Archive pour 俳句 haiku

泣いても笑っても残り6公演

あっという間の43日間ツアー残すところ6公演となりました。
皆既月食を生口島〜宇和島で体験し、ゆるゆると影になる姿それは幻想的な四国で眺める月。
もちろんツアー中openradioは一回お休みしつつ続行中。
こちらで各地で収録したものをお聞きいただけます。

ゾロ目No.222 は老舗ジャズ喫茶、四谷いーぐるオーナー、後藤雅洋さんによる選曲。しかも店内での収録。
openradio No.222 2022/10/10 Waning Moon
openradio No.223 2022/10/25 New Moon
openradio No.224 2022/11/05 13th waxigmoon
openradio No.225 2022/11/8 Full Moon

凪は薄暮の中のに瀬戸内のしじまを象徴するような、そして今日は高知、黒潮の荒波か。
たどり着く先にはお江戸渋谷クアトロで、千秋楽お待ち申し上げております!

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果てのなゐ秋思只中凪に入ル
photo by 山下恒夫

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7月新月 不知火海-ブルターニュ

時空の移動。
想像の中で可能なTransportation、まるでエスパー魔美の世界ですが、可能です。
事象への嘆きを俳句に詠む、物を書く、詩を書く…etc
しかし、その行為は純粋性に基づいているかいないかが基調となる。

また訳のわからない戯言を綴っておりますが、月なき夜空に波の音をききながら、石牟礼道子さんの俳句が聞こえてきたのです。

毒死列島身悶えしつつ野辺の花

openradio No.211 新月の放送はmixcloudからご視聴いただけます。

01) Sailaway (Earth,wind &fire)
02) La diva de l’empire (Ky)
03) Le matin (Lars Danielsson&Paolo Fresu)
04) Metamorphosese nocturnes (Ligeti/Quatre Bela)
05) Pucuysito (Daniel Kirwayo)
06) But beautiful (Shirley Horn)

*Daniel Kirwayo のCDはアオラコーポレーションから

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帆船の出船6時の夏の風

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田端の月に惚れ込んで

あまりに単純。
仲間意識は常に何かの互恵性を生む。
純粋性とはかけ離れた、互恵性。

連帯は、ちがう。
自己の存在の »ため »ではなく、衝動的な互恵性なんだ。

そこに命の本質をみることができる。

田端の月は、そういう感じ。

↑意味不明ですね。

openradio No.210 7月下弦はmixcloudからご視聴いただけます。

https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-no210-2022721-waxing-moon/

01) Evola (Artaud)
02) After You’ve Gone (Stan Hasselgard & Benny Goodman)
03) Corvette 1954 (松任谷由実)
04) 宵待草 (ちあきなおみ)
05) Estoy Aqui Pero No Soy Yo (JUAN BAUSITST)
06) In Cologne (John Taylor)

* スタン・ハッセルガード幻の録音はBSMF recordsから7/29 に発売されます。https://www.bsmf.jp/?mode=srh&sort=n&keyword=stan+hasselgard

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通る度月眺めては与楽坂

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赤い月 球体

屋根の間に間に現れたその大きさと色に、なんだかこれからへの予感じみた感覚を覚えました。
目を疑うほどの円形。
ドスンときましたね。

いつも機縁に感謝しつつ、しかし何かに導かれているとしか思えない音楽を奏でる機会。

月が地球にとても近く満月の夜は、エリントン、ベイシーのジャズ。
パリーバクダット、ブラジル、日本から…

openradio No.209 2022/7/14 Full Moonはmixcloudからご視聴いただけます。

何が何だかわからない狂乱沙汰。
しかし実は政教分離なんて存在しない欺瞞の政治世界。
軸は個々人そして他者との関係に必須。

01) To you (Duke Ellington& Count Basie)
02) L’oiseau libre (Fawzy Al-Aiedy)
03) Ondas (Naná Vasconcelos)
04) Deux Prelude No.9 (Federico Mompou/Taher Jalily)
05) Bleu Moon (沢田穣治)
06) Letter for the future (沢田穣治 fet.シバリエ)
07) Bleu Rose (Rosemary Clooney/Duke Ellington)

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満月も涙も球体夏の夜

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三日月に会いたくなって

こういうことは本当に不思議で、あっ!何か胸騒ぎがして外に出れば目の前に月。
とびっきりの三日月。

演奏を終えた安堵、集まるファン、千秋楽打ち上げ、達成感はきっと次への命の時間へ。
月がウインクをしているようにも、見えてきます。

お疲れ様。

イレギュラーですが、それもこれもを物語性としてopenradio No.207 Crescent Moon 番外編としたいと思います。

選曲は、「カーラ・ブレイが好き」というソロアルバムを発売されたばかりのピアニスト渋谷毅さんの演奏を中心に。
そして彼の新譜レビューは Jazz Tokyo No.291からお読みいただけます。

なんだか形而上学的な愛だね、なんて誰かには揶揄されてはしまいましたが。

01) Utivilingssong (渋谷毅)
02) Just A-Sittin’ and A-Rockin(渋谷毅)
03) ちょっと長い関係のブルース(浅川マキ)
04) Life gones on / And on (Carla Bley)
05) Little Abi (渋谷毅)

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どことなく頼りたくなる初夏の月

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危険な夜 -Bird on the wire-泣きながら

6月最後の新月。
夏の予感は早くも的中し、しかしわたしは18度のフランスで、心も体もすでに秋の中にいます。

夜中3時に選曲・収録を終え、3時間の仮眠。
ハードな一日早朝、うつろの中での2時間以上のやり取りは…その選曲をした演奏者と。
こういう偶然の時空を超えた出来事を同期性というのだろうか。

言葉にしてしまった”存在”の意味。
そこにどれだけの深さと高さがあることか。

« 危険な夜 »(ジョン・ケージ)を越えて、 »鳥はワイヤーの上 »から自由の空へ(レオナルド・コーエン)、 »泣きながら » 飛び去るのだろうか(ロス・カルカス)。

openradio No.206 2022/6/29 New Moon
はmixcloudからご視聴いただけます。

01) Cheek to cheek (Lady GAGA/Tony Bennett)
02) Ev’ry Time We Say Goodbye (Lady GAGA)
03) SONATA No.4 Del pensador / Celebracion de la memoria (Ricardo GALLEN/Leo BROUWER)
04) The Perilous Night VI (高橋アキ/John Cage)
05) Bird On the Wire (Rosemary Standley & Dom La Nena)

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恋人の予感と踊る初夏の宵

06) 泣きながら Llorando se fue (笹久保伸)

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雨の樹 Rain Tree 武満徹

武満徹さんのあのキレッキレの現代音楽と、これでもかというメロディー=歌の世界が大好きです。
一人の人間が多様であっていい、ということは、彼から学びました。

ブルーな時にopenradioをやっていてよかったと思うことはあります。
それは、リスナーが待っていてくれる、という事実と、今回でいえばリクエストをくださった方に応えたいという使命をいただくこと。
実はそれもこれも吹っ飛ぶくらいにダメな時はあり、その場合文字通り”雲隠れ”となります。

リクエストは武満徹さんの MI・YO・TA でした。
長野追分の御代田。
彼はこの地を終の住処とし、畑仕事をする姿、作曲をする姿…etc 生活と音楽が同次元であることを実践されたのです。

合唱のために書かれたものですが、実はわたしは石川セリさんの歌により知り、今でもこのバージョンが好きです。

いろいろとあり、パソコンのキーボードをたたく腕にパソコンがあたる度に感電する感覚。
これからも、openradioを続けようと思います。

openradio No.205 はmixcloudからご視聴いただけます。

01) MI・YO・TA (武満徹/東京混声合唱団)
02) 雨の樹素描 Rain Tree Sketch for piano (武満徹/藤井一興)
03) En blanc et noir (Karol Beffa)
04) Solesmes sous la pluie (Karol Beffa)
05) Into the Dark I. Solennel, sans rigueur (Karol Beffa)
06) Into the Dark II. Flottant (Karol Beffa)
07) Un oeil,une histoire ひとつの眼、ひとつの歴史 (Ky /Maki NAKANO_Yann Pittard)
08) 24 Preludes in Jazz Style, Op. 53_ IX. (Nikolai Kapustin/Steve Osborne)

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モノクロの雫輝く夏至月夜

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こんなにいい音楽があるのに

って、思いますよね。

サブスクで勝手に流れてくる音楽、もあると思います。
そういう出会いもある。

それぞれにそれぞれなのですが、伝搬という現象が、口から、行動から、感情から連なることを人類や植物、いやものみな行ってきたうえである今日の命。

AIだって電源がなければそれでおじゃんよ。
ならば何を信じる?

-日常の中の物語性-
わたしは空の広がりと、人伝えあるいはフィジカルなすべての出会いに、委ねたいのです。

openradio No.204 6月のFull Moonは、「菩提樹」をテーマに啓示的な選曲となりました。
それは、日常の中にある物語性。
現象は通り過ぎる。しかしその現象の捉え方によって、想像が生まれ、想像の欠片が音楽になるのではないでしょうか。

3曲目、Flying Flowers (Slawek Jasklke)は、早速方々から「こんなにいい音楽があるのか」というメッセージを頂いております。

00) Lawns (渋谷毅)
01) Der Lindenbaum (Markus Sehafer/Tobias Kuch)
02) Der Lindenbaum (Terem Quartet)
03) Flying Flowers (Slawek Jasklke)
04) Me and You, the Tree and the Rain (Soheil Nafissi)
05) Spring Summer Feeling (Jill Scott)

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菩提樹の花摘む少年初夏の夢

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発酵-共生 換喩-ジャズ

ベース奏者吉野弘志さんのソロアルバムのレビューそしてインタビュー。
すでに掲載されておりますが、JazzTokyo No.290にて。

ソロ公演前日の貴重な時間をいただき、オチは笑顔、男の苦笑いほどダンディーなものはなかろうものか。
往信として彼からはこんなフレーズをいただいた。

「音のみならず、時空の拡がりを経てまた心の中に戻ってくる皮膚感覚」

そういう音楽を奏でる方なのだと思います。

怒涛の発酵ツアーinフランスは小倉ヒラクさんの横溢する閃き感覚によって本日で終了。
実に哲学的毎日を過ごし、脳みそはフル回転。

そんな、発酵と音楽の時間はopenradio No.203でご視聴いただけます。

01) ラフォーレ(みどり)
02) ついてる男(スチャダラパー)
03) 花よ、なぜ紅い (吉野弘志)
04) Shenandoah (吉野弘志)

そんなことを言っている間に今宵満月は煌々と輝き出しました。

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予感する空に現る皓月や

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ジャズによって世界を認識する

openradioというアルバムに収録した曲「枯木灘」。
いうまでもなく中上健次の代表作となる作品から名前をいただきました。

どこから話せばいいかわからないほどに、新宮・熊野への導きの果てに、遂には楽曲名してしまうという図々しさ。
ある方のソロアルバムのレビューを書いている最中、辿り着いたのは中上が語るジャズ。
なぜならばその方は方々作家の朗読とのライブをされており、何よりジャズへの憧憬として楽器を始めしかしその範疇ではない領域の音を鳴らすミュージシャンなのです。

ージャズは差異の産物だからー

そう言える中上の文学と音楽のバランスが、羨ましい。

2022年5月晩春最後の新月、openradioはmixcloudからご視聴いただけます。

00) Erilinda (Michel Petrucciani)
01) Soluuru -Metamorphosis- (Albert Kuvezin&Yat-Kha)
02) Left Alone (Abbey Lincoln)
03) Camarades (Chassol)
04) Lovelee (Michel Petrucciani&Lee Konitz)
05) La vie en rose (高木元輝&吉沢元治)

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薫風も何もなき空大気圏

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ラマダン満月 心の脆さ

アラビア語で和気藹々と話しながら自転車に乗る男二人と、5歳ほどの女の子二人。
籠にはミントの葉、そして紫の花満盈のローズマリー。

時間は19時。
日没まであと2時間のラマダン中の時間を友=アウラと共にする、彼らの文化は宗教を起点にしているものの、微笑ましい生活文化ではないか。
一ヶ月に及ぶ日中断食を家族、共同体としての仲間たちと分かち合う。

« ラマダーン ムバーラク(良いラマダンを)! »とサックスから口を離し声をかければ、彼らは籠からひと房のミントとローズマリーをくださった。

生きるという営みを、説明なしに交通することができる、それは安らぎである。

「フランスではこうなんです。復活祭なんです。サマータイムなんです。」
といちいちの説明が億劫になるほど、この地に生きてきたということだ。

openradio No.198 4月の満月の放送はmixcloudからご試聴いただけます。

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花散るや心脆さに比例して

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こぼれ落ちる

そしてまた指からこぼれ落ちた。
人知れず旅立つ命を電話の向こうの声で知る、あるいは今となっては電話からの声でさえない。
SNSという現実をいくらでも操作できる阿呆からその知らせを受ける世界になってしまったけれど、死者が語らぬ死という知らせに慟哭したそれはもう4年前。

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その知らせを他人事ながら受け、そう、選曲を変えたのです。
こういったアクションが、ある連帯になると信じて。

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Shinji Aoyama by Liberation

もの云はぬ人の心情春愁ひ

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選曲とは、だれかにごはんをつくるその献立を選ぶような

はたと思ったんですね。
かれこれ4年ほどになるのかopenradioを始めて。
回毎に意識することは自己心情もあり、やはり時勢に反応したい。
偶然にキャッチする吐息や、今風にいうなら「つぶやき」にも反応したい。
すると、子供の健康を考えながら献立を考える母、あるいは愛する人が食べたものを作るごはんの作り手、
そんな妄想の中で実は選曲をしていることに、気がつきました。

著作権のことはいろいろあるけれど、しかし今日openradioを聞いてくれるこの世界に居る、ささやかなリスナーの存在に、演奏者、著作権を持っている人々は、微笑んでくれると信じています。

サハラ沙漠トゥアレグ族、 »不幸な兵士(le soldat malheureux) »というブルターニュの歌、C型肝炎の痛みの中にきくジャズ、三宅純さんによるWhispered Gardenは時空次元を往来する、ささやく庭。

春満月の下希望なく歩く、しかし雨の隙間からは花の香。

openradio No.195 2022年3月満月はmixcloudからご視聴いただけます。

01) That’s All (Stacey Kent)
02) Arraiada (Jun Miyake 三宅純)
03) Ar Zoudard Maleurus (Erik Marchand / Thierry Robin)
04) Tree Song (Bruno Angelini)
05) Oualahila Ar Tesninam (Tinariwen)
06) It Might As Well Be Spring (Stacey Kent)

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声探す春満月は雨の中

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ミモザ 秘めた愛は黄色だった

春の知らせ、香り、色。

ここフランスではミモザの開花は日本より早く、南仏からパリに届くのは2月中旬あるいは初旬が盛り。
今は連翹そして、なんといっても野に咲く水仙。
高校生だったわたしは行きつけのジャズ喫茶の店主に家の庭に咲いた芳香放つ水仙の束を渡したものでした。
もちろん父同伴で。

歩くことが好きだったある人の靴は黄色だったことを思い出した。
通勤、小旅行、確かに黄色でしたが、今はもう色あせているのでしょうね。

俳友の一句を

三寒を避けて四温に靴下ろす (牛眠)

眩暈がする香りなんです、ミモザって。
その香りを秘とするか、プルーストに倣って想起とするか。
確かなのは、あの愛は綿が飛んでいってしまったごとく、どこにもなにも残らなかったということ。

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ミモザに触発されて、久しぶりにnoteにてフランクの音楽評「勝手にレビュー」を更新。

大好きなミモザを贈る漢ゐて

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ウクライナ ざらつく透明な声に一涙を

羽田から発ち東京上空を北西へ、やがて乾いたあの土地そして雪に覆われた、人などいないのではないかと思うほどのあの土地を見るとき、それでも息を感知したくなります。
生の証とは、ざらつく透明な声である。

ウクライナの音を探したんですよ。
曖昧なしかしはっきりとした境界線のあちらとこちらで、音楽はやはりその境界を分かつものである、と思いたいのです。

openradio No.193 2022/3/3 新月はウクライナの声へ、捧げます。

01) Nad Dunaem (Dakha Brakha)
02) Ahovo Rabo (Joel Rubin Jewish Music Ensemble)
03) Bleu Lines (Massive Attack)
04) Sekkei (土取利行)
05) Small Car (Marvin Pontiac)

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残雪に轟く声の遠きかな

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御礼と詫び表裏一体その存在

陰翳と陽光その落差は想像さえできないと思います。
ジェットコースター。
奈落の底へ、ノルマンディーの海岸、エトルタの絶壁をヘリコプターから見下ろす感じ。
あるいはピラミッドのひとつのあの巨石を一人で持ち上げられるような妄想とやる気。

そういえば、父とゴッホの墓を参り、枯野に飛ぶカラスを追いかけたどり着いたノルマンディーの海岸。あの頃僕らは酩酊にて運命をさまよっていた気がします。
そんな父の新年の一句は

待春のひかりの柔し老いの宿

わたくしの身を案じて色々な方が四方八方で祈願してくださる。

・寒雨の中寒川神社までいき八方除のお守りを渡してくれた浅草の友。
・奈良の磐座で祈りをあげ、米粒のような石に南無阿弥陀仏を書き、麻紀ちゃんお年玉だよ!と渡してくれる山伏。
・ブルターニュからは元旦初日の出の写真と共に健康祈願。
・武野紹鴎の墓を守る堺のお坊さんとの難波逢瀬にて新企画の祈願。
・初活けはみささぎ、その名は陵西。千両南天朗読音楽、そして吉案じる家元のごはんは芸事の極位。

初釜一服の手前もよく、雪華雪片の風情よろしく今年の抱負なんぞいうに及ばず云うならば、

「四方八方バシバシ行くぜ」

openradio
art et cultures symbiose
Traveling Haiku …etc
総括するopenmusic:仲野麻紀の活動。
今年もご贔屓のほど何卒よろしく願います。

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新譜 openradioの増版を記念して一枚。
photo:H.Nakagawa

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佐渡その土地もまた憧憬となり

大雪警報の最中に向かって越中、佐渡へ飛び込みに行った。
そんなツアー後半戦。
暴風、雪がようしゃなくライブ会場の窓をたたきつけ、一体音楽なのか風なのかわからぬカオスな空間。
それでも聴きに来てくださった方々は笑顔で、本当にほっこりした笑顔で家路に帰られたのでした。
そして翌日欠航が続く佐渡汽船。

すべてが奇跡、そう、あの夜海を渡り佐渡で奏でることができたこと、いや、この世の空間で音楽と一緒にいられることが、奇跡であると。

帰りの汽船の穏やかだったこと。
土地の息、あの海を渡った、流された者たちの息が聞こえてきて、一曲、歌が生まれたのでした。

openradio No.187 今年最後の満月の放送は、佐渡島、相川でフィールドレコーディングした波の音と、兄弟子とのトーク。
残る放送は下弦。

佐渡の夜。
鉱山、権力、金、海そして山。
その果てに何を見る。
佐渡ヶ島に通い10年。

いつもご視聴ありがとうございます。openradioは
mixcloudからお聴きになれます。

01) Gloria’s Step (Bill Evans)
02) La chanson de sextoy (Yann Pittard)
03) Cicle (林栄一)
04) Bleue (Ky)
05) Cure (moonchild)

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土の息冬の鼓動を聞きし佐渡

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霜月新月繊月〜OPENRARIO 発売

河口湖での演奏は毎年恒例となります。
そして様々な想いと共に今回も富士五合目へ。
新月から2日目霜月繊月は富士山の後方からひょこっと現れました。

11月7日に新譜 OPENRADIOが発売となり、早速ご注文多々いただき、感謝。
道中スーツケースから旅立つCD。土地土地の香りを入れて、今日も投函いたします。

ご注文はこちらのサイトから手続きしていただくか、あるいはBandcampのサイトでは試聴+デジタル購入あるいはCD現物購入ができます。

すでにLP化するお話があがってきたり、どうなることでしょうか。

来週日曜日にはInter FMラジオ番組 Song X Jazz Presents « Old and new dreans »でパーソナリティーをします。
特権的に新譜のご紹介をしますので、お聞きに逃しのないように!

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薄膜の記憶霜月富士の月

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屋上生活〜ツアー生活

自主隔離期間。
橋の下生活はかろうじて免れ今季も屋上生活となる。
利点は空。
晴れに勝るものはなく、月が出ていればなおよし。

一騎打ちとなったサックス奏者坂田明さんと赤坂での演奏を終え、ツアー生活の始まりとなる。
長丁場、どこかでお会いできればなおよしとします。

羽田村、那珂川、珠洲、久留米、富士山、井戸尻、安曇野、諏訪、白楽、日吉、碑文谷、朝倉、真庭、美濃、谷汲、牛窓、京都、堺、泉州、高野山、新宮、伊勢、鎌倉、洗足、飯能、宇和島、新潟、佐渡、三鷹、山谷、神楽坂

別途ツアー日程はこちらに記載いたします。

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OPENRADIO 新譜発売ツアーでなく、「旅する花束ツアー」と名打ちたいもの。

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色の組み合わせに唸る。

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その亡き人へのやさしさを色にして。

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坂田明先輩とのDUO終了後。

花とゆく旅路一人の秋の空

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Jazzの揺曳

人類とジャズ、大げさなほどにこの音楽がもつ、すべてのアイデンティティーへの包容。
あるインタビューをきっかけに、再び、深く、そしてその進むべき高みを実感したのでした。

openradio No.176 10月上弦の放送はこちらからご試聴いただけます。

01) Improvised dialogue between Oud and Qanoun : AMAR (Asil ensemble for Arab contemporary classic music)
02) Interval study 2A 2020 (Stéphane Payen / Guillaume Orti)
03) Don’t blame me (Noël Akchoté / Shin Sasakubo)
04) The doors of perception (Maki Nakano)
05) Cazzati/Pssacaglio (Ensemble Baaroque De Mateus-Marie Leonhardt)

新譜「Auto & Bauto」by Noël Akchoté & Shin SasakuboはBandCampから購入できます。

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闇彼方前奏曲は秋夕日

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あなたがいるからわたしがいる

お酒を飲んだわけでもタバコを吸ったわけでもないのに、脳内が煙った感じで霧の中にいるこの感覚は、まさしく疲労の限界というものだろうか。
集中レジデンスの1週間は出来上がった曲の試し録りの後アレンジを施し、ハーモニーやリズムに変化球をかけ、
構成アイデアの提案に妥協しないままミュージシャンとの対話。
そのだいたいは不可能的技術の隠蔽を発端に起こるものの、そんなものはすべて見透かしているので、ちがうやり方でこちらのアイデアを貫く。

« あなたがいるからわたしがいる »、という発想は一直線であってほしい。しかし時々その現実から逃避したくなる、そんなジレンマとの戦いでもある。

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直線の波などないと知る孟秋

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まろやかに、刺々しく

暁の中に満月が沈む景に見とれています。
ナントという街でのレジデンス最中、宿舎となるアパートからは田舎でもパリでもない、小ぶりな街独特の光。

2021/9/21 満月のopenradioは、
デンマーク弦楽四重奏が奏でるベートーベン、音の伸縮。
イランの歌手、ペルシャの深み。
ミンガスビックバンドの厚みとハーモニーはジャズ。
キューバのギターはいくつもの夏の場面を。
かなしみもよろこびも、まろやかさもとげとげしさも、Full Moonがすっぽりとつつむような、Open Radio 中秋の名月、満月の、放送です。

mixcloudからご試聴になれます。

01: Full Moon (Eden Ahbez)
02: Derecho Humano (Silvio Rodriguez & Rey Guerra)
03: Aghayede Neo Kanti (Mohsen Namjoo)
04: Please Don’t Come Back from the Moon (Charles Mingus)
05: Beethoven Cavatina. String Quartet op.130 : Adagio molo espressivo (Danish String Quartet)

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どことなくどうでもいいと月眺む

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怒りは沸点、後ろからやってくる夜の愛撫

色々なところで怒り散らしてすみません。
馬事公苑、新木場、あらゆる無意味によって自然が破壊される過程。何もできない自分に対しての怒りで19度の海が49度になりそう。
海に生きる生物たちが困るな。

怒り沸点をクールダウンにと出た20時の散歩。背中から夜がやってきて、花々の色を消していった。
南西の空へ妖艶な半月が見事に沈んだのでした。

openradio No.172 9月上弦の放送はmixcloudから。
幻のサックスJoe MacpheeとロマのギターRaymond Boniによるジャズ。
エクアドルのピアノ、飯島晃さんという奇跡のギター奏者、そしてSoul Soul Soul….etcです。

01 Chatarratero (Daniel Mancero)
02 Oleo (Joe MacPhee)
03 The Waiting Grounds (Akira Iijima)
04 More Than Ever (Moonchild)
05 Let Your Feelings Show (Earth, Wind and Fire)

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見事に真っ白な柏紫陽花。

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沈みゐる月金星を連れ行きぬ 

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旅は-殯-もがりということだった

2021年9月新月。
今夏の旅は意図せずしてブルターニュの海に誘い込まれてしまいました。
その理由をわからぬまま、歩き続けたというか。

今回の選曲には自信があります。
だって、あまりにもあまりにもあまりにも深きことばかりが身の上に起こった中で出会った音楽なのですから。

放送はmixcloudから、ご試聴いただけます。

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摘み揃へ献花の中に晩夏光

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Authropocentric – 星と祭-

碩学たる者の美学とは究極の自我放棄だった。
嚆矢としてアルフレッド・メトローをクラストルの『国家に抗する社会』訳書あとがきで語ること。そういう謙虚さ。
そしてAuthropocentricへの懐疑。

さておき、井上靖の-星と祭り-は名著であるが、角川源義の解説がまた泣ける。
悔しいかな俳人の生き方とはこういうものであるか、と。
彼の辞世の句

後の月雨に終るや足まくら

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病床に送る月ありこと遅し

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