子どもだってにんげんだもの~アシュラ祭~
« こども »も »おとな »と同じ音空間を共有できるのですよね。
イスラム暦の新年から数えて10日目の来週モロッコではアシュラ祭が始まります。
アシャラとはアラブ数字の10という意味。
アシャラの日の喜捨は、富を得た者は昨年の年間利益10% (地方によりますが)
を恵まれない人々に与える日でもあり、
だから道端、または商店などで施しが行なわれる。
毎年イスラム暦によって日が変わるけれど、収穫の時期である今年は
農作物で喜捨がおこなわれもする。
国家一員としての義務ではなく、自己に課すこの姿勢。
そこに宗教性をみるかどうかは別にしたとしても、やはり
イスラム教のこの喜捨の精神の清々しさ、
これこそ人類の共同体としての姿ではなかろうか。
さて、エッサウィラではこの日は子どもたちのタリージャデビューの日でもある。
タリージャとは素焼きの筒に子山羊の皮を張り、同時に糸も張る。
そうする事により »ビリビリ »というさわりの音が鳴り響く仕組み。
道端で子どもたちがこの打楽器を叩く姿に、音世界とその民族の伝授による
深淵な世界を見ることができます。
さて、昨日のアラブ世界研究所9階 (実はここ、パリの景観を観る穴場スポットです)
での演奏は、主に子ども教育を対象とした昼の公演。
スーフィー教団の音楽とは、また楽器の紹介などなど。
赤ちゃんもいれば幼稚園生、小学校、中学校。みな親御さんに連れられて興味津々。
でもこの公演の主題に対し ”子どもむけではない” などと誰が決められましょう。
子ども向けに”ディズニー”やら”流行の曲 » ???
ちゃんちゃらおかしいですね。
ということで、今日もまた、なんら差別無く皆が、音世界に浸ったのでした。
慣れないフランス語で一生懸命スーフィー神秘主義のことを話す、
タリージャ奏者、ハッサンと一生懸命耳を傾ける子等たち
子等もまた音の飛礫に秋の声
Laisser un commentaire
Vous devez être connecté pour rédiger un commentaire.