食いしん坊180℃
凍空12月、は忙しさと並行して食欲も盛り上がり…
というのもイスラムの断食月とは真逆の
イエス・キリストの降誕祭=
消費(プレゼント)+暴飲暴食(シャンパン、フォアグラ…)…。
と表現すると乱暴ですね。失礼。
断食月だって、夜になるととてつもないごちそうが振る舞われる。
もちろん空腹の胃のために、日が沈んだ最初の食事には、
まず山羊のミルク、ナツメヤシ、ゆで卵、
という順番で食べ始めるのですが。
家族が集まり、降誕祭の名の通り、Crèche de Noëlと呼ばれる
降誕を再現するミニチュアが教会は必須、街のどこかしこに飾られますね。
ごちそうは、料理雑誌の中にも満載。
ということで、目下注目する料理雑誌「180℃」では雲丹を。
大小色々ありますが、雲丹をパリで求める限りは小ぶり、
なのでこのレシピ通りにすれば、美味しい部分は縮むばかり。
やはり生、が美味しいかな。
そして、もう何年か前に、正統派な文面にレシピ、
だけれど意表をつく突く写真を発見。
特集であるChapon(去勢鶏)ばかりを撮影したその人は、
サックス吹きでもある、カメラマンのYutakaさん。
モードの写真を撮る方、という認識のもとで、
Régalというガストロノミー専門紙の特集記事を観た時の驚き。
と同時にChapon=年末のごちそう=鶏肉屋(volailler)さんに
並ぶ多種多様な鶏、そしてそれを吟味する師走の客の眼。
というフランスを象徴する風景に納得。
さて、Chaponを食す歴史的な意味はあるのだろうか?
いずれにせよ、西欧ではこの「鶏」は12月の季語に、
仲間入り、となるのではなかろうか。