
アクセス不能になったブログ…
どなたかの気に触る事を書いてしまったかな…
世界のインターネットというブラックホールに消えてしまった文字達…

といっても始まらないので、タイトルは変わりませんが、再スタート、といきませう。

秋迎う 実るこそ穂の 殻落とし

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過去ブログ…など

「レバノンの爆撃跡から」

海沿いのベイルート空港は、真夏の日本の様な湿気。
一日に2~3時間は電気が切れる。
2006年の戦争の爆撃跡がいたる所に残るキリスト教区に住むムスタファの家は、
電化機器が »喋る »という環境。

視力障害向けの、喋るPCを巧みに操り、
ドキュメント映像のためのソロ録音を編集している。

午後には教育番組のTV収録に出向くため、
ある機械を使って、パンタロンの色を確認する。

-ム「マキ、このパンタロンは黒?」
-マ「いや、むしろグレーだね。」

機械をかざす。

-ム「マシーンは、黒って言ってるよ」
-マ「んん、マシーンにとっては、 »黒”なんだろうね。」

「音楽と教育」をテーマにマスターを終え、
今、彼は実践の場として大学を通じて、「音」を発信している。

-ム 「シャツの色は、白かな?赤は派手だろうね?」
-マ「(赤が派手、という概念はどこからくるの!?イメージの賜物だろうなあ。)
まあ、白がいいんじゃない、TVだし」

そうこうしているうちに迎えの車。

今、自分の出来る事をやり抜いているムスタファの姿が、まぶしい。

「バスティーユ難民」

今宵ランデブーは、Bastilleにて。
ドンドコドコドコ、何やら騒々しいではないか。
やった!
先日の、北駅で遭遇したマニフェスタシオンの皆が、ここBastilleはオペラ座の前で陣取っている!かれこれ1週間、ここに青テントを張り、食住をしている。

この光景は抜群に絵になる。
ジャンベやらをウムサンガレの曲に合わせて叩いている。
調度、オペラを見終わった人々が出てくる。
卑しい目つきでsan papierの彼らを見る。
(しかも演目はKAGUYA HIMEになるようだ、何たるミクシュチャー)
このコントラストは何なんだろう。

友人の黒人は言う、
「彼らは、フランス語がきちんとしゃべられない、それが、滞在許可書をもらえない一番の問題だ。」
ならば、パリにおいて圧倒的に人口を増やしつつある中国人のフランス語力は?
日本人のそれは?(つい最近Anten jeuneという青少年向け自主学習センターに出向いた時、10代の中国人子等のフランス語力の低さにこちらがびっくりした。)

国外退去のターゲットが南の有色人種に向けられている事は歴然だ。

「パリから南下中」

ブルキナファソプロジェクトは無事終了。
演奏が終わり、列車に間に合わせるため、ろくに食事もせず駅に向かい、
にも関わらずここはフランス、大幅な列車の遅れはもうすぐ零時に。
そうなれば、コートジボワール出身のバシールはンゴニを取り出し歌いはじめる。
私もナイを取り出して踊り、ドラムのヤンはジャンベを。
そこに、黒人の青年が私たちに話しかける。
コンサートに来ていたお客さん等も一緒になって、
二次会ごとくプラットホームでコンサートが始まってしまった。

翌日は、今秋の講演会に向けて、対談者と打ち合わせにてここは北駅。
ともすれば、MPAのデモ!
駅の外から何やらざわめきが。
黒人を中心とした労働者がジャンベに汗を滴らせ練り歩いている。
広い構内に入れば音の反響は想像を超え、
なぜ録音機を持ち合わせていなかったと後悔。

こういう光景に脆い私は涙、なみだ。

濡衣の黒い肌は玉汗で光り、
音楽を奏でる時のひょうきんな表情はなく、
切羽詰まる彼らの訴えは、誰に届くのだろう。
拡声器を使って街を歩くデモとはえらい違いだ。
平井玄氏の「暴力と音」をまた読みたくなった。

朝9時からモンパルナスーオペラー東駅ー北駅と、
パリを軽く一周して、日本人観光客を横切りリヨン駅からアヴィニヨンに向かうTGVに飛び乗る。
セーフ!
こんな賭けみたいな生活がいつまで続くのだろうか。

南下する車窓からは、茜色の陽が沈み始めた。

南仏から初夏の風を

アビニョンに到着には、カエルの鳴き声の出迎え。
駅から30分ほど車を走らせ、何も口にせずバタンQ…

翌日の演奏を終え、滞在した家の壁一面のCDを聴き荒らせば…
うっぷっ…

音楽批評家とやらいう仕事を生業にしている人は、大変ですね。
毎日送られてくる、または自分で見つけてくる(!?)
CD等を聴いているんですもんねえ。

コレクションの中からは、縦文字のタイトルもいくつか。
日本からも色々なミュージシャンがここにCDを送っているのですね。
Lucさんは、impro jazzという雑誌に携わり、
それと関連したラジオで隔週で担当している。

もう何年も前にVienne Jazz Festivalへ行き、
その時はパットメセニーとONJの共演だったはずが、
ONJのストライキ、よってメセニーのソロが決行。
なんと贅沢な。そしてなんともフランスらしい出来事だったと思う。

あの時の南仏の空気は変わる事なく、勿論たった6年ほどではね…
ここの空気はローマ帝国時代から変わっていないような気がしてくる。
一面に広がるオリーブ畑は、モロッコのそれとは違うおもむきだし、
白い岸壁に佇む古代の遺跡の空気感は、どこかの泥棒博物館では味わえない。

おんぼろシトロエンに乗って、訪れたBioのワイン倉には
珠玉のGourgonnierが並ぶ。

一口と また一口と 初夏の味

「ウクライナの良寛さん」

今はイスラエルに住む、昔のご近所さんは、
先日久々にパリに戻り、彼女と共に演奏を聴きに来てくれた。

二枚のウクライナの伝統楽器の鳴るCDと、
なんとウクライナ語で訳された良寛和尚の句集をお土産にくれた。

この心遣い、どうしてくれよう。

わが宿を いづこと問はゞ 答ふべし
天の川原の はしの東と

To ввецері То раптанні Матусі образ В Лам яті сплива,
Як силует Садо
В густім туммні

たらちねの 母がかたみと 朝夕に 
佐渡の島べを うちみつるかも

「アザーン」

土地に鳴り響く音、(土地を鳴り響かせる音)に、心打たれ、それを誰かに伝えようも
「何」を伝えるのか?「どうやって」伝えるのか?
そして「どうして」伝えるのか。

音を体感する時、個人的吸収と反応が作用する事も多々、しかし、音を発する方の機能によっては、こちら聞く方の共有的体験のバイブレーションが作用することも多々。

「何」=ある事実を、
「どうやって」=言葉、または副弐的な音で、
「どうして」=それが現状であり、ある営みを継続する現状でもあるから。(それに対する始原的役割と欲求)

誰かさんの真似をして、行く先々の土地の音を録音した中に、目的の「音」そのものより、
風の音という素敵なおまけが付いていたりする。
今聴いているのは、トルコのミナレットから流れるアザーンに付随する風の、音。

青嵐と 疾風に乗りし アザーンかな

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