Archive pour août, 2020

-子等の夏-

ベビーシッターの思い出は、当時の乳飲子がすでに18歳になっているのだから、
あっという間の時間の経過の中にあります。
学生時代に過ごした様々な子等との時間。

今夏の思い出となるベビーシッターは、2歳のミヤちゃん、そしてコロナ禍しかも外出禁止令がでた3月17日に生まれたジャック。
赤ちゃんと共にした僅かな時間は、日毎のことではなかったからかもしれませんが、心地よく、これもまたある記憶となるようです。

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小さな声で主張を始めるミヤ。

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この時代にようこそ生まれてきたね。
フランスではベビーシッターを気軽に友人などに頼みます。

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出張料理教室の生徒の娘さんはギターを習い始めたそうな。

子等の夏声を発する力かな

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薄荷水と夏の終わり

8月最後の上弦のまっぷた月の色めかしさ。
2020/8/26のopenradioは台湾の歳時記から少しインスパイアを受けて、選曲してみました。
薄荷ミントは夏の季語なんですって。
2年前の台湾で演奏した際の湿潤を思い出しながら、薄荷水に晩夏を眺めながら…

Mixcloudからご試聴いただけます。
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio2020826-waxing-moon/

01) We are all lonely souls (蘇珮卿 Paige Su)
02) The Horse Thief (陳穎達 Ying-Da Chen)
03) Vaguely Asian (John Taylor)
04) Onirou (Eleusis)
05) 喝酒不好 (Leo王)

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中庭の静寂に浸る薄荷水(麻紀)

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三尺の空を匂はす薄荷伸ぶ (楊海端)

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残暑をささえる滋養

辰巳芳子さんにより知ることとなった、日本人にとってのだしの存在。
今夏の厳しさに沁み入る滋養ではないでしょうか。

茶碗蒸しをひんやり冷やしてもよし、だし巻き卵のだし汁あふれる旨さ。
ベンガルのミュージシャンから教わったカレー。
アイスを食べた夏の体をターメリックが休ませてくれる。
友人の庭の実りを頂戴。

夏バテになる前に、鰻。
理にかなった残暑の滋養となります。

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ほっくりと出汁巻き卵夏の宵

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今年最後のグリーンピースをいただいて。パスタに出汁を少しだけ足す隠し味。

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夏野菜のカレーはめんどうでも茄子を揚げると旨味が増します。
ベンガルの吟遊詩人Pabanから教えてもらったカレーのレシピはこちらに連載。
https://keisobiblio.com/2019/08/01/nakanomaki11/

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猛暑の中の収穫

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-旅人の樹-

音楽という森を、海を、山の中を駆け巡り回っています。
いつものように少し早足気味です。
9月には日本に帰国する予定です。
もう少し、待っていてくださいね。

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旅人の樹/トリスタン・ツァラ

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処暑の森傾斜を深む光かな

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トロピカルの涙

夏の夜空に見る星たちのような、カリブ海の群島。
トロピカルの涙、リズムの儚さ、クレオールの微笑み。
旅できぬ今日、ささやかな音楽が旅の風を運んでくれますように。

2020/8/19 新月のopenradioの放送はこちらからご試聴になれます。

https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio2020819-full-moon/

00) Ponta de Manque (Amina Mezaache)
01) Mwen Desamn St.pie (Kali)
02) Junto a un cañaveral (GuillermoPo;tabales)
03) Outro (Grégory Privat)
04) Las (Grégory Privat)
05) Brincando com Theo (Tatiana Parra/Andres Beeuwsaert)

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風吹けば囁く夏の遠きかな

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―民衆の音、贄を海辺で燃やす―

ー生きるために死を飼いならす。

けいそうビブリオフィル連載16皿目のレシピは、カリブ海の島々で食べるアクラです。
干鱈の揚げものアクラを知ることによって見えてくる黒い大西洋の歴史。

大西洋、海流、風、人間の移動、奴隷、塩、魚….民衆が海辺で燃やす贄。
エメ・セゼールの詩と共に、実体験としてのカーニバルでのトランスするあの音が届きますように。

掲載サイトはこちらから→
https://keisobiblio.com/2020/08/19/nakanomaki16/
サン=バルテレミー島 干鱈の揚げものアクラ
―民衆の音、贄を海辺で燃やす―

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アクラ7

トランスに汗滴りて音の渦

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金に生きる-Sebastião Salgado -

それが、この山から生まれて、その山で命を削る者の存在を前に、あるブランドがアート活動のサポートをし、そしてそれを請う輩に一撃を与えたい。

世界を食いつくしているのは誰かではない。

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35日間、いやその人生をその労働者と生きると死ぬを共にしたカメラマンは、本業をもちながら、このような »現場 »に自ら立ち行った。こういう生き方に対して「プロのカメラマンとは?」なんて言い回しは無意味である。

Photo: Sebastião Salgado

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それでもね今日ある空は今日の空(季語なし)

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道に生きる

その過程でしかないと思います、生きるということは。
ペルーのあの道に、山に、土の上を歩くあの少女たちの息を今日、聞きました。

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photo : Pablo Corral Vega
遠近の光の中に過ぎし夏

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遠くから、秘めし香りを

ある人のアドバイスである試みをしてみました。
今までアクションしてこなかった分野、映像です。
映像に音をつける仕事をすることはあるのに、今更自分を映像の中に登場させるなんて…
映画関係の友人が多々いるにも関わらず、かえって近すぎて、彼ら彼女たちには頼めないものなのですね。

パリ左岸6区、ジャコブ通りにある古書店 Librairie Alain BrieuxのExpositionにて。

Exposition Pivoine [芍薬]
video par Catherine Mabilat
photo par Yutaka Yamamoto

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芍薬の秘めし香りに憧れて

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ペルセウス座星群・編集者の残したもの

一体何冊の作品を世に送り出したのだろう。
「美術工芸品のような書籍」とある人は例えた。

52歳の死に聞きたい。
美意識を裏付けたものはなんだったのですかと。
ミッシェル・レリスの日本語訳、文化人類学とアートの世界の蜜月関係を、本を編むことで提示してくれた。
ここでいうアートとは生活の中に見いだす、派生する、そして表出するという視点です。

今日フランスで迎える盂蘭盆。
今日ペルセウス座星群から一筋の流星をみた。
閃光は突然現れ、消えた。

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盂蘭盆や一筋流る星迎ふ

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風、海、楽器、リズム、植民地、色なき叫び

モーリシャス島の、あの碧き海に生きるものみなたちは、黒い涙の中にいる。
人類様の果てのない愚挙はいったどこまで続くのか。

色なき叫びが太平洋に、山に谷にうなだれていることを忘れないぞ。

人々の移動により楽器をも運んだ海流、風を憎む必要はない。

2020/8/12 下弦のopenradioはこちらからお聴きになれます。
インド洋に浮かぶ島々の音、バロックギターの音は時間軸を語る。
https://www.mixcloud.com/makinakano/2020812-waning-moon/

00) Julot (orchestre Arlanda)
01) Soul sock Sega (Eric Nelson&les features of life)
02) Petit fleur aimée (Georges Fourcade)
03) P’tit créole les hauts (Pierrette Payet avec Club Rythmique)
04) Partie de chaconne en ut majeur (Rolf Lislevand)
05) Mimi (¡Cubanismo!)

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インド洋に浮かぶ島々の音楽アーカイブTAKAMBAレーベル

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島の子等心に色を失くし夏

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豊穣なローカリズムへ

800人が住むブルターニュのとある村。
そこに生きる人々のインタビューを長らくしてきました。

この地に残るケルト文化のひとつである妖精=精霊コリガンは、
森の中にいるといいます。
夏の森ではコリガンに出会うことはできません。
ケルトの暦では11月1日を1年の始まりとし、霧深き、森深きにある石を住処にする精霊たちが現れる。

ローカルに生きるすべては、今全世界それぞれの地で生きる人々の、その慎ましやかな生きる営みの中にあります。

農文協からでている内山節さんの著書、
昼間賢さんによる「ローカルミュージック」(インスクリプト出版)、
農業漁業を命の基とする友人たちの姿。
すべてはバイブル。
実のところ伊勢志摩の亡き祖父のミカン畑で働く、あるいは畳の上に書籍を開いて勉強研究し、深沢七郎を愛読する姿に、ローカリズムの核をみるようでもあります。
内部へ、内部へ掘り探るその行為こそが、生きる実践である。

ローカルという地に生きる人々の底力。
これまでも、そしてこれからも、それにまさるものはありません。

内からの世界の声に、耳を傾けることができるならば、あるいは少しの平衡的感覚を携えそれを寛容と呼ぶことができるならば、
目の前にある世界の絶望へも、少しだけ微笑むことができると思うのです。
=conviviality 共歓。

さて、これから生きる場所はどこに向かおうとしているのでしょうか。
人生の欠片としてあったブルターニュという地は、それでもわたしにとっての故郷と呼べるのかもしれません。

故郷喪失とは世界が故郷であるという転換的発想を味方にすることです。

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過去の取材の一部はフランスのフリー新聞OVNIの記事になっています。

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カキ養殖業者ジョエルさん https://ovninavi.com/756sp/

ブルターニュ:4牛
酪農家、ガエタンさん   https://ovninavi.com/729sp/
煙突掃除夫 エロワンさん 
https://ovninavi.com/ramoneur/
 

  

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破壊の定か

「災難の渦に巻き込まれ 逢瀬の宝石を探せなかった 
あふれ出る涙の一滴一滴が 海になる」

12 Muqam from Uyghur
Art by Mona Hatoum from Lebanon

Mona Hatoum モナ・ハトゥムはレバノンのArtist。
いみじくも、2017年広島現代美術館で彼女の展覧会が行われました。
一粒一粒のガラス玉でできたこの地球の姿。
その脆さ、相互扶助現状への懐疑でもあります。

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ベイルートの友人たちの安否が取れました。
しかし、2015年山形ドキュメンタリー映画祭はじめ日本でツアーを共にしたWael Koudaitのアパートの破壊度に…言葉を失った。
レバノンで起こっていること、それは今の世界を代弁している。

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この街も破壊の定か夏の空

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祈りの共鳴が民衆性を生む姿

عيد الأضحى イード・アル=アドハー 犠牲祭の終日を迎える満月の宵。

イスラム社会における真の慈善の実践とは、贄としてさばいた肉をまずは飢えた貧しい人々に与え、その残りを親族、友人と食すとコーランにあるそうだ。

女の子たちがユーユーで恍惚を導き、手拍子とダフがシンクロすれば、音楽のあるその空間は、祈りの共鳴が民衆性を生む姿そのものとなる。

openradio 2020/8/4 今宵満月の放送はこちらからお聴きになれます。
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio202084-full-moon/

1) Habina (Rachid Taha)
2) Lila (Titi Robin)
3) Hiji Catetan (Oldiah Hadidjah&Jugala Jaipongan)
4) Amidinine (Toumast)
5) Ach Adami (Rachid Taha)

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楽師の役割とはこういうことだ

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カスバ

雲の峰死を祝ひとし今日生きる

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分単位で動く今日は中上の

ノリというか感というか、人生は旅なので、感度全開で余裕をもちつつ実は今までもこれからもいつものように分単位で動き回る性質のようです。
アポは瞬発で決めて移動。
仕事の依頼は瞬息で決定。
クレーム対応は丁寧に。
意思の眼差しを信じて。
しかしこれを人は自己中心的行動ともいいます。

アウトプットのための準備とは移動の中の思考のことをいいます。
移動には、今日誕生日をむかえる中上健次と共にあります。
出自をハーフブリードとする強烈にかっこいいAnderson .Paakの音を、パリの足音にミックスします。

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目下の移動はパリ郊外電車 RER B線
遠くに見えるはリサイクル工場。
デザインは△。

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急遽のレストラン仕事が終われば0時を過ぎしパリ

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本の中の情景と現実の車窓の間を行き来する

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現実がずれてゆくかな夏の朝

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