行き先なき道
文化というもの、アートと呼ばれるものがあるならば、それらはわたしにとっては「呼吸」です。
ブルキナファソの楽師達が、しかし彼らは西洋社会で呼ばれるプロの演奏家ではなく、工芸品を作っていたり、電気技師だったり、学校の先生だったりするのですが、彼らがあの大地で奏でる音楽は文化、アート以前の呼吸そのものである。
彼らの音楽は冠婚葬祭= »occasion 機会 »、に演奏されるものだが、その中でも最も重要な役目とは、葬儀の際に奏でられるそれだ。
死後硬直した死者の体=肉体を、音楽が緩めるのだという。
迷信か、いや代々そうやって彼らは音楽を奏で、実のところ…死者を弔うわたしたちの、それこそ硬直した精神を、緩めてくれるのだった。
哭きの音楽。
唯一、道の行き先があるとすれば、それは死だ。
だからわたしたちは今日、呼吸をする。
また御託を並べてしまいましたね。
openradio145回目 2月5日下弦の放送はmixcloudからご試聴いただけます。
→https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio20210205-no145-waning-moon/
早世された異才レイ・ハラカミ Rei Harakami 、パレスチナ珠玉の声 Kamilya Jubran、サバンナ西アフリカのポリリズム Kaba-ko、フランス、シュルレアリスムの寵児 Jacques Prévert…
音楽とサウンドという語彙の差異。
わたしたちの今日は、サウンドの響きの中に在る。
00) code (Rei Harakami)
01) Diabro (Moussa Hema & Kaba-ko)
02) Lafz (Kamilya Jobran)
03) wreck (Rei Harakami)
04) code (Rei Harakami)
05) Cyrcles (Ky+Nicola Pheiffer, Mogan Cornebert)
06) Je suis comme je suis (Juliette Greco)
07) rho (Rei Harakami)
・レイ・ハラカミの作品はこちらから購入可能。
アルバム[unrest]は今年LP版がでるとか!
https://ringsounds.bandcamp.com/album/unrest