Archive pour あーと art

レバノン特集其の二

雨が降るたびに秋の匂いが増してゆく9月。秋分をむかえますね。
前回に引き続きopenradioではレバノンの音をお届けします。
微分音に電子音。
アラビア語の発音の中に音楽の要素を聴き取ることができます。

10月に来日するイラストレーター、ゼイナ・アビラシェッドの作品
「オリエンタルピアノ」の中で著者は、多様な文化を抱えたひとりの人間が、
現世を生きるうえで感じ取った小さな希望を、絵と物語によって語っています。
そこに音楽が重なるとどうなるでしょうか?

10月30日(月)は神楽坂の赤城神社でのコンサートとなります。
その前後も盛りだくさんの日程。
沖縄から北海道まで、お見逃しのないように!

9月の新月のopenradioはこちらから
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2017/9/20_rebanon_te_ji_qino_er.html

オリエンタルピアノ日本公演 
10月22日(日)那覇 アルテ崎山
10月25日(水)那覇 寓話
10月28日(土)新潟 器
10月29日(日)東京 アンスティチュフランセ
10月30日(月)東京 赤城神社
11月2日(木)余市 余市テラス
11月4日(土)河口湖ジャズフェスティバル
11月5日(日)静岡 さじっとの家
11月6日(月)四日市 tavola calda OHNO
11月7日(火)名古屋 feel art zero
11月8火(水)京都 アンスティチュフランセ関西

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偶然にも文字が金色のレイアウトが多いようです。

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Sharif Sehnaoui率いるAlmaslakhレーベルのほとんどの作品は限定500枚。
それぞれの作品に工夫がこらしてあり、こちらはジャケット自体が
封筒になっています。だから、注文するとジャケットに送り先の住所と
レバノンの切手が貼られるわけです。

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グロワ島 国際映画祭から

暦は初秋、体感温度、気持ちの夏は終わりに近づいています。
今年はなんだか島での演奏が多いようで、今回は、
17回目をむかえるグロワ島国際映画祭での演奏となりました。
今年のテーマはアンティユ諸島。
しかしなんと映画祭で受賞したのは「Ama san」という日本とスイスの合同製作による作品。
島々をテーマにしたこの映画祭で、いつか日本をテーマにしたいと主催者が話していました。そんな日がくるのも遠くはないでしょうね。

8月の上弦の放送には、夏の想い出をキューバンの音々にのせて…
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2017/8/29_gurowa_dao_guo_ji_ying_hua_ji_kyubanna_yin.html

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ama san のCláudia Varejão監督、受賞おめでとうございます。

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各々楽器を担いで船に乗り込みます。

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島の港江にある旧組合の建物がコンサート会場となります。

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会場ではフィルムリールが装飾に使われている。
毎日22時に上映が終わり、観客は音楽を聴きながら思いおもいに踊ったり聞き入ったり。

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ブルターニュ900kmの旅

ひとりの作家、ひとりのイラストレーター、ひとり陶芸家が
ブルターニュに残るケルト文化を求めて900kmの旅となりました。
この地にはその象徴となるものはなく、
ただただヨーロッパ大陸極西に残る自然の中に、空気感としてただよっている。
この半島に残る自然の中にいまも目には見えない妖精や小人がいる様です。

旅の最後には村の小学校にて皆で習字の授業を。
海と共に生きる小学生と「海、海、海」の時間となります。

7月1日上弦の放送はこちらから↓
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2017/7/1_burutanyu900kmno_lu.html

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極東-極西、海と海で、わたしたちはつながってるね!

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レンヌ-モン・サンミッシェル-フィニステールと続きます。

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アーサー王伝説、ケルトの妖精たちがいる森へ。

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Free Jazz & Mexican Music

Anti Rubber Brain Factory 楽団2017年のプロジェクトはメキシコ。
スペイン出自とする歌手カルメンを招いてのコンサートには
日本からの友人、そして郊外線電車の中で声をかけた声楽専攻のミュージシャンも
聴きにきてくださり盛況にて終了。

スペイン語の歌々の抑揚は太陽を連れてきてくれます。

6月17日下弦の放送はこちらから↓
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2017/6/17_Free_Jazz_%26_Mexican_Music.html

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1週間のクリエイトレジデンスでのリハーサル

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会場は毎度おなじみ元パスティス工場Anis Gras

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目下日中は30度近いパリ。シャンジュ橋からの夕暮れ。

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春分を彷徨う移民たち

戦争?だれが武器をつくっているのでしょうか。
« death rather than humiliation »
だあれも止められない人類の宿命。

フランス大統領選を目前に、まさに今ギー・ドゥボールが唱える
「スペクタクルの社会」まっただ中です。
というか、西も東も、右も左も社会はスペクタクル=茶番劇。
内藤礼さんの「信の感情」という展覧会を後に、
あるいは「未来をなぞる」という映画を観て、
メトロで出会った土地を去らざるえない人々を目の前に、
かれらの今はわたしの瞬時の行動に託されているかもしれない今日。

放送の白眉はやはり、ナイサムの微分音で奏でられる音世界。
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic.jp.net/openradio/entori/2017/3/20_chun_fen%3A.html

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3月20日春分の放送です。

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INALCO国立東洋言語学院では毎週学生たちがイベントをしている。
シャービーをかけながらフランスの今を謳歌する彼ら。

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絶対的に違う「私」と「あなた」の間に奏でる音楽

昨年10月に発売された拙著「旅する音楽」に関するインタビューを
週間読書人がまとめてくださいました。
いやはやネットで読める時代なのですね。
フランスに送っていただいた紙媒体である記事はまたもや地球上を旅して
日本に戻ってしまったそうな。
郵便事情なのか、移動するわたしのせいなのか…。

執筆していた最中、悶々としている中、
「語りかけるように書いてごらん」
というアドバイスをある方からいただきました。

もしかしたらインタビューに書いてある内容が
本当は本の中で書きたかったことなのかも、と思う次第。

人にね、何かにね、語りかけるようにね。

記事はこちらから読めます。
http://dokushojin.com/article.html?i=796

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立春を過ぎて、日永への速度は加速。
人生は、その瞬間瞬間が選択の連続。

ものの芽やもうすぐだねと逢瀬の日

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それではまずは北海道から

Ky 10周年ツアー in Japan
なにせ1ヶ月で24公演なので移動-機材設営-演奏-食事-就寝-洗面所-移動
の繰り返しにて »狂気のツアー »と関係者の間では呼ばれておりました。
よって各地で何が起こっていたのか、訥々とご報告したく候。

出会いは機縁となり、札幌は「たべるとくらしの研究所」。
お店の名前がいいですよね。
店の名前というよりは、生きる思想がそのまま名前になったようです。
この研究所の母体となる安斎果樹園の何代目でしょうか、安斎伸也さんは、
そう、福島から札幌に移り、家族と共に根をこの地に張り、そしてこの地の人と、
色々な人が行き交う場を提供してくれます。
この日はなんと室蘭から車で2時間かけて、あるいは函館から、
岩見沢、余市からと駆けつけてくださったお客様に感謝。

翌日蕎麦好き一行は、同行人ゆうじさんが前から気になっていたという
「たぐと」へ。
そば打ち人のオーナーは、身体の様々な苦難を越え、
岐阜は下呂から札幌に移り蕎麦屋を営んでいるそうな。
いやはや好きなことを全うする意思の強さが、
真っ白い、うまい蕎麦となるのでしょう。
目指すは滝川は興禅寺。
福島の岩屋寺での出会いとなったご住職の芳村さんのアイデアが光る本堂
今宵は満員御礼也。
助っ人に近隣のお坊さんもお手伝いに来て下さり、
ノースファームチーズ、北菓楼、地元のりんごジュースに
ローカル色満載なお寺は鮮やかな宵となりました。
翌朝、昨夜の宴は何処へ、袈裟に身を正した僧侶お三方の凛々しさといったら。
今日もだれかの、だれかへ届くお経を詠まれるのでしょうね。

さて、紋別と行きましょう。
オホーツクですね。漁師の匂いがぷんぷんする、かっこすぎる港街には、
やはり花街があって、同伴出勤する子や、赤提灯が路地の路地の路地の
奥にある様子にホッとします。
さて、今宵のお客様はなんと6人!
でも、温泉に入って身体は軽く、オホーツクの海とそれを見下ろす山の樹々の
息を吸って気分も軽く。
遊び気分の音は弾んでいた様な気がします。
演奏後の初運転前に仮眠、と思いきや起きたら零時を過ぎている!
おっといけない運転手を待っているご一行の杯が進んでいました。

左にサロマ湖を見ながら、海岸線にはホタテの殻。
常呂(トコロ)と美幌(ビホロ)を抜けたら、ここは網走です。
なんといっても天都山頂にある道立北方博物館には
必ずや行かれることをお勧めします。
なぜか?それは、人々が生きて生きた姿が、音と共にあるからです。
人類に歴史に音の記憶はいらないかもしれませんが、それでも、身体から出る音や、
動物と会話する音や、精霊を呼び起こす音って、ちょっと魅力的ですね。
映像資料、モノの資料、おもしろくっておかしくって、
愛らしい人々の足跡を感じることができます。
お昼は網走で讃岐うどん…?
訳があるのです。
他者との関係性に無関心でいい。無関心ではいられない。
この両者の違いは明らかです。この両者を前にして
わたしたちはどんなジャッジもできません。
後者の場合、無関心でいられないこの人は讃岐うどん屋さんをすることで
関係を作った人のことです。
なんだか頓知のようですが、早い話身体障害者の人々の働く場所として
成り立っているこのうどん屋で見た北海道を中心にした地図、
この地図が店の入り口に貼ってあったことにより、ものごとをどう捉え見るか、
それにより世界は宇宙になる気がします。
経営者の打越さんと、ここで働く人たちが生活する宿で演奏後の宴となり、
そこで登場したものとは!

壱)美幌出身の山口昌男さんのサイン本。
(これを見せてくださった打越さんの目尻、緩んでいましたね。)
弐)MDに収録された、山口昌男さんの母校の校歌、それは谷川俊太郎さんによるもの。

弐)に関しては谷川さんのご子息を通して必ずやお手元に届ける約束となりました。

網走から余市??北海道を一気に横断です。
そして着いた夜に演奏。やはり演奏者の日々が体力勝負!
ここになんと、札幌公演にいらした方が3度目の参加となり、
それはもう盛り上がりました。
そしてこの日はたまげてしまうほどの18歳の津軽三味線奏者との共演となる。
この津軽三味線奏者、浅尾強嗣君の演奏は、12月1日に渋谷はサラヴァ東京で聴くことが出来ます。
もちろんKyと一緒に、そしてリングに立つ競演者は! 
ブルキナファソ代表Moussa Hema ムッサ・ヘマ <<<<<<☆

引続き皆様のご来場、お待ち申し上げております。

北海道のみなさん、ありがとうございました!

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紋別にてタイヤに釘が刺さっていることを発見!

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北海道を中心にした地図。”北”ってものごとの”上”ではないんだ。

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北海道立北方博物館

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敗者学のすすめ-山口昌男-

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Ky -10e anniversaire – Tour du Japon 2016

ー Ky 誕生10年、そして音世界の旅は続く ー

それでは、丸一ヶ月、24公演の旅に行って参ります。

10月6日(木) 札幌  たべるとくらしの研究所
10月7日(金) 滝川  興禅寺        
10月8日(土) 紋別  ヨガカフェ・オルオル 
10月9日(日) 網走  網走市役所北コミュニティーセンター 
10月10日(月) 余市  余市テラス 
10月13日(金) 秋田 秋田公立美術大学 「旅する音楽」講演+ミニコンサート
10月14日(金) 秋田 café pour deux  
10月15日(土) 潟上 たそがれファーム収穫祭
10月16日(日) 小田原 うつわ菜の花 森岡由利子 個展
10月17日(月) 那覇 Le gombo
10月21日(金) 長岡  gallary mu-an 
10月22日(土) 新潟 新潟県政記念館
10月24日(月) 下北沢 B&B 「旅する音楽」出版記念トーク/ゲスト:ドリアン助川
10月25日(火) 名古屋 天白小劇場 障害者労働支援おちゃや+Ky
10月27日(木) 名古屋 feel art zero
10月28日(金) 四日市 tabelna ohno
10月29日(土) 京都 rondokreanto
10月30日(日) 天橋立 玄妙庵カフェ 
11月1日 (火) 尾道  ハライソカフェ
11月2日 (水) 尾道 尾道交流センター
11月3日(木) 高根  パラディーソ
11月4日(金) 牛窓  てれやcafe 
11月5日(土) 東京 求道会館
11月6日(日) 河口湖 河口湖 Jazz Festival

問い合わせ:contact@openmusic.jp.net

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落穂拾い-アニエス・ヴァルタ-

稲穂輝く収穫の横で待ち構えるのは烏たち。
色のコントラストが面白い。
この背景はパリの街でもよく見かける。
拾う=収穫。
わたしもマルシェの後に幾度とお世話になったことか。
拾う人々と仲良く小型ナイフを手に、トマトやらりんごやらを拾った。
その日の糧を得るために、街に落ちている野菜を拾うという行為は、
労働でもある。この話はまた別の機会に。

Boxセットになったアニエス・ヴァルタのそれはまあ仕掛けの多い
玉手箱!という趣向。
女の子にとってこのBoxは、大事な小物を入れた、宝石箱を彷彿させる。

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穂を与け巣立つ我が子に秋烏

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アニエス・ヴァルタおばあちゃま、と呼びたいね

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収穫、地に佇む種 -心地よい絶望-

紫蘇の穂は土の上に落ちそしてまた来年芽をだす。
曼珠沙華が秋の彼岸この時期に、必ず、必ず咲く姿に
わたしたちは何を見るでしょう。
様々な地には、種が佇み、いつか陽を浴びすっくと伸びゆく枝葉の季節を待つ。
しかしその地を失った人々がいる。

色々な場所や色々な人や自然から種をいただき、
Ky10周年を迎え、その種は今、音楽という地の中で芽吹きを始めたようです。
しかし、”今”という時を生きるわたしたちの前には、常に「絶望」という
娑婆の現実が立ちはだかっているわけで。
そこで、約100年前に書かれたサティの「心地よい絶望」という
短い対位法による曲を新譜のタイトルに使いました。

今ままで録音からマスター、プレスリリースに至まで、
そしてジャケットを友人アーティストに支えられ、孤独にCDを作ってきましたが、
今回はじめてチームでつくりあげるという醍醐味を覚えました。
SyntaxJapanやOTTAVA、A&Rにデザイン、そして録音するわたしたちの周縁にある
地の自然たち、お力添えしてくださった方々に感謝いたします。
発売は台風一過彼岸花の咲く秋分の日となり候

CD詳細→ https://synthax.jp/RPR/ky/desespoir.html
Ky10周年ツアー→ http://official.kyweb.fr/official.kyweb.fr/welcome.html

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実るほど頭を垂れる稲穂かな
まさにこの稲のめぐみを前にする農家さんたちの想いを代弁したことわざ。

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ベイルートでバンクシーに遭遇

倒れている民に対しそれでも暴力をふるう権力。
ここでは警察をその権力の象徴としたバンクシー。

そして隣にはシュトックハウゼンが1969年にベイルートから18km離れた
Jeita洞窟で行なったコンサートで語った言葉たち。

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中指を立てずにはいられなかった…

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長野の山々と地脈ーブルターニュのメンフィルと気脈

新宿のビル群、これらビルの高さを支えるものは何でしょうか。
原始時代に建てられたこれまた摩訶不思議な巨石、メンフィルは、その高さと
同じくらい地の中に長さをもって、地表にでる石を支えているそうです。

長野の山々は地脈を張りめぐらし、わたしたちの生活を目に見えぬところで根源的に
支えているようにもみえます。

インドの作家アルンダティ・ロイ女史が「民主主義のあとに残るもの」
で語りかけることとは、この表出されるものごと。
それは、「表れる」ためには、「表象」されぬものごとへのまなざし。

「資本主義の現実の「墓堀人」は、まるでイデオロギーを宗教とした枢機卿のように
妄想に憑かれたままその役目を終えるかもしれない。いくら戦略に長けていたとしても、彼らには単純な事実が把握できないようだ
ー資本主義が地球を破壊している、ということを。
戦争と消費というふたつの古いトリックで過去の危機を切り抜けてきた資本主義だが、もうその手は効かない。
 私は長いあいだアンティラの外に立って、陽が沈むの見つめていた。
その塔のような建物が、高さを同じだけの深さを持っていることを想像してみた。
そうするとそれは二七階建ての根茎を持っていることになり、地面の奥深く根を張り
めぐらして地球から栄養を吸い付くし、それを煙と金に変えてしまうことだろう。」

ところでブルターニュの現在は、ジョゼ・ボヴェがあるファーストフード店の解体を
うたったその時代を経て今、黄色と赤の看板と動物が同じ地に住む、
という時代になったのかも知れません。
そこには地とものの繋がりも、気というつながりも、全くありません。

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賢者ナータン-Nathan le Sage-

1779年、レッシングによるこの戯曲は今、Nicolas Stemannの演出と、
エルフリーデ・イェリネクの脚本により、最高の演劇になろうとしている。
三つの指輪で有名なこの物語は今、この時代において示される真相、

-資本主義、それはまるで第四の一神教のようだ-

苦笑いするしかない。
そういう矢先にもわたしたちの生きる世界は
無意識下においてこの現実に包囲されているのだから。

諧謔に富んだ演出、映写を取り込む(i-phoneでの撮影!)演劇のリハーサルは順調。
役者ではない演奏者はその場にいることが重要で、
「はい、音楽!」
といわれれば音を差し出す状態でなければならない。
それでも多くの時間は役者への演出がほとんどなので….
そこで機転が働く音の錬金術師たちは手持ち無沙汰の時間を
「楽器をつくろう!」
という”つくる”喜びに変換する。
そしてできた楽器は、劇中登場するカラシニコフを改造した
「カラシニコフォン…」
これ、特許登録したほうがいいですね!

スイス、レマン湖畔目の前にある劇場では、毎日リハーサルが繰り広げられ、
そしてたった30分の休憩でも目の前の水を求めて潜り泳ぐ、出演者の姿。

白鳥の赤ちゃんも、鴨も、小魚も元気に太陽の光を浴びている。
あ、もちろん我らがメダカの学校もね!

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観客に向って突き出されるカラシニコフ、という演出

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昼間は子等しかいないレマン湖畔

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これが問題のカラシニコフォン。これが良い音出すんですよ。

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明け方の湖は泳いではいけないそうな。

宵闇は突然やってくる晩夏

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生きとし生けるもの

クレマチスの丘というちょっとした異空間でみる、
動物たちの息づかいが聞こえてきそうな展覧会がはじまりました。
富士の麓、土の上、なだらかな丘。
木漏れ日がさす昼の森もいいけれど、
ものみなが、ひそひそざわざわするであろう
夏の夜の森もいいかもしれません。
この森の動物たちは、展覧会会場のまわりで、
どんなおもいをめぐらせ佇んでいるでしょうか。

パリの自然狩猟博物館で行なわれたArt orienté objet
による展覧会は2014年だったか。
常設展である剥製との組み合わせ、アイロニー。
Marion Laval-JeantetとBenoît Manginによる世界は、
360度の角度で観る者に問いかけます。
自然と動物のあいだにいる人間というあなたとは誰ですか?と。

それぞれの会場で出会った動物たちに想いを馳せ、
しかし今日、常磐色と苗色の伊勢の山から降りてきた子鹿が、
赤信号を待つ車の左横に、すっと立っていました。
置ものかと思うほど凛とした佇まいのこの鹿に、見つめられてしまった。
これが、現在の日本の里山の姿のようです。

手つなげぬ二人の小径蝉時雨

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橋本雅也さんの、鹿の骨でできた日本水仙
なんという世界でしょうか

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Art orienté objetによる作品、空気を抜くとバグパイプの要領で音がでる。
動物との関係ぬきには楽器は奏でられない。
演奏家は直接的に、動物と接しているという可視化。

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内山節さんの、出展作家の、想いがあふれている
書物と呼べるカタログ。

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水と山に誘われて

丹後の山々は、その中を通る度に涙がでるほどの浅くも深く、
車窓からみる樹々に魅せられる。
いつもお世話になる天橋立・玄妙庵から望む宮津の海。
ぽつりぽつりと小さな漁船が浮かぶ景。
山々が海に運ぶ贈物の循環の中にわたしたち人間がいるとすれば、
この日本ではこういった共存する姿こそが真実であり原理のはず。
この地に、儲かる、儲からないという尺度は無用のはず。

水を求めて琵琶湖に着けば、朝焼4時が照らす水面。
井上靖「星と祭」にみる信仰の姿に出会うには、
まだまだ時間を要するからにして再び山へ入る。大原の清流、八瀬童子。
比叡山の静寂がひとりの時間をゆたかにする。
山頂からみる湖北の方向伊吹山を越えれば、その内にあるのは養老の滝。
そこから濃尾平野を一望すると、山々からの水が、人の生きる時間を支えている。
これらのgeographyは、小学校で学んだはずだった。
鳥瞰図という方法は、ものごとの全体を見るに有用であるようだ。

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生きる道天橋立大暑きぬ

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琵琶湖4時30

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この緑の中にひとり楽器を吹く至福

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寝ぼけてアテネ、眼がさめれば鈴鹿山脈

 「日本庭園を知る」講演会は、パリ、ロンドン、ウィーン、
ブタペストそしてマドリードと回り、無事満員御礼となり候。

「人間はなぜ庭をつくるのでしょう?」
という冒頭から始まる講演会の主役は京都の庭職人、石川佳さん。
このシンプルな質問から目の前に広がる庭への眼差しは、「ここに居る」
という事実につきる。
あなたがここに居る、だから、この空間は庭になったのだ。
なんだか禅問答のようですね。
さて、この講演会ウィーンの後パリに戻るはずが、なぜか機体はアテネに向かい、
蒼い蒼い海を見ることに。
寝ぼけて航空券を買うとこうなるようです。
そして、夢心地の日々を過ごし辿り着いた日本は伊勢志摩~鈴鹿山脈。
山の中にはヒグラシの音。で眼を覚ましたというふしぎな夕暮れ。
男梅雨空けぬ小暑、父が捕まえる今年の蝉一号となり候。

蝉時雨庭にようこそ安堵かな

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アテネまで15分

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ギルシャワインのラベル!本当にあるなら吹いてみたいな。

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伊勢志摩サミット!?ねぼけた祭りは放っといて、
太古からある志摩の海と地。

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Ecole Théodore Monod

歩いて、歩いて、サハラを歩いて何万里。
井戸なき砂漠を歩いて900km。
ラクダと、杖と、喉を潤すにカマンベールとレモネードの夢をたずさえて。

ある日フランスの小さな村の小学校にやってきたThéodore Monod。
モーリタニアの砂漠ですれ違ったというこの村の住人である映像作家が、
村の小学校でテオドールじいちゃんの話を、子供たちと聴こう、
と提案。校長先生も大賛成。
あるふとした時に、このじいちゃんの姿や、おぼろげな内容だけれど、
物事の本質のような”何か”を、質感を、子どもたちは思いだすかもしれない。

学問は教育機関を携えて?
日々喰うための仕事?
研究者としての”自分”より、歩く自分を選びサハラ砂漠を行き、
その感覚をもってこの学校へも訪れたのだろうか。

博物学者であり生物学者、IFAN研究所所長や博物館教授である
彼の調査は学問の範囲で書物となり、専門的な範囲で審判にさらされる。
しかし彼の砂漠での調査とは、その調査の先にある、
生きとし生きる人々の、こころに届ける »お話 »なのだ。
だから、この老爺を、じいちゃんと呼びたくなるのだ。
きっと、モーリタニアの人々もひとつの愛情の形として、
彼をそう呼んでいただろう。

220px-Théodore_Monod_-_Aéroport_d'Atar_(Mauritanie)_-_20_décembre_1998

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この村を訪れた日本人作家はドリアン助川さんという。

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とことんスト!

ここまで気合いを入れてストをするフランスの労働者に乾杯!
5月16日から続く国鉄のスト続行中。
徐徐にガソリンスタンドの値段表示はもどってきているものの、
列車の間引き、運転停止は止めどなく。
予約購入した列車が運行しない、と知った乗客は、
ともかく目的地に向うべく目の前の車両に飛び乗る。
3時間強立ち続ける、通路も食堂車も地べたに座る人、人、人。
車内風景は難民の人々のごとく。

この苦難も、労働法改正案に抗う人々を前に、なんとかやり過ごせてしまうものだ。
やっとこさ着いた駅の壁には、世界に生きる人々を撮った写真。
Gaccilyという街で行なわれる写真祭 Festival la Gaccily photo と
国鉄SNCFが掲げるスローガン「示唆する文化」のコラボレーション。
写真の中の現実を前に、ストの影響なんてへっちゃらな気分になる。

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左はOlivier Jobardの作品。
チュニジアのzardis港から出発した底網船に乗る難民。

右は深田志穂の作品。バングラディッシュはChittagong港。
チッタゴン最初の港にある使われなくなった石油タンカー。

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空港で羊に会いましょう

少し前までベルビル界隈にはマグレブの人々がろばを繋いで道を歩き、
18区のアフリカ人街では鶏コッココッコと鳴くCageが数十個、
近所の人はここで卵を必要なだけ買った。2002年前後のパリ移民街の風景。
2016年、空港の敷地には羊が飛行機と共存する姿。
あるいはだれかによるInstallation artというギャグだろうか。

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近代に羊の毛剪る人いずこ

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卵のように軽やかに

菜種梅雨、明けてものみな笑顔の今日。
復活祭とは個人的には無関係ですが、この地に住む多くの人の
影響を友人間で楽しむことに。
チョコレートでできた卵の中には、何が入っているかな。

サティが晩年生きたアルクイユ市でのレジデンス開始となり、
今回はイタリア人歌手とフリージャズ集団
Anti Rubber brain factoryでの演奏。

« Rubber brain factory ゴム製の脳みそを製造 »し続けているのは、
□□主義の呪縛下にいるのはだれなのでしょう。
そろそろランボーのごとく現実の舟からの旅立つ時が迫っていることに
気づく頃では。
しかしその果てやはり文明という港しか
わたしたちには残されていないのでしょうか…
するとサティのように、なーんにもない軽さのような
境地に行くつくのかもしれませんね。
サティの言葉はいつでも頭にポっと浮かび上がる。
スマートフォンの中ではなく、言葉が空気感の中でわたしたちと
一緒に生きている様です。

経験は麻痺のひとつの形である。(E.Satie:秋山邦晴 訳)

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サン・シュルピュス教会横にあるランボーの詩は街の壁に

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甘い卵をあなたに贈りましょう

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フランソワのユーフォニウムの解体現場

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