ミモザ 秘めた愛は黄色だった
春の知らせ、香り、色。
ここフランスではミモザの開花は日本より早く、南仏からパリに届くのは2月中旬あるいは初旬が盛り。
今は連翹そして、なんといっても野に咲く水仙。
高校生だったわたしは行きつけのジャズ喫茶の店主に家の庭に咲いた芳香放つ水仙の束を渡したものでした。
もちろん父同伴で。
歩くことが好きだったある人の靴は黄色だったことを思い出した。
通勤、小旅行、確かに黄色でしたが、今はもう色あせているのでしょうね。
俳友の一句を
三寒を避けて四温に靴下ろす (牛眠)
眩暈がする香りなんです、ミモザって。
その香りを秘とするか、プルーストに倣って想起とするか。
確かなのは、あの愛は綿が飛んでいってしまったごとく、どこにもなにも残らなかったということ。
ミモザに触発されて、久しぶりにnoteにてフランクの音楽評「勝手にレビュー」を更新。
大好きなミモザを贈る漢ゐて