白き春 le printemps blanc

丸み、深み、温かみ。
朧に、境界に、空気を包む。

黒田泰蔵さんの白磁はクールなんかじゃない。
悲しいくらいに暖かい。

初めての演奏のギャラは、うつわ菜の花のオーナーから頂いた、黒田さんのうつわでした。
ご本人がいる、作品に包まれたその空間で、わたしは音楽を始めたのだと思います。

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冥福を祈るしかない白き春

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満月に奏でる

いつもopenradioをご試聴くださりありがとうございます。
フィールドレコーディングは、ひっそりと、ひっそりと進行中。
山、谷、駅、機上、港、川 etc…身近には実はたくさんの自然があることを、音によって発見します。

本日4月の満月のopenradioは放送できませんが、九州のとある場所で、サックスの音を奏でます。
どこかで鳴る音は、それでも遠き誰かに届く様な気がするのです。

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満ちし音波も光も春の中

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小指のいたみ

openradio No.155/4月上弦の放送は、バッハ、アルゼンチンの囁き、イタリアのジャズピアノ、小指のいたみ、サティ、セネガルのビートです。

ー岡本太郎が1938年International シュルレアリスム・パリ展に出展した作品《傷ましき腕》を想起させる「いたみ」という語彙。
彼が戦後日本で表現活動のひとつして執筆した書籍からは、人間の生きるという営みの奥底にある記憶ー縄文が見て取れる。
社会学・文化人類学者のマルセル・モースを師とし、シュルレアリスム運動に接した20代を過ごしたパリでの時間がその土台にあることは間違いないだろう。

わたしたちは、傷つけ傷みながら生きている。

ご試聴はmixcloudからどうぞ。
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-no15520210420-waxing-moon/

00) Bach_ Ich Ruf Zu Dir, Herr Jesu Christ, BWV 639 (Stefan Temming)
01) La Viajerita (Atahualpa Yupanqui )
02) J’aimerais tant savoir (Giovanni Mirabassi)
03) 小指のいたみ(石川さゆり)
04) Fâcheux Exemple (E.Satie)
05) Njuly (Omar Pane)

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見上げれば飛ぶも月さへ春の空

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資本主義というノイズ

何度でも繰り返し引用しよう。
「完全に商品と化した文化は、スペクタル社会の花形商品となる運命にある」

フランスの著述家ギー・ドゥボール Guy Debordによるこのフレーズ。
ハリウッドの映画セットのような環境破壊末の果ての現実世界、あるいは路上を走るけたたましい資本主義のノイズ。
思想なんてものともしない輩たちが牛耳る世界。
人々は今ある距離の中で生活をする、実は当たり前の時空間に生きている。

自力でなく乗り物を使い移動することに常に罪悪感を感じる。
動くからには、命をかけて生きようと思う。
楽器一本を携えて。

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春色の音を求めて旅に出ぬ

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地図を逆さにして見る

北米-グリーンランド-北欧そしてアイヌの地。
ぐるっと一周と言いたいところだが一周も何も北極圏を中心にしてみればこの地域の至近感はみてのごとく。

以前網走で演奏した際、驚異の体験の場となった北海道立北方民族博物館
天都山の山中にある、人類学的な見地で収集されたモノ、文献、資料の宝。
音も然り。北米インディアン~イヌイト~サーミ~アイヌ。

声なのです。
プリミティヴという名にふさわしい、声。

そういえば、退官後北米インディアンの研究をしたいと仰っていた方は、声をだすために詩吟を習おうかとも言っていました。

Image de prévisualisation YouTubeNative American Traditional Cree Music
https://www.youtube.com/watch?v=hKdcdOeTF-o
安東ウメ子 ‎– フタレ チュイ [ Ainu Folk Music ]

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地と風と北の概念春を待つ

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代々木能舞台-高野山金剛峰寺

openradio No.153の放送のintroductionは、わたしもその物語に魅了されつづけている陰陽師をテーマにした、ジャズピアニスト・スガダイローさんの演奏から。

思えば小田原でKyの演奏を聴きにこられた作家の夢枕獏さんに、「フランスで陰陽師の講演会をしてみませんか」とお誘いしたのがことの始まり。
作家自身が産み出した物語を読み、そして楽師が音を奏でる。
パリで、日本で、朗読コンサートが行われたのです。

最初に選んだ場所は、代々木能舞台。
あの空間で言葉と音が響く瞬間を聴きたかった。
その後東京のジャズクラブ、あるいは空海が開創した高野山の金剛峰寺で、1200年目予祝として100年に一度の年に100人以上の方が全国から聴きに来てくださった。
100年前は自動車で高野山に来る人々はいなかっただろう。
それぞれの道中それがすでに音と言葉、そしてこの地との逢瀬となる旅。

わたしが陰陽師に魅せられ、書評として書いたものは文藝春愁のwebサイト「本の話」で読むことができます。
https://books.bunshun.jp/articles/-/1507

4月清明下弦のopenradioはこちらからご試聴いただけます。
hhttps://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-no153-20210404-waning-moon/

00) 蝉丸 (スガダイロー)
01) 龍神祭 (スガダイロー)
02) 歌の庭 (Bala Dee)
03) Striving After Wind (Brad Mehldau)
04) April in Portugal (Janet Seidel)
05) O Ephraim (Brad Mehldau)

07.高野山:夢枕獏+Ky
この日はちょうど山王院竪精の日でもあり、朗読コンサートの参加者たちは山王院へ向かう僧侶たちを送り、金剛峰寺内へと移動した。
この儀式は夕方から翌朝4時まで続いたそうだ。

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恋人はJazzだった

生きる上でのスローガンがあります。
「宝物は俳句、音楽は血」

そして、43年目にしてようやく自覚したことは…
「恋人はJazz」、ということ。

その虜になる人との連帯も含め、
あの魔法のような音楽は、根源的な人類の生 La vie であるということに、ようやく気がつきました。

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複数形恋する春にJazz兆す

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マニュエル・ゲッチングManuel Göttschingあるいは横隔膜とエモーション

巷ではbandcampというプラットフォームでの音楽の発見、購入、交通が頻繁に行われています。
5年前にUKの友人から勧められていたもののようやくopenmusicの登録が完了。
早速まだ見ぬリスナーの方々に購入いただき候。お礼申し上げます。

Manuel Göttschingをやはり5年前くらいから聞き始め、その世界の虜になりました。
作品はInventions for Electric Guitar。
openradioでも選曲したいものの、46分の作品ゆえに、そして現在入手困難のため断念。

心身の変調をこの音楽を聴きながら感知する方法もみつけました。
可視化されない感情=エモーションと、realisticな器官としての横隔膜の関係の中に見出せる、変調。

わたしがなぜサックスという楽器を演奏するに至るか明確になったのです。
肺は袋でしかなかった。
呼吸そして感情のコントロールの要は横隔膜であったと…。
この発見をどのように音楽に還元できるか。

bandcamp openmusic
https://openmusic-ky.bandcamp.com/

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反復の呼吸と生きて春の風

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救いようのない憧憬

いつもopenradioをお聴きいただきありがとうございます。

かれこれ152回目の放送を迎え、少しだけリスナーの方々とのやりとりも始まり、続けることの醍醐味を味わっております。
openradioをはじめたきっかけは二つあります。
生活を支えてくれる世界中にあるラジオという存在への憧憬。
(旅する国々で乗るタクシー、砂漠の、赤土の荒野 etc..で聴くラジオ)
そして、始めた当時病床に伏した方と、メールもできなくなったからには音なら何か交通ができるかな、と思い始めたのです。

いつかはどこかの放送局で番組をもちたいぐらいですが、それでも自由にきままにできるmixcloudというシステムにも満足しております。

2021年3月の満月その燦々たる光。あまりにも強い光と絶望の狭間で、もう諦めかけていたのですが、やはり音楽そのものと、音楽を聴く人々、そして音楽の友がわたしの命を救ってくれたようです。

北海道アイヌ民族研究センターで出会ってしまった歌、ブラジルのジャズ、パレスチナのラッパー、シリアの声、ジャズピアニストはロマン主義をジャズに還元する。

そんな放送はこちらからご試聴いただけます。

00) Amparo (Nelson Veras)
01) Francisca (Nelson Veras/Magic Malik)
02) Uekap (マレウレウ)
03) Saranpe (マレウレウ)
04) Ya youma (Osloob)
05) Resignation (Brad Mehldau)
06) Lilia (Nelson Veras/com : Milton Nasimento)

https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-no15220210329-full-moon/

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憧憬の月春を呼ぶざわめきや

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食のポリフォニー/ジャズと民衆

カリブ海グアドループを出自にもつ作家、マリーズ・コンデをめぐる旅、料理、手の記憶 etc…
大辻都さんというマリーズさんの翻訳をされ、またカリブ海文学のスペシャリストである彼女のレクチャーその後は、トークセッションとなり、やはりカリブ海を代表する作家エドゥアール・グリッサン「第四世紀」の翻訳者である管啓次郎さんを交えての鼎談。

必殺仕掛人は京都府立大学の松田法子さん。
「フィールドワークセッション」をラボ内で主宰されており、「そこ〔で・に〕生きるための、知のありか」スローガンに毎回面白いトークセッションを展開されています。

アカデミックという言葉やイメージが嫌いなのですが、あまりにも日常で、だれにとっても根源的な事象である »食”をテーマにした内容であることから参加した次第。
« 作る側、農学 »としての食、 »生活、家政科・栄養学 »としての食、そして »料理する側、調理学校 »としての食 »という分野がありましたが、ベルギーの美大では デザインキュリネール= »食のデザイン »という分野の学部が世界ではじめてできたそうです(2010年くらいだったかな)。
また、食からみるジェンダーは非常に興味深い限りです。

そして、食とジャズを基に人類を語ればもうそれだけで一生終わってしまいますね。

人間の数だけポリフォニー的響きが生まれ、もし響き合わないのであれば仕方ない。
いや、響かない理由を逆行的ベクトルで模索するのではなく、小さな世界も大きな世界もある瞬間に両手を広げて迎えてくれているのだから、そんな寛容性に抱きしめてもらう、というのも手です。そこから生まれる関係性に深みと高みが加わったならもういうことなし。

さて、今日は何を作ろうかな。
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里芋の世話をするこういう世界が、好き。

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秩父・武甲山と藤原岳ー紀州の果て熊野に至る

あまりにも遠い遠い地である秩父になぜ親近感をもつかというと、それは父が学生時代によく秩父の山々に登っていたことに由来する。
あの時代だから、国鉄熊谷経由で何時間もかけて秩父谷にたどり着いたことだろう。

今は彼にとって過去の人となったわたしの母は、わたしがネパールのポカラの山々を歩き、ヒマラヤを眺めていた時、彼女は雲取岳を登っていた。
まったく違う場所でしかし山の高さの次元は同じだったかもしれない彼女との、携帯電話という文明の利器によって会話をした、ヒマラヤ山脈あの景色をはっきりと覚えている。距離の、幻覚的感覚を覚えている。

さて、二度の離婚、死別を経て今父は四日市に住んでいる。
鈴鹿山脈北の極には藤原岳がある。
規模は違えど武甲山と同じくピラミッド型に切削された無残な山の姿。
当時は小野田セメント、現在は太平洋セメントという会社名。
三岐鉄道(三重+岐阜のハイブリッド的ネーム)自体は人間のためではなく、セメントを運ぶためにひかれた鉄道なのだ。
父の家に行くたびに使う駅舎に、真っ黒のコンテナが堂々と居座るそれを見るたびに暗い気持ちになる。
切符は未だに厚紙でパッチンと駅員が打ってくれます。

地域はセメント産業の恩恵を受けているのだろうか?
秩父同様山景を売りにしたカントリーサイドの豊かな暮らしを売りにしている”いなべ(員弁)市 »のIターンキャンペーンに抜け目がない。
それでも、あの鈴鹿山脈西方の地が生きる術としての行政の意思とそこで生きる人々のことを思うと、批判的な言葉はこれっぽっちも生まれない。

さて、国鉄に乗りそのまま南下すると、伊勢中川、尾鷲、熊野灘を左に新宮、そして熊野にたどり着く。
紀伊半島となるあの雰囲気が、伊勢志摩の山と海を出自にもつわたくし自身にとって、やはり特別な地であることは否めません。

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規模はちがうけれど、切削された藤原岳の姿が日常になってしまうという現実

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セメントの色とこの黒という色の関係性は?罪悪感?

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三岐鉄道ではICカードは使えません。

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同一性土地春迎へ春捨てる

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対流圏から粘菌の世界へ

春分・お彼岸そして上弦の今日3月21日はなんと盛りだくさんな日和でしょうか。
夜半3時に西の空へ沈む黄金色の半月を見届け一服すれば、あ、流れ星!
ロマンチックな春分を迎え、視界は東から西へ。
垂直的次元からの春雨は対流圏からの恵みとなるか、あるいは誰かの哭泣か。
重力を伴いこの地に滴る命の水は、そう、粘菌類の生成を支える。
菌類であるキノコがなければ今わたしたちの生なんてこの地球上に存在しなかったという事実に、感動さえします。

あまりにも有名な蕪村の、「菜の花や月は東に日は西に」と対極的西洋の見方は、East of the sun and west of the moon 。
水とは、西洋では地から湧き出る泉、東洋では空〜山の恵み。
ベクトル、あるいは発生の認識の差異。
これを音的世界の感覚の差異となるか否か。

どこでもない場所で、暫しの浮遊感をもって、音楽との交通に浸る、至福の時。
目下はまっているドイツ、ベルリン在住のミュージシャン、Nils Frahm ニルス・フラーム。
彼の音世界、ちょっとないですね。音の陰影に身を委ねる限り。

openradio No.151 2021/03/21上弦の放送は、こちらからご試聴になれます。
ドイツからエレクトロ/ポストクラシカル Nils Frahm、
スタン・ゲッツのジャズ、
1982年のカメルーンサイケデリック、
Adiemus 南アフリカの声のポリフォニー…。
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-no151-20210321-waxing-moon-equinox/

00) Ten (F.S Blumm&Nils Frahm)
01) East of the sun and west of the moon (Stan Getz/Kenny Barron)
02) Sip song (F.S Blumm&Nils Frahm)
03) Ross’s Harmonium (Nils Frahm)
04) Binta Madiallo (Francis Bebey)
05) Ein wienner Walzer (Adiemus)

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月1

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始まりの音立ち上がり春の煌

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-美の法門-

Hybrid 混血の反語は Purebred 純血でしょうか。
両者関係なく、私は Authentic 真正であるか否かという問いであると思います。

楽器の起源、移動と変容を題材に今、ジャズの再リサーチをしています。
面白いほどに現れる人間にとっての »楽器 »の必要性と、その形フォームが変容しても当然の如くその地その地で逞しくHybridを繰り返し、そしてPurebredというわれる地に帰結し、そこからまたHybrid が生まれる、音楽…
この円環こそが、ジャズであると今日このごろ断言できるようになりました。

書物はまどろっこしい時がたまにあります。
旅という実践によって生まれる、生きた言葉を内包できればしめたものです。
ワクワクしますね。
楽器と人類、ジャズを介したアート的展開。

今後攻めるは南米と北米西方、そしてアジアです。
密かな興奮を抱いています。

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柳宗悦による名著は、ある高みと無を個人的な体験とする。
これは人類という複数形がなす世界に応用できるだろうか。

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ここを目指す。

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Traveling Haiku vol.3 天橋立

スピード感が落ちた印象ですが、しかしゆるりと旅は続きます。
移動すれば様々な土地へ行くことが可能であるはずですが、今は躊躇と共にあります。
人間が、ここに、そこに、あそこに居ることの妙に、その深きに心を置きます。

旅する空間で奏でる音と俳句のスケッチプロジェクト
Traveling Haiku vol.3 / 宮津・天橋立
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旻天の天橋立彼方へと

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インタビュー

職業柄インタビューを受けること多々あり。
同様にインタビューをすることもそれ以上にあります。
Ovniというフランスで発行されているフリーペーパーの職業人シリーズでは、どれだけの人々と対面(一日中張り付く)してきたか。
楽しいんですよね。
対相手の核心を探る時間の妙、その瞬間を一気に感知する醍醐味。
文章という平面になり、それがいつか次元を超えて誰か、読み手の心に届く。
被写体的対象となる彼ら自身がインタビューを受けることによって見つける »何か »、その瞬間に立ち会うことになる。
わたしが今までインタビューをしてきた人々、その時間の後の彼らの表情は、いつも颯爽としたものでした。

今回は受ける側として、裸にされた気分ですが、それでも、JazzTokyoの編集長稲岡さんの提案に感謝いたします。
こちらのサイトから→
https://jazztokyo.org/interviews/post-62685/

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朝靄に道標なく生きる春

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時間は僕らの友達だから

だからその関係性にハーモニーをみつけたいと思うのは当然のことと思います。
次元の中にあってあちらやこちら、そして核の位置を認識する。

今一度、萃点からはじめようと思うのです。

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写真は熊楠の萃点ではなく、François Morelletの作品。
まさに東洋と西洋の時間の見方の差異とでもいおうか。

浮遊して彷徨ふ刻に春の風

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削れゆく月の光は日常に溶けていく

明け方にみる真っ二月は、初春の大気に溶けていく、その光の行方を見届けたいものです。

openradio No.149 2021/3月下弦の放送は、ミャンマー / ブラジル / UKの神経科学家 / ECM / ジャズ、そんな選曲です。

00) I love you porgy (Palle Danielsson feat. Martin France, John Taylor)
01) 人生の虚しさを詠んだテッダッ〜パッタラーの独奏
02)BookEnds (D. Liebman/M.Copland)
03) Apoptose, PT (Floting Points)
04) Petit Enfant (Ky)
05) Vermelhos (Marsa)
06) Orixás (Egbert Gismonti)

mixcloudからのご試聴はこちらから
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-no149-20210306-waning-moon/

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日常に溶けゆく月は春の光

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すべては薄明の中で All in twilight

openradio No.147 2021/2月満月の放送は、
ブラジル、武満徹、ギター&クラリネット、レオ・ブローウェル、ジャズ…etc
春の陽光の中にきくサウダージ。

00) Hika (Leo Brouwer)
01) Constance (Guinga&Paulo Sergio Santos)
02) Rabequeiros de Pernambuco (Aglaia Costa)
03) Meu caro amigo (Chico Buarque)
04) すべては薄明の中で(Julian Bream)
05) Joy Spring (Bernard Wright)

mixcloudからご試聴になれます。
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-no1482021227-full-moon/
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バロックギター/レユニオン島/ジャズ/陰陽師

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あの星雲に音消ゆる

友人の自死。
今までにも胸をえぐられるような死と共にあったが、音を奏でるその人の喪失は、どうにもこうにもならない。
知らせを受けた前日、その人がドアをノックする、激しくノックする夢をみたのです。

この事実を、どうしても受け入れられない。
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All around the world

openradio/145回目 2021/2/12新月。
しぼりだすしかなかった、声そのままの放送となりました。
7弦ギターの音の文様、インド山岳地帯の空気と人々の会話、スウェーデンの歌手、そして 亡き人が奏でた、音楽。
音楽は変容とともに今を生きる。

mixcloudからご試聴になれます。
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio2021212-no146-new-moon/

01) Monk’s Mood (Steve Masakowski)
02) Pannonica (Chick Corea)
03) Sång Om Syrsor (Zarah Leander)
04) All around the world (Oz Fritz)
05) Prélude in blues (Barney Willen&Ricardo Vilas)

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旋律の中にある居場所

パレスチナの歌手、カミリヤ・ジョブラン Kamilya Jubranは、イスラエルのアッコに生まれ、80年代、イスラエルによる占領地東エルサレムでサブリーンSabreenというバンドで活躍していた。

そして彼女は欧州に旅立ち、ウードの弾き語りを現在は行っている。
‘神に選ばれし者’、という表現がフランス語にはある。
あの響き、空間を震わすその声と旋律は、まさしくこのフレーズの通りだ。

彼女が、彼女の人生そのものを謳った詩、それは同じ境遇であるパレスチナのSalman Masalhaによるものだ。

I have a way, which has no destination.
I have a place that is my own melody.
And that is the reason I wander and sing.

わたしには道がある、行き先のない。
私は己のメロディーの中に場所を持つ。
それが、私が彷徨い歌う理由だ。

絶対的な故郷というものの喪失の中にあって、彼女は歌うしかなかった。

openradioでは過去2回選曲しています。

2019年5月5日
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio-201955-%E6%96%B0%E6%9C%88%E7%AB%AF%E5%8D%88/

2021年2月5日
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio20210205-no145-waning-moon/

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若かれしSabreen時代。サブリーンは著述家の平井玄さんが90年代に日本になんと招聘している。
ビザはどこの国のものを使ったのだろうか…

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Makan (2009)

今はただ料峭の道音の道

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行き先なき道

文化というもの、アートと呼ばれるものがあるならば、それらはわたしにとっては「呼吸」です。
ブルキナファソの楽師達が、しかし彼らは西洋社会で呼ばれるプロの演奏家ではなく、工芸品を作っていたり、電気技師だったり、学校の先生だったりするのですが、彼らがあの大地で奏でる音楽は文化、アート以前の呼吸そのものである。

彼らの音楽は冠婚葬祭= »occasion 機会 »、に演奏されるものだが、その中でも最も重要な役目とは、葬儀の際に奏でられるそれだ。
死後硬直した死者の体=肉体を、音楽が緩めるのだという。
迷信か、いや代々そうやって彼らは音楽を奏で、実のところ…死者を弔うわたしたちの、それこそ硬直した精神を、緩めてくれるのだった。
哭きの音楽。

唯一、道の行き先があるとすれば、それは死だ。
だからわたしたちは今日、呼吸をする。

また御託を並べてしまいましたね。
openradio145回目 2月5日下弦の放送はmixcloudからご試聴いただけます。
https://www.mixcloud.com/makinakano/openradio20210205-no145-waning-moon/

早世された異才レイ・ハラカミ Rei Harakami 、パレスチナ珠玉の声 Kamilya Jubran、サバンナ西アフリカのポリリズム Kaba-ko、フランス、シュルレアリスムの寵児 Jacques Prévert…

音楽とサウンドという語彙の差異。
わたしたちの今日は、サウンドの響きの中に在る。

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01) Diabro (Moussa Hema & Kaba-ko)
02) Lafz (Kamilya Jobran)
03) wreck (Rei Harakami)
04) code (Rei Harakami)
05) Cyrcles (Ky+Nicola Pheiffer, Mogan Cornebert)
06) Je suis comme je suis (Juliette Greco)
07) rho (Rei Harakami)

・レイ・ハラカミの作品はこちらから購入可能。
アルバム[unrest]は今年LP版がでるとか!
https://ringsounds.bandcamp.com/album/unrest

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春を呼ぶブルキナファソの土と風

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ブルキナファソの土の音

飛行機やバスやら人間都合の移動手段を使い、その地に行ってレコーディングする必要があるのか。

理由は、あの土の上で鳴る有機的な楽器の音、生活の中で共存する生きものたちの息、そして土の下に眠る先祖たちのささやき。やはり私一人が出向き、音を録るしかなかった。録った音を誰かと共有したかった。その衝動に駆られてしまったのです。

今思えば狂った録音を一人でしたものです。
35歳女一人機材を担いでパリからブルキナファソ空港→バス10時間。バンフォラ到着灼熱の下、Moussaの父上(名バラフォン奏者で葬送儀礼楽士)の中庭で、山羊やら鶏に囲まれてレコーディング。ちょうどあの時はラマダン断食月の期間で、メンバーの中でムスリムの奏者は日中食事をせずに演奏。そしてラマダン明けとレコーディング終了日を同日とし、祝った。
翌日HDを大事に抱えて同じ経路でパリに戻り一日中ミックスダウン、即ブルゴーニュのスタジオへ移動。一日こもりマスタリング、夜にパリに戻りCDG空港から成田へ….。
そしてツアーが始まった….。
このアルバム 『 原点に立ち返る-FADOUGA / Retour Aux Source-』には西アフリカの乾いた赤土の音、生活する人々の気配、なによりKaba-Ko(録音時は総勢12名。日本公演には8名)が奏でる音の曼荼羅世界が満ちています。

openmusicから直接送ることもできます。ご一報を!
contact@openmusic.jp.net (ちなみにUS Amazonでは100$…)

-原点に立ち返る-

1. Djaboro  ジアボロ
2. Djal N’tobabayi  自然の神秘
3. Fadouga  原点に立ち返ること
4. Fantan mankènè 貧しい者たち
5. Déception 失望
6. Namara mogo 忘恩
7. Samoin lélé 喜びと共にする農作業
8. Son layiraG.Z ソンライラ

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渋谷のエル・スールレコードに在庫何点か有。
hhttp://elsurrecords.com/2013/05/27/moussa-hema-kaba-ko-burkina-faso-fadouga-retour-aux-source-%e3%80%8e%e5%8e%9f%e7%82%b9%e3%81%ab%e7%ab%8b%e3%81%a1%e8%bf%94%e3%82%8b%e3%80%8f/?fbclid=IwAR2He2bHfwxWPtymX2x22X2dWIJHanysCXNdWVQkKOwpf-1Jdp_Ahl10-Ao

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国家の一員になるのか、根になるのか

生まれ育った場所を故郷と呼ぶならば、地方から都市へ、人々は根をいつの間にか、知らないうちに失い、国家の一員に抗うことなく、成った。
では、国家は故郷なのか。
移動の時代になって国単位の根を拠り所とするのか、あるいは生きる土地(場所・コミュニティー)を根とするのか。

わたしにとって国家とは、パスポート上の国籍である日本がもつ査証の有効性だ。
わたしは根をもたない。しかし、すべてが根であるといえる自信がある。

中心、ひっそりと在る、無数の中心が根になる。

今日はシモーヌ・ヴェイユ Simone Weilの誕生日だ。
哲学を、身体を駆使する労働をすることで体現した、真の哲学者。
体、体だ。インテリなんてくそくらえ。
そして、夭折した彼女の思想は死後見つかったカイエ(ノート)に、溢れ綴られていた。
彼女の遺作は、「根をもつこと L’Enracinement,」。

「重力と恩寵」のページをめくるとしよう。
我々は今日、立春に迎えられる。

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何もなゐ立春朝の潔さ

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