レバノンから、Volker Schlöndorff
Wael KoudaihとNaissam Jalalによるプロジェクトを、18区はモンマルトルの東、
あまりにもあからさまなパリ市の偽善から成り立つ文化施設、
その名はInstitut des Cultures d’Islam。
もちろん言わずもがなGoutte d’or 界隈。
で、観る。
http://www.institut-cultures-islam.org/goodbye-schlondorff
さておき、
ワエル(とある本ではワイル、となっているけれど)のパフォーマンスが光る。
ナイサムが綴る手紙やそれを破る音を彼が操作し、
ナイサムがつけるラジオからはレバノンで聴くフランス語のコマーシャル的放送。
(CMにはバルベスのとある商店の宣伝、まるでフランスに行く夢への触発的な…)
2012年、彼が新しく使い始めた方法として、X-boxから自分の動きを読み取らせて、
音を操作する、それは少し足立智美さんの動きを連想させるし、
ありがちなラッパーのジェスト(動作)を一気に越えた、映像と音とリンクするジェスト。
それはきっと彼だけのものだと思う。
繰り返される映像の手法。
カセットから流れる、83年のファイルーズ。
映像内、遺体頭部に巻くkaffiyeh(カフィーエ)。
レバノンを今や代表するラッパーとしての彼の音楽性と、語る内容は、
怒りへの共感、絶望、涙なしには聴けない。
ナイサムは先日ドイツからの公演後パリに寄り、明日の朝レバノンへ発つ。
9月以来ひと時の抱擁の後、彼女、彼らはどこにいくかわからない自分の国や文化を背負って、旅発つ。
79年と、84年に生まれたワエルとナイサムは、レバノンの悲劇的な時代に音を添える。
約1時間のパフォーマンスを終えて
壊された看板は、偽善に対するあらわれ。
この施設の前にBobo達がたむろうOlympic cafeがあったのも今は昔。
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