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Archive pour janvier, 2020

破急風光帖 il faut être radicalement humain

百合の開花は初夏。しかし、うれしいかなかなしいかな、
ただ今現在いつでも百合を手にいれることができるようです。
パリ左岸の花屋にて、ある人のために買った百合をブーケにしてくださったのは日本人の女性でした。

ピナ・バウシュへ薔薇を捧げ、ある音楽家との対談ではその日キャンパスに散った銀杏の落葉を舞台に敷き詰め迎える。
数多ある著書を世に出しつつ、ご自身がプロデゥース(この場合は編集ですが、敢えてこういいます)する「午前四時のブルー」なんて冊子をだすあたり、これが実践する哲学者。
わたしにとっての小林康夫さんとはそういう方。

「恋の不思議や、気高さや、心のくるしみ、心のよろこび、わがからだにあふれきて・・・「悪縁なれど」、恋ぐるひ、ああ、Mysterioso!」
なんて言える哲学者、すてきですよね。

来る2月2日、やはり左岸のギャラリー通り Rue Seineでは氏の詩と絵画の展覧会があるそうです。

Dimanche 2 Fevrier 2020
La galerie Olivier Nouvellet
“D’eau et feu”
Texte de Yasuo Kobayashi
Peintures d’Irene Boisaubert
19 rue de Seine 75006 Paris -de 15h a 19h-

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パリ4時の厳寒明けぬ闇の中

小林さんの面白いブログはこちら。
タイトルも徹底を貫いている!
https://utcp.c.u-tokyo.ac.jp/hakyufukocho/
破急風光帖-il faut être radicalement humain-(徹底的に人間であれ)

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花と雪 fleur et neige

暖冬花を両手に抱えれば、自然賛歌の献花となり、しかしそれを司るは人間のするところ。
それをするかしないかはあなた次第。
わたしはする方に惹かれます。

迎える雪は今日山間にひっそりと、そして沈々と夜に降る。

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「秩父前衛派」をご存知でしょうか。
このアート集団による今年最初のパフォーマンスはこちらから
https://www.youtube.com/watch?v=P9Zkov2UUY0

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雪の夜半旅する恋人着きにけり

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谷間に鳴る音の足跡

1月31日、急遽秩父鉄道「親鼻駅」にあるゆったりとしたカフェ、PNB-1253
https://pnb-1253.tumblr.com/
で演奏をすることになりました。

ギターとサックス。
伴奏と旋律という関係をものともせぬ音の相対的、あるいは音楽に包摂される関係性。

冬の谷音の足跡残しけり

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笹久保伸 (guitar)× 仲野麻紀(sax, metal-clarinet, nay, voice)

場所:PNB-1253
(秩父郡皆野町下田野1253-1)
開場:18:00、開演:18:30
料金:2000円
予約:sasakubox@gmail.com

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宝物は俳句、音楽は血

どれだけ俳句が救ってくれたことか…

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初句会ではくじ引きが。大人の遊び。

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「楽園」句会の主宰中村考哲さんは第一句集「幻化」昨年上梓。
幹事康代さんはわたしの愛人。

初句会何もなかった空を詠む

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痛みのあらわれ

痛い!
心が痛い、あるいは悲しい。
そんなときはマックス・ロメオ爺と一緒に飛ぶのもいいけれど、PYNと一緒に7拍子で決めるのも有効です。
命を削るって、こういうこと。

「眠らない子供のための音楽」
https://twitter.com/mimihen/status/1189922968664588288/

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自己の中に他者をみる

他者との関係性の中に、エゴを排除する闘いに挑んだ人物。
レヴィ・ストロースを師とし、マルセル・モースを祖父とした人物。
1月11日、真島一郎さんによる講演、ー「闘い」の方法をたどる感性ー。
もうね、A3版10頁ですよ、レジュメ引用、注釈が…
そこには、故人への静謐なリスペクトしか感じられませんでした。
声が詰まっちゃうよね。嗚咽しかでないよね。
でも彼は最後まで「火のエネルギー問題」に至るまで、話しきった。
しかもサンカラとルムンバを引用して。
chapeau(脱帽)。
リスペクトとエゴとの対話は同義します。

「詩」というものは本来
人間と神様の帳尻を合わせてくれる音であろう
(プリミ恥部)

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猿、いや動物に触れる手って、柔らかいのよね。

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触れたくも触れぬ距離にゐる雪催

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秘めごとの爪…詰め

ある作家さんがつぶやいたのです。
「麻紀ちゃん、愛縛って言葉知ってる?」
それは漢詩文集、空海の『性霊集』。あるいは理趣経・十七清浄句の中にある、
愛縛満潮句足菩薩位。
こんなことを若かりし私(20代後半だった!?)に教えてくれた先輩に、感謝。

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誰が知りて狼星とある夜半の淵

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Un Poète Péruvien À Paris パリのペルーの詩人

アルベール・マルクールの最近の作品はQuatra Belaという弦楽四重奏とのアコースティックな音に、小気味いい詞が添えられます。
その中でも「Un Poète Péruvien À Paris パリのペルーの詩人」はアルバムの白眉。

ブラッド・メルドーのエレゲイア・サイクルにはこうあります。

「”我々が得るのは二つある、時間が与えてくれた体験、
そして我々のはかなさとは裏腹に、常に戻ってくる不可避的なものの慰め…
君の思いがどうあれ、物事は永久に終ってしまうというのは錯覚だ。
全ては幾度も幾度も周期をなして巡ってくる。”」

「死ぬこと、思い出されること。音楽は、そのこと自体へエレジーを歌う。
我々の周りにある”日々”の喪失を美化し、
我々がいかに死と親密になれるかを教えてくれる。」

2020年1月11日満月のopenradioはこちらから
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-2020111-%E6%BA%80%E6%9C%88-%E3%83%91%E3%83%AA%E3%81%AE%E3%83%9A%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%81%AE%E8%A9%A9%E4%BA%BA/

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初満月喪失周期の中にみる

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玉川奈々福師匠

浪曲その魅力は、ある関係性だけではないわたしたちが生きる世界にスポットを当てて、その関係性の中に心がほっとする瞬間を語りにすること。それが浪花節と泣き笑いの逢瀬。
今秋奇跡の共演となった浪曲師玉川奈々福師匠はいいました。
彼女の声、語りは脳髄にビリビリと届き、生きる儚ささえも皮下脂肪の下に沁み込みます。
日本語の世界と西洋の楽器が重なり交わる時、その音世界が在る瞬間のためだけに生きるという諦念が生まれます。
飛ぶ鳥落とす勢いの師匠の公演、一番のオススメは浅草の木馬亭かな。
本当の浅草の街人情の中に真正を聞く。

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演奏後のサイン会では「二人似ているね」という声が

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そしてなんてたって、奈々福師匠、曲師の豊子師匠あってのこと。

女二人一騎打ちの律の風

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あるいは Please Rewind

そうはいかないのが人の道の常
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moonchild -Voyager 旅人 -

低音の鳴りと、タイトな重層的音のてっぺんにある彼女の声がいい。
バックのフルートの奥行き、シンセと管のバランスが人の耳には心地いい。
要するに、ミックスがいい。
録音物はミックスによってその価値が何倍にも化ける。

西アフリカで録音したあの灼熱の地では、そんなテクニックは使えなかったけれど、
実のところ、演奏者自身の気の利いた楽器の配置と、あの乾いた赤土と藁のおかげでアナログミックス=リアルミックス録音ができたことは言うまでもない。
(機材は暑さで溶けるかと思ったけれど。)

録音物の魅力はこういうところ。
音の震えが、技術者のエゴなしに伝わるか、否か。
それは、純粋性。
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月読みの子等の歩きし冬日向

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余白が音 une musique est une marge

森の中に差す木漏れ日にもし心奪われてしまうならば、それはMargeという名の光が生む余白に、その心をもゆだねてしまいたい衝動が生まれるからなのかもしれません。
武満がみた音とは、余白のことなのです。

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余白から花梨の余韻香り去り

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サティの白、北園の白

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白い手紙のなかの白い雨は
白い孤独の白い雨である

白いカメラのなかの白い孤独は
白い
孤独の白い孤独である

By 北園克衛

Fâcheux Exemple (ある愁いのたとえ) By Satie

冬の空白が灰色になってゆく

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映像の音、菫の光

映像に音をつけるという仕事は、かつて武満が言ったように、「映像から音を削る」という表現があっています。
まだ見ぬ世界の始まりを音で想像するという刺激的なこと。
絶望の中に垣間見る微量のワクワク感と同時に、共同作業の生みの苦しみもあり、それが、音と共にある人生なのかもしれません。
今回の題材は、ラ・フォンテーヌの寓話。

たっぷりと待ち構えている絶望の中にある僅かな光を捉えることはできるでしょうか。あ、菫とは、人(人偏)が見つけることによって在る、僅かな花の光なのか…

ライオンと鼠(ラ・フォンテーヌ)

できるだけ、みんなの役に立つようありたいものだ
しばしば人は自分より小さな者を必要とする
このことが真実なのはふたつの寓話が裏付けている
それを証明する物事はたくさんある

一頭のライオンの足の間に
一匹の鼠が土から顔を出し目を回した
百獣の王は、この機会に
王の寛大さを示し、鼠を逃がしてやった
この善行は無駄ではなかった
ライオンが鼠の助けを必要とするなんて
だれが信じられるだろうか?

けれども森を出たときに
このライオンは網に捕えられてしまった
吼え続けたところで罠はほどけなかった
鼠殿が駆けつけ、その歯でもって
網の目を辛抱強く齧り
とうとうライオンを解き放つことができた

長い時間を掛け忍耐づよく行うことは
力や猛りに優るのだ

LE LION ET LE RAT

Il faut, autant qu’on peut, obliger tout le monde :
On a souvent besoin d’un plus petit que soi.
De cette vérité deux fables feront foi,
Tant la chose en preuves abonde.
Entre les pattes d’un Lion,
Un Rat sortit de terre assez à l’étourdie.
Le Roi des animaux, en cette occasion,
Montra ce qu’il était, et lui donna la vie.
Ce bienfait ne fut pas perdu.
Quelqu’un aurait-il jamais cru
Qu’un Lion d’un Rat eût affaire ?
Cependant il advint qu’au sortir des forêts
Ce Lion fut pris dans des rets,
Dont ses rugissements ne le purent défaire.
Sire Rat accourut, et fit tant par ses dents
Qu’une maille rongée emporta tout l’ouvrage.
Patience et longueur de temps
Font plus que force ni que rage.

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年迎へどこにゐようと生きている

2020年1月上弦のopenradioの放送は、こちらから
hhttps://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-2020-%E4%B8%8A%E5%BC%A6/

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ぬくくして主人なき家炉の近く

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南仏の影を纏ふて冬薔薇

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名の知らぬ行き交ふ冬の鳥とゐる

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鳥瞰図我が目で見ひる富士の山

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年迎へどこにゐようと生きている

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