食のポリフォニー/ジャズと民衆
カリブ海グアドループを出自にもつ作家、マリーズ・コンデをめぐる旅、料理、手の記憶 etc…
大辻都さんというマリーズさんの翻訳をされ、またカリブ海文学のスペシャリストである彼女のレクチャーその後は、トークセッションとなり、やはりカリブ海を代表する作家エドゥアール・グリッサン「第四世紀」の翻訳者である管啓次郎さんを交えての鼎談。
必殺仕掛人は京都府立大学の松田法子さん。
「フィールドワークセッション」をラボ内で主宰されており、「そこ〔で・に〕生きるための、知のありか」スローガンに毎回面白いトークセッションを展開されています。
アカデミックという言葉やイメージが嫌いなのですが、あまりにも日常で、だれにとっても根源的な事象である »食”をテーマにした内容であることから参加した次第。
« 作る側、農学 »としての食、 »生活、家政科・栄養学 »としての食、そして »料理する側、調理学校 »としての食 »という分野がありましたが、ベルギーの美大では デザインキュリネール= »食のデザイン »という分野の学部が世界ではじめてできたそうです(2010年くらいだったかな)。
また、食からみるジェンダーは非常に興味深い限りです。
そして、食とジャズを基に人類を語ればもうそれだけで一生終わってしまいますね。
人間の数だけポリフォニー的響きが生まれ、もし響き合わないのであれば仕方ない。
いや、響かない理由を逆行的ベクトルで模索するのではなく、小さな世界も大きな世界もある瞬間に両手を広げて迎えてくれているのだから、そんな寛容性に抱きしめてもらう、というのも手です。そこから生まれる関係性に深みと高みが加わったならもういうことなし。