ひとつの中の多様性

「人間は共存するが、一体にはならない」
といったのは生物学者のHenri Laborit。
彼のエッセイが元になった映画「アメリカの叔父さん」での一節。
ワエルのスタジオにもこの本「éloge de la fuite」があったのだから面白い。

ムスリムの人々は金曜に、クリスチャンの人々は日曜に、
それぞれ家族が集まり、食事を囲む。
皿は重なり野菜は生で。
この地に住む人々それぞれの母さんが作るフムス
(ひよこ豆とゴマソースのペースト)
はアレッポ風だったり、アルメニア風は多様の中に、でも家のが一番!
4時50分最初のアザーン。だれが聴いているだろうか静寂の日曜日。

フェイルーズでもウム・カルスームでもなく、鳴る音はSweelinck。
バッハ前のコントラプンクトやポリフォニーの姿が、
このベイルートという街に鳴る。
名字だけで宗教や宗派がわかってしまう人々が住む街で、共存する彼らの姿。
音の世界も食の世界も包容する昔から変わらぬ平衡。

Henri Laboritが行なうねずみに喩えた実験に、
人間の行動comportementの根源がみられる。
それは大きなせかいで起こっていることが
このねずみたちのそれに見いだせるのだ。
もちろん、古代の人々はこんな実験をせずして摂理を持っていたことは、
いうまでもない。

多様性を豪語するならば、わたしたち個が多様になる可能性を見いだし、
一体となるのではなく、共存することの実践にむかう時期であることは明白。

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Éloge de la fuite
あまり文学的ではないかもしれないが、誰か翻訳してくれないかな。

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今回の宿舎は旧アルメニア大学の前となる。

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レバノン一旨いレストランのフムスはちょっと上品すぎかな。

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ローマ遺跡がいたるところに。
古人は地中海を眺めながらさぞ大浴場でくつろいだことだろう。

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