Archive pour 俳句 haiku

ラマダン、竹笋生、蕨、息遣いを

この季節、あるいはやりきれない日々が続くと、人は、人より自然の中にある生きる存在を求める、のかもしれない。
ということで、森の中では蕨の薄緑の世界に浸ることになります。

今回のopenradioの放送は遅れに遅れ、三日月の日となります。
夜22時30になりようやくお目見えする三日月はすでに西へ沈もうとしています。
ラマダンがはじまり、いつもよりもっともっと月を意識します。

5月15日新月=18日upのopenradioは、ラマダン〜ブルターニュ若手ミュージシャンの息遣いを。
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2018/5/15_xin_yue%3Framadan%2C_zhu_sun_shengjue_ranri.html

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蕨はパリの北の森の中で、ひっそりと、群生する。

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絵に描いたような、三日月がラマダン二日目となります。

繰り返す季節の中に春の月

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予感と絶望の間で

また一人男が死んだ。
別にミッシェル・レリスの如く私的事実を語るわけではないが。
ドゥールーズの娘さんの旦那さんであった、le Mounsieur voyou。

ブルターニュの村のフェスではagnès bのスーツの出で立ちで、
小さなバラを左の胸に刺して、煙の中でソーセージを焼いた。
そしてパリへの帰路には150km/h以上で車を飛ばしたあの男。

シナリオライターの仕事で訪れた日本のホテルではひたすら、
悲しいかなやっぱりウイスキーをあおった。
ひたすら、あおった。
合羽橋で手に入れた似非目玉焼きを、当時の住まい18区の家でお皿に盛り、
冗談半分で出したplatにのるそれに、フォークとナイフを刺した友人たちに爆笑。

ドゥールーズの奥さん、娘さんは彼の過去の奥さんとなるが…
彼女たちと、そして今の奥さんと子供達と、アフリカの、真ん中にヤギや貯蔵庫があるような形の家族の住む場所を20区で展開した彼は、もういない。
またもややられた、60代…畜生。
他者の死を前に、自己の存在など殆くそくらえだ。

「落下する石の無意識は”無い”意識である。
その石は、自分の落下についていかなる感情も持ってはいないのだ」

Premiers Travaux Philosohique – Gilles Deleuze

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何年か前に彼からもらったClavi Harpは、
我が家を訪れるどれだけの子供たちによって
奏でられたことか。

立夏の日果てる命に立ち会ひて

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月の地図 La carta de la luna

音色の交わり、旋律の紋様。
まれびとケーナ奏者岩川光さんの演奏、楽曲をお送りします。
SoloにDuoにTrio。彼が鳥なのか、鳥と同棲する演奏者なのか、
いずれにせよ彼の音の空気感は世界を飛び渡っている。

すると、鳥に神話の世界をみいだした人々の姿がみえてきます。
それら神話を翻訳する人々の、その作業の日々に、やはり鳥の存在がいたことを、知らされます。月や鳥その世界はアカデミックなものではなく、触感を携えた、まったくもって直叙であったと信じられるのです。

春の鳥、4月の満月に飛び盛っているopenradioの放送はこちらから。
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2018/4/30_yueno_de_tu.html

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ご自身主宰されるOTONOMADOレーベル作品とアルゼンチンのレーベルから。

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LUCES de MADRUGADAレーベルのロゴは鳥。
後ろの花は西洋手毬肝木。

不如帰この地に幻囁きぬ

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エジプトのモーツァルト 

そういえばチベットのモーツァルト、という本があったけれど、
こちらはエジプトのモーツァルト。
なんとブルガリア交響楽団とエジプト人演奏家によるびっくり仰天の
アレンジ。仕掛け人はフランス人のHughes de Coursonとエジプト人のAhmed al Maghreby。
所謂サイードの「オリエンタリズム」の延長線にある音楽、と聴き取れますが、知的言論にウインクしているようなこの音楽は、むしろ微笑ましくそれぞれの楽曲の意味の深さが魅力。
シンフォニーに古典アラブ楽曲。
もちろんエジプトが舞台である »魔笛 »もアレンジされています。

日本でも紹介されているパレスチナ人ウードトリオ
« Le Trio Joubran ル・トリオ・ジュブラン »のデビューCDからも一曲。

モーツァルトPiano Concerto No.23を、そして夜はNo.17という毎日が続きます。

そんなopenradio4月上弦の放送はこちらから。
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2018/4/23_ejiputonomotsu~aruto.html

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元祖アナーキズムラジオ局Radio Libertaireのステッカー。

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パリ左岸、1時間半歩けば着いたところはコレージュ・ド・フランス。

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レジデンス演奏合宿の中庭から見る月。

どこまでも一人で歩く春の宵

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April in Paris, 百千鳥

ものみな芽吹き、憂いをもった四月。
いや、四月ならば、憂いではなく、希望だろうか…
新緑の環状線メトロ2号線、ジョレス辺りは、特にね。
移民街とパリジャンとが共存し、運河を右手に北へ命が繋がる感じです。
そのままスターリングラードからラシャペルに着く辺り左に見える
北駅のLariboisier病院の窓には、
今日も黒いカーテンがかかるのだろうか。
それは死を意味するのだけれど。
気候と現実のギャップ。

生きると死ぬはさて、対義語なのでしょうか。

4月新月は春曇。openradioの放送は、
エラ・フェッツジェラルドとルイ・アームストロングに救われるとします。
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2018/4/16_April_in_Paris%2C_bai_qian_niao.html

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鳥飛ぶは当たり前、だからその瞬間の出会いとなる。

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文明の利器、飛行機も空を飛ぶ。

誰がために歌う最果て百千鳥

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藤野電力ー水滸伝

全くもって何の関係もないことが、ある個人にとっては
なんだか偶発性をもって、目の前にあらわれる。
前々から興味のあった「発酵」というキーワードに吸い寄せられ
甲府へたどり着けば、日本人にとっての大豆発酵の基層的たべものである味噌、
を取り巻く面白い動きに触れ、発酵酒場に向かい車を降りれば、
自転車に子供ふたりを乗せたブルキナファソの女性母さんと鉢合わせ、
やれ酒(発酵)だ、やれ地ビール(発酵)だ、と続く果てには
「お腹はワールドミュージック」という奥深い一言を残した味噌作り職人の話は
またの機会に。

翌日、 »「発酵的」贈与の世界 » を今を生きるわたしたちに見せつけてくれた方が、
山梨から相模湖経由で藤野町に連れて行ってくださる。
そこはまるでエンデの理想たる郷。
生きる実践をする人々集まるこの地域(あるいは里山)では、 »曖昧な認知 »はなく、思考は実践に還元される。だから藤野電力という在り方は、「じぶんごと」となる電気との付き合い方を提示してくれる。
藤野倶楽部内の長い通路にはDIY、人文、料理、美術、等の書棚があり、
通路中途の”百笑の台所”という食堂の前の棚に、
水滸伝全巻を見つけたときの、心拍数。

偶発とは意識が呼び起こすものなのだろうか。

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麹は近い未来に面白いグローカルな容相をあらわす予感。

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« 藤野 »(町村合併後の名前は書きたくもないほど無味)で供給受給できるフリー電力。

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見つけたというより、現れた、という感覚だ。

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山々からの支流は相模川へ、相模湖を経てやがて水の脈は大洋へと流れる。

何見ても想ひ届かぬ春曇り

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反魂香あるいは唯春の夜の夢のごとし

縮小される図書館からある書籍を手に入れました。
安野光雅氏による平家物語。
惚れ惚れする絵。巻物ではないけれど、流れゆくこの物語
に添える絵から中世の趣、香が漂う。
読みながら聴こえてくるのは琵琶法師の嫋嫋ではなく、
アルヴォ・ペルト Arvo PärtのFratres。

香りを贈ってくれる人なき今、
ようやく、白川よりも室町の良さを知ることになりました。

花冷えに昇り立つ煙反魂香

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野生の菫 Des pensées violettes, sur sauvage

森をひとりで歩く至福の時。足元には、菫が咲いている。
清明を迎えた今、燕が飛ぶ空。
土と空の間に、わたしたちの生活があるならば、この生活にはどんな音楽が鳴っているだろう。
菫の佇まいからはあまり連想できないのですが、なぜか西アフリカと津軽、というよりは初代高橋竹山さんのソウルが、マリの、ギニアの声に重なって聞こえてきました。
楽器や形式は異なりますが、核にある音の魂が同質のものに呼びかけている。

4月の下弦は明け方4時頃から南の方向に、お目見えするのです。
月の光で目が覚めて仕方ありません。
openradio4月8日下弦の放送はこちらから

http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2018/4/8_ye_shengno_jin.html

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足元の野生を愛でて菫かな

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国鉄大型ストライキを免れセーフで乗車した20時の、
菫色の車窓。

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ウイスキーに溺れ、椿落つ

名古屋は本山にあったD・HammettというBarに、一体どれだけ通ったことだろう。
すでに時効だからいえるものの17~19歳の間ひたすら通った。
もちろん同伴者は…
店名である元祖ハードボイルド、ダシール・ハメットの小説は、
未だマルタの鷹以外読んだことがない。
ここで覚えたシングルモルトの美味は舶来物ばかりだったけれど、
余市や秩父を訪れてからは只今現在ひたすら国産物に傾倒。
長野は松本で知ったMarsの駒ヶ岳、越百。郡山の山桜。
欧州でのJapanese Whiskyの流行は留まるところを知らない。
今やIchiro’s Maltも竹鶴12年も手に入れば奇跡。
そこで、最近はめっぽうブルターニュ産の、世界で唯一蕎麦のウイスキーがいい。
その名はEDDU(ブルターニュ語で蕎麦という意味)。
サブタイトルはブロセリアンド=
円卓の騎士、アーサー王物語の舞台となる森。

ストレートで飲むウイスキーの横で、今日もぽとりと椿が落ちる。

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友人の親父さんがこんな貴重なテイスティングフラコンを下さった。
今や味見さえもできないであろう。
1967年のHP、MG=宮城峡10年にTK竹鶴21年って…

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一般にはもう手に入らないボトルばかり。
やるせない女二人が立ち寄った京都のBarにて。勿論朝まで痛飲。仕方ない。

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八重の椿、今年はやや遅い開花となる。

共に見ぬことなき万朶花散りて

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満月にレリスを、復活祭に兎現れ日々春霖

平凡社から刊行された、奇跡のような本。
ゲームの規則全4巻の装丁美意識の塊は、一冊ごと紙の質が異なるところに
見て取れる。
レタリングの間に間のセンスに唸るしかない。
春分迎え地球暦の年初め、はじめの満月にこの本を開こうものなら
眩暈を覚え、レリスの言葉の迷路を彷徨うことになる。
この本に関わる人々の労力あるいは審美眼の在り様。

フランスの春は春霖の日々。
しっとりと、しっとりと雨水含む大地はまさに踏青への準備。
畑仕事をしようものの、今は雨音の中でレリスの世界に浸るとしよう。

3月31日満月の放送は少し遅れました。
Passion Coco、岩川光(ケーナ)さん、1977~90年のフランスの反乱ミュージックのopenradioの放送はこちらからhttp://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2018/3/31_chun_lin_chun_qianki.html

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驚異の作品。ため息…

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地球暦は音源も発表。色々な場所で聞いてみたい。

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パリの空春の気配を探しをり

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絵画と想像力

桜に酔う、そんな夢見心地の日本列島の春。
後ろ髪引かれて飛行機に飛び乗りパリは春雨。
京都滞在3時間、三島滞在1時間…列車に乗り、移動をし、その地の息遣いに耳を傾けぬ報いは、乗り物酔いの車窓からみえる夕暮れの中に現れる。

クレマチスの丘にある、ベルナール・ビュフェBernard Buffet美術館で開催中の
「絵画と想像力」に心底身震いした。
思えば北海道は善性寺でみた丸木俊さんの作品。
惹かれるがままに友人にバイクをだしてもらって東松山まで観に行った原爆の図丸木美術館。ブルターニュの港近くでみたビュフェ…
縁あって訪れた三島の美術館には今、丸木位里さんと俊さんの作品と、ビュフェの作品が迎えてくれる。
戦前戦後の彼らが生きた時代。そこに、春の桜色を重ねることは少し難しいけれど、もし秋にこの美術館で演奏できるならば、どんな彩にこの地が変化するのか想像するのもまたよしとする。

だれもいない、色のない、気配だけの深夜の千鳥ヶ淵というのも、いい。

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開館45周年記念展「絵画と想像力」
ベルナール・ビュフェと丸木位里・俊は6月12日までの開催。

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新幹線では2時間立っているしかない。

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咲き始めの白んだ東京、さようなら。

夜桜や花びら君に重なりて

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三月の雨、三月の歌 、三月の水

ブルターニュから沖縄、京都…
大磯-河口湖-十条-佐渡-甲府-藤野、そして鈴鹿山脈へ。
まるで車窓の中が生きる場所、移動の日々。
土地土地の、日本の水の脈はわたしたちの血脈となるようです。
今生水を求めて生き存える。

ある作家さんがネーミングした「風と水のアナーキズム」という
水をテーマにした語りと音の会は10月に京都で。

一晩一升、すでにシングルモルト痛飲2本目、酩酊健忘症は日々進行。
なんだか肝臓が腫れてきているやうな…されど旅に酒は必須也。

三月の雨はアントニオ・カルロス・ジョビン。
三月の歌は武満徹と谷川俊太郎。
春分寒明けぬ今日、それでも春は必ずやってきます。

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佐渡は草刈神社の能舞台は誰待ちて

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佐渡の棚田も春を待つ

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越後はまだ雪の中

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日本をよろしゅうたのんます、富士山。

春嵐不在のままの写真かな

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睦月から最初の満月

24時間の移動、三つの飛行機に乗りたどり着いたところは…。
雪のパリから20℃の地へ。
遠隔作用を駆使してのopenradio、今宵はギターの音色と共に。

初春の満月一号は燦々と輝いています。openradio3月2日の放送はこちらから。
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2018/3/2_cao_mu_meng_dong.html

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春の兆しの車窓にもたれ

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柚子の苗はすくすくと育つ

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パリでの佐渡祭り、鬼に喰われれば本望よ

逢瀬せぬ弥生はいつも儚くて

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「数と夕方」

去年今年、一年の最後の日に詩集が届きました。
大晦日の夕方、郵便受けに入っていたのは「数と夕方」。
最後で、最初の言葉となりました。

だれでもないだれかに語る、というかつぶやきmurmurerの様です。
形容するなら、やさしい。
オブジェとしてとらえると、なんだか、四角いギモーヴguimauveの様です。
味は、ニュートラルに。

大事に大事に読むその時間のうちに、ブルターニュの天気は変わります。
深い霧が覆う午後、海からの風が厚い雲に流れを促して、
一息ついて窓を見れば青空。
気分は晴れ、本に目を戻し一編を読み雨音に気づく。
そうか、時間が経過したのか。そんな感覚です。

どの節から読みはじめても、つじつまを探さなくていい様です。
詩集の同著者、管啓次郎さんの「本は読めないものだから心配するな」で感じた
あれです。

声なき今、残る言葉は指のあいだからこぼれ落つ。
生きた言葉が連れてくる情景が、心象に響きます。

1月の新月の放送はこちらから
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2018/1/17_shuto_xi_fang.html

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「ふじつぼ」の編を何度でも読み返します。

去年今年机に落つる涙かな

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冬の月、みえる?

多様性って、何でしょうか。
一年が終わろうとしている今、終わると決めているのは誰なのでしょうか。
ある人にとってはこれから1、がおとずれる、あるいは渦中。
色々な始まりの時があり、色々な、終わりの時がある。
12月は、決して終わりではない。
色々な、始まりと終わりがあることを寛容に受け入れることが、
多様性の始まりだと思うのです。

それは、気象と生きることに通じていますね。
まったくもってこの同じ時間、時刻にまったく異なる気象の中にいる人々がいて、
生物、植物がいて…12月は季節の冬ではない場所があって。
ただ、パリ右岸北際は、まったくもって、冬です。
SDFと難民がせめぎ合い、そして彼らに手を差し伸べる人たちも…

月欠ける凍雲に消ゆ涙の粒

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そんな中、生きものの、生き様があるのです。

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アルフォンシーナと海

前回に引き続き、アルゼンチンの音を少し。
40’黄金期、ワルツのタンゴ。白眉は、OTTAVAから今年制作された、
ヴァイオリン喜多直毅さんによる演奏。
そしてもうひとつ。アルゼンチンの詩人、アルフォンシーナ・ストルニAlfonsina Storniを歌った、アルフォンシーナと海。

窓から、下弦の月は、見えますか?

海や山、女の懐にかえりなさい。
あの思い出の海に、かえりなさい。

わたしたちの生は、たくさんの死の上に成っている。

openradio12月10日下弦の放送はこちらから
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2017/12/10_arufonshinano_hai.html
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波に聞く思い出よせる冬の海

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鰹節からみえてくる人類の食の根源

何年か前、愛媛大学で鰹節を研究する女の子と共に、フランスはブルターニュ・コンカルノという港街で施工途中の鰹節工場を訪ねた。
フランスで鰹節!?
この企画に携わる人々の情熱に驚いた。
人類生まれてこのかた、海の恵みである魚をあれこれと試行の上うまい食べものにする術が、それこそ海を越えてここフランスでつくられることになる。
世界に至るところに、魚を加工して食す=味の底辺にする術がある。
日本の味の底の底、あるいは根っこにある出汁の文化は、辰巳芳子さんがことある度に反復するほどに、土地と食、風土と食を語るに必須。

鰹節は一種のカビをいぶした節に付着する技法のため、ここがフランスの衛生上の問題で一番の難関だったが、昨年ようやく国の認可が下り、そして生産開始となる。
コンカルノでの出会いを自分だけのものにしてもったいない。
ということでパリ日本文化会館で「鰹節-枕崎からコンカルノ-」と題した講演会を企画した。
話者はもちろんコンカルノの工場で働く、鰹節ラブ+情熱の人グウェナエルさん。
出汁・食べ物と人類の関係をもっとも切に語っていたのが、彼。
わたしたちは今、何を食べているのか、という問いかけ。

発酵過程、オメガ3脂肪酸、イノシン酸にグルタミン酸、はたまた
「アツケズリ」「ウスケズリ」「ハナガツオ」
という言葉の連呼にフランス人聴衆は目を丸くして聞いていたけれど、
実際の出汁の取り方、使い方の話しになると、皆一斉に携帯電話でプロジェクタに映る写真を連写する食いつきよう。
カリフラワーのグラタン、アンディーブ(チコリ)のサラダにも使える、
と話せば会場から歓声が。
食いしん坊たちの反応は、微笑ましい限りです。
ということで、dégustationとなり、一番出汁、合わせ出汁を味わう人々の
姿がありました。

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味の基本の図。もちろんUmamiは必須項!

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グウェナエルさんの従姉妹たちも手伝いに。

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祖母の家にも削りぶし器があったな。

湯豆腐や湯気に香添ふかつお節

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満月のアルゼンチンは夏にむかってる

月は通常秋の季語。だから季節の間に間に観る夜空に浮かぶ月に想いを寄せて句を
作るのは難しいのですが、凍てつくこの時期の満月は=冬の月。
どんな月が地球のいたる地から見えているでしょうか。
今宵満月は、南半球からのお土産CDから選りすぐりの4曲。
夏を迎えるアルゼンチンのものです。
お土産を持ってきた方は、元祖ブエノスアイレスのミロンガで美女からタンゴを習ったそうですよ!

サックス四重奏のタンゴ!? タンゴが誕生する以前のアンデスにある音とは!?
放送はこちらから⬇︎
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2017/12/3_man_yuenoaruzenchinha_xianimukatteru.html

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2017年夏のパリ・レパビュリック広場では、市民が広場で踊る姿がありました。
踊ることのできる、自由。

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エッフェル搭を眺めながら、シャイヨー宮のエントランスで
踊ることのできる、自由。

凍月や逢瀬は九時に橋の上

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小雪はじまり霞深まる

秋という言葉に後ろ髪ひかれつつ、気象は一歩一歩冬を呼び込みます。
明けの陽はようやく8時頃から白みだし、霞は街を上昇。
しばらくおやすみしていたopenradioは来週上弦の月と共に再開します。
とっておきの秘密兵器!?からの選曲になる予定。
どんな音の旅ができるでしょうか。

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荒川尚也さんの作品に小さな、菊。

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森での散歩に拾うこれら植物の名前を、知りたい。

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ものいわぬ大気の中に冬霞

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目を開けて見るか、否か…

怒涛のオリエンタルピアノツアーが終わり、ミュージシャンを空港に送り出せば、
ようやく自然の中に身を沈める幸福な時間がやってきます。
奈良の、あるいは鞍馬の山の中にこごみ深呼吸。
今回もたくさんの方のご協力に、感謝。

その後ドタバタ劇の飛行場からパリに着けば、秋雨。
タクシーからみるシャペル門に追いやられた移民、
あるいはスターリングラードの高架下、あるいは地下鉄。
友人が参加する移民への食料配給に来週から参加します。
わたしたちができることは、バナナを、温かい飯を、自ら持って彼らに渡すこと。
想像するまでもなく、人間が道に座り、腹を空かせている姿を写真に収める勇気は…
彼らと時間を共にする、交換の当事者でありたいのです。

さて、オリエンタルピアノツアーでの列島津々浦々盛りだくさんの話は、近日、
お楽しみに!

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鉄犬ヘテロトピア文学賞のお祝いの秋を彩る花は、
天野喜孝さん、叶松谷さん、夢枕獏さんからいただきました。

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秋深む午後の鞍馬に沈みをり

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