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Archive pour le 10 février, 2016

カストリアディス-ラスト・タンゴ・イン・パリ

民族問題、とは何でしょうか?
対岸で起きていることに対し、このひとことで納得し、
興味の範疇から消去する、という安易な思考回路を私たちはマス・メディアの
それに操られてきたようです。

先日の演奏会場は、ギリシャの哲学者、カストリアディスの自宅で行なわれました。
中途、トルコの伝統曲を演奏しました。
会場にいる人々はギリシャとトルコという”民族 »の狭間でどんな想いを抱き聴いて
いたのでしょうか。
民族とは、ある誇りを持ち、共存することなのでしょうか。
絆というやや軽々しい言葉の中にある、彼らの絆とは何なのでしょう。

コンスタンティノープルに生まれやがてギリシャの民となる者。
アテネに生まれやがてトルコの民となる者。
宗教を軸にしたこの背景で、それ以外の人々は、どこの民となるのだろう。

「具体的な歴史によって生成された個を超えた運命的構成体、
すなわち「民族(Volk)」
(明かしえぬ共同体:M.ブランショ:解説:西谷修:ちくま学芸文庫)

演奏しながら、個が、音楽のある空間で共同する瞬間を、少し見ました。
それは、”ウスクダラ”という伝統曲ではない曲を演奏した時。
ブルガリアの映画監督Adela Peevaの作品「この歌はだれのもの?」にあるように、
いつの時代も、どこでも、「民族」に頼らないみんなのもの、
であるこの曲は、だれのものでもない。

演奏後に振る舞われた、ぶどうの葉で米と肉を包んだドルマダキァは、
今日は特別レモンと卵のもったりしたソース付き。
ぶどうの葉の料理も、この地域にあるものとして、ある民族のものでは、ない。

帰り際Passy駅に向うに、このアパートが映画「ラスト・タンゴ・イン・パリ」の
舞台であったと知った次第。
こうして、今日も地を歩き、演奏行脚の日々は続くのでした。

春寒に音の温さやだれのもの

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図書館のような家の一角にある、摩訶不思議な日本語の本たち。

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セーヌ河の目の前。
この日も寒く、だれかは外で聴いているのだろうか。

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雉キジを喰う-あまいものしょっぱいもの-

例えば晩秋に採った柿を干し、正月のなますへ加えるとする。
プラムと子羊で少しアーモンドも散し、タジンとする。
鴨との相性は紋切り型のオレンジのソースとする。
あまいものとしょっぱいものの組み合わせは、
雉の場合、スグリの実、とするそうだ。

ジビエの季節はやや過ぎてしまったが、
市場で見つけたという雉の料理を教えてもらった。
決してシンプルではないが、その調理過程が
食卓の皆の笑顔となるからには、やりがいのある半日仕事、となる。

1) 内臓を処理し、熟した(フザンタージュ(肉を熟成させること))雉
の腹の中にスパイスを塗る。
(クローブ、シナモン、ねずの実、パプリカ、塩、胡椒..etc)

2) ココットにバターを入れ、雉丸ごと表面に焼き色を付ける。
焼いた鍋に赤ワインをカップ1杯、ブイヨン300ccを入れる。
刻んだ人参、玉葱を入れ、約1時間煮こむ。

3) 肉を鍋から出し温かいオーブンで熱を保つ。
煮込んだ野菜を漉し、ソースにする。

4)小鍋に3)のソースを煮立て、スグリのジュレ(大さじ3)を
入れさらに煮立てる。

5)小麦粉大さじ5とバター大さじ3を常温で混ぜ合わせ、
4)のソースに少しずつ加える。
常に泡立て器でソースを立ち上げる様に混ぜる。

6)雉を切り分けお皿に盛り、ソースをかける。

鶏肉では味わえないジビエ独特のうまみが、スグリの実の合わさる、うまさ。
もちろんシンプルに塩で焼いただけがいい、という人物もテーブルにはいたり。
しかし雉の肉は塩で焼くだけではやや野性味が強い。
それもこれも、好みで。

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鴨同様、ジビエの鳥にも柑橘類が、合う。

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この時期どこをどう探しても生のスグリはないので、
ジュレになったものを。

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bourguignon同様、うまいソースを作るならばうまいワインを惜しみなく。
ということでソースに使った赤ワインは、
MédocのLa Cardonne2008年となる。

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