雉キジを喰う-あまいものしょっぱいもの-
例えば晩秋に採った柿を干し、正月のなますへ加えるとする。
プラムと子羊で少しアーモンドも散し、タジンとする。
鴨との相性は紋切り型のオレンジのソースとする。
あまいものとしょっぱいものの組み合わせは、
雉の場合、スグリの実、とするそうだ。
ジビエの季節はやや過ぎてしまったが、
市場で見つけたという雉の料理を教えてもらった。
決してシンプルではないが、その調理過程が
食卓の皆の笑顔となるからには、やりがいのある半日仕事、となる。
1) 内臓を処理し、熟した(フザンタージュ(肉を熟成させること))雉
の腹の中にスパイスを塗る。
(クローブ、シナモン、ねずの実、パプリカ、塩、胡椒..etc)
2) ココットにバターを入れ、雉丸ごと表面に焼き色を付ける。
焼いた鍋に赤ワインをカップ1杯、ブイヨン300ccを入れる。
刻んだ人参、玉葱を入れ、約1時間煮こむ。
3) 肉を鍋から出し温かいオーブンで熱を保つ。
煮込んだ野菜を漉し、ソースにする。
4)小鍋に3)のソースを煮立て、スグリのジュレ(大さじ3)を
入れさらに煮立てる。
5)小麦粉大さじ5とバター大さじ3を常温で混ぜ合わせ、
4)のソースに少しずつ加える。
常に泡立て器でソースを立ち上げる様に混ぜる。
6)雉を切り分けお皿に盛り、ソースをかける。
鶏肉では味わえないジビエ独特のうまみが、スグリの実の合わさる、うまさ。
もちろんシンプルに塩で焼いただけがいい、という人物もテーブルにはいたり。
しかし雉の肉は塩で焼くだけではやや野性味が強い。
それもこれも、好みで。
この時期どこをどう探しても生のスグリはないので、
ジュレになったものを。
bourguignon同様、うまいソースを作るならばうまいワインを惜しみなく。
ということでソースに使った赤ワインは、
MédocのLa Cardonne2008年となる。
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