シリアから、 ملفوف محشي マルフーフ・マハシー Malfouf mehchi
もうすぐ始まるパリ郊外の大きなフェスティバル Sons d’hiverへ出演するため
先日レバノンからパリに戻ってきたフルート奏者Naissam Jalalと、
彼女のお母さんからシリアの伝統料理を教わった。
もちろん、これはアラブ全土にある料理だけれど、彼女達の家に伝わる方法は、
それぞれの家庭の味、ということで、シリアのそれを挑戦。
日本語に訳せば、ご飯とお肉のロールキャベツ。
だけれど決定的な違いは、レモンとミント、そしてざくろのビネガーに、
羊のブイヨンを使うところではないだろうか。
・深い鍋に骨つき子羊を火にかけ、ゆっくりと脂がでてきたら水を入れ、
灰汁を取りながらブイヨンにする。
・やわらかいキャベツを一枚一枚さっと湯通しし、芯を切り取り、水気を拭き取る。
・やはり子羊のひき肉を、お米と混ぜ合わせ、キャベツで細く包む。
・ブイヨンの鍋から肉を取り出し、トマトピューレ、塩、にんにく、
オールスパイスを入れスープを作る。
・ブイヨンで使った肉+キャベツの芯の上に、巻いたものを隙間なく敷き詰める。
・敷き詰めた状態が浸るくらいにスープを入れる。
・レモンを絞り、ざくろのヴィネガーを入れる。
・乾燥ミントを振りかけ、後は煮詰めていく。
ナイサムは甲状腺疾患、アレルギーなどの理由で塩分を控えなければならないので、
塩は極力避ける。
しかしお肉から、野菜からの深い味が、かえって味わえるものだ。
ナイサムが住むベイルート南部にあるアパートの目と鼻の先で、
つい最近爆撃があった時の、現地の状況を話してくれた。
この現実を聞いて、今日という日を生きることを、考えずには、いられない。
枯蔦や火飛ぶ哀しみアラベスク
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